送電

重要度 A電気工学・電気設備で出題過去問 52問

送電は、2級電気工事施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(17回)のうち17回で出題された論点です(収録1078問中52問・重要度A)。出題されるのは電気工学・電気設備です。

要点:架空送電線(コロナ・ねん架・ギャロッピング・雷害対策)、地中送電とケーブル。

覚える要点

  • 送電線の線路定数は抵抗・インダクタンス・静電容量・漏れコンダクタンスの4つ。ねん架は各相の作用インダクタンス・作用静電容量を平衡させるためのもので、コロナの抑制にはならない
  • 多導体は単導体よりインダクタンスが減少し静電容量が増加し、コロナが発生しにくい。コロナは雨天時のほうが発生しやすく、太い電線・多導体で抑える
  • 機材は、懸垂クランプ付近の電線を補強するのがアーマロッド、電線の振動を防ぐのがダンパ、多導体の間隔を保つのがスペーサ、風音を抑えるのがスパイラルロッド
  • がいしは、笠形の磁器にキャップとピンを付けたのが懸垂がいし、棒状で両端に連結金具があるのが長幹がいし(塩害に強い)、鉄構に直立固定して頭部で電線を支えるのがラインポストがいし。制限電圧は避雷器の性能を表す用語
  • 電線のたるみはD=WS²/(8T)で、たるみが大きいと電線相互が接触して短絡するおそれがある。着氷雪と風で起こるのがギャロッピング、氷雪の脱落による跳ね上がりがスリートジャンプで、単位重量の大きい電線で防ぐ
  • 電磁誘導障害は地絡電流に比例するので、中性点の接地抵抗値を低くする・直接接地方式にするのは逆効果。アークホーン・架空地線は雷害対策で、塔脚接地抵抗を下げるのは埋設地線。フェランチ現象は静電容量の大きい地中電線路で起こりやすい
  • 地中ケーブルの損失は抵抗損・誘電損・シース損で、誘電損は架空線、コロナ損は地中ケーブルには生じない。絶縁劣化の測定は絶縁抵抗・直流漏れ電流・誘電正接・部分放電で、接地抵抗測定は関係しない。3心ケーブルの充電電流はIc=2πfCV/√3
  • 地中電線路は架空電線路より建設費が高いが景観に優れ、事故時の復旧に時間がかかる。鉄道・道路などをまたぐのは門形鉄塔。表皮効果は周波数が高いほど電流が導体の表面に集まる

勉強のしかた:17回すべてで1〜5問出る。機材(アーマロッド・ダンパ・スペーサ・スパイラルロッド)やがいしの名称を記述・図から答える問題、多導体とねん架、電磁誘導障害の対策、ケーブルの損失と劣化診断が繰り返し出る。名称と目的を一言で対にして覚えれば取りやすい。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、送電で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 前期 No.7:表皮効果=交流が導体の表面に集まる現象。周波数が高いほど著しく,直流では起こらない。
  • 令和8年度 前期 No.14:門形=鉄道・道路をまたぐ,方形=断面が長方形,四角=四面同形(一般的),えぼし形=1 回線用。
  • 令和8年度 前期 No.15:多導体=等価的に太い電線:インダクタンス↓・静電容量↑・コロナ↓・送電容量↑。インダクタンスと静電容量は逆向きに変わる。
  • 令和8年度 前期 No.16:線路定数は R・L・C・G(抵抗・インダクタンス・静電容量・漏れコンダクタンス)。インピーダンス・アドミタンスはそれらを組み合わせた量。
  • 令和7年度 後期 No.14:ダンパ=振動吸収,アーマロッド=支持点の補強,スペーサ=電線相互の接近防止,アークホーン=がいしの保護。
  • 令和7年度 前期 No.7:コロナが起きやすい条件は「高電圧・細い電線・雨や霧・気圧が低い(高地)」。対策は太い電線・多導体である。

この論点の問題

表皮効果令和8年度 前期 No.7
送電用鉄塔の種類令和8年度 前期 No.14
多導体方式の特徴令和8年度 前期 No.15
送電線路の線路定数令和8年度 前期 No.16
架空送電線のダンパ令和7年度 後期 No.14
コロナ放電令和7年度 前期 No.7
がいしの種類(懸垂がいし)令和7年度 前期 No.15
スリートジャンプの防止対策令和7年度 前期 No.16
電力ケーブルの温度上昇の原因令和6年度 後期 No.8
架空電線のたるみ令和6年度 後期 No.14
電磁誘導障害の軽減対策令和6年度 後期 No.16
多導体方式の特徴令和6年度 前期 No.8
架空送電線のギャロッピング令和6年度 前期 No.14
がいしの性能令和6年度 前期 No.15
フェランチ現象令和6年度 前期 No.16
架空地線の効果令和5年度 後期 No.16
ねん架の目的令和5年度 後期 No.17
架空送電線路の電力損失令和5年度 後期 No.18
ケーブルの絶縁劣化の測定令和5年度 後期 No.19
架空電線路と地中電線路の比較令和5年度 後期 No.26
ダンパの目的令和5年度 前期 No.16
がいしの種類令和5年度 前期 No.17
コロナ放電の抑制対策令和5年度 前期 No.18
コロナ放電令和4年度 後期 No.10
スペーサ令和4年度 後期 No.17
架空電線のたるみ令和4年度 前期 No.16
長幹がいし令和4年度 前期 No.17
送電線路の線路定数令和4年度 前期 No.18
スパイラルロッド令和3年度 後期 No.16
3心ケーブルの充電電流令和3年度 後期 No.17
電磁誘導障害の軽減対策令和3年度 後期 No.18
架空送電線路の塩害対策令和3年度 後期 No.19
アーマロッド令和3年度 前期 No.16
ラインポストがいし令和3年度 前期 No.17
地中電線路の敷設方式令和3年度 前期 No.26
高圧ピンがいし令和2年度 後期 No.17
送電線路の線路定数(静電容量)令和2年度 後期 No.18
スパイラルロッド令和元年度 後期 No.16
3心ケーブルの充電電流令和元年度 後期 No.17
電力ケーブルの損失令和元年度 後期 No.18
コロナの発生令和元年度 前期 No.10
アーマロッド令和元年度 前期 No.16
ラインポストがいし令和元年度 前期 No.17
電線のたるみ平成30年度 後期 No.16
ねん架の目的平成30年度 後期 No.17
ケーブルの絶縁劣化の診断平成30年度 後期 No.19
がいしの種類(懸垂がいし)平成30年度 前期 No.17
送電線路の線路定数平成30年度 前期 No.18
アーマロッド平成29年度 No.16
がいしの種類(長幹がいし)平成29年度 No.17
電磁誘導障害の軽減対策平成29年度 No.18
架空送電線路に発生する現象平成29年度 No.19

同じ分野で出る論点

電気工学・電気設備では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。