造園施工管理技士とは

造園施工管理技士とは、建設業法に基づく国家試験「造園施工管理技術検定」の合格者に与えられる資格です。公園・緑地・庭園の築造、街路樹の植栽、建物の屋上や壁面の緑化、植生の復元といった造園工事で、施工計画を立て、植栽の時期や樹木・芝の品質、工程、安全を管理する技術者が対象です。1級と2級があり、どちらも第一次検定と第二次検定の2段階で、国土交通大臣の指定試験機関である一般財団法人 全国建設研修センターが実施しています。

  • 次回の試験日2級造園 一次 令和8年度 後期・2026年11月15日(日)、2級造園 二次 令和8年度・2026年11月15日(日)、1級造園 二次 令和8年度・2026年12月6日(日)、1級造園 一次 令和9年度・2027年9月5日(日)ごろ(「ごろ」は当サイトの見込み。主催者の発表前)
  • 直近の合格率1級造園 一次 49.4%(令和8年度)、1級造園 二次 45.0%(令和7年度)、2級造園 一次 61.7%(令和8年度 前期)、2級造園 二次 50.4%(令和7年度)
  • 合格基準得点が60%以上(1級の第一次検定は、あわせて施工管理法(応用能力)の得点が30%以上)/得点が60%以上
  • 受検料1級 第一次検定 17,200円(非課税)、1級 第二次検定 17,200円(非課税)、2級 第一次検定のみ 8,600円(非課税)、2級 第二次検定のみ 8,600円(非課税)

当サイトでは、1級造園 一次・1級造園 二次・2級造園 一次・2級造園 二次の過去問1671問を、解説つきで無料で解けます。

1級と2級の違い

建設業法施行令は、造園施工管理の技術検定のうち、1級を監理技術者として、2級を主任技術者として必要な知識と能力があるかを判定する検定と定めています。2級に合格すると造園工事の主任技術者に、1級に合格すると主任技術者と監理技術者のどちらにもなれます。ここでいう造園工事は、整地・樹木の植栽・景石のすえ付けなどで庭園・公園・緑地をつくり、道路や建物の屋上などを緑化し、植生を復元する工事で、植栽・地被・景石・園路・広場・水景・公園設備・屋上等緑化・緑地育成などの工事を含みます。

造園工事業は、建設業法施行令で土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装とならぶ「指定建設業」の一つに定められています。このため、特定建設業の許可を受けた造園工事業者が営業所ごとに置く専任の技術者と、発注者から直接請け負った造園工事で下請代金の合計が5,000万円以上になる現場に置く監理技術者は、1級造園施工管理技士などの国家資格者か、国土交通大臣が同等以上の能力があると認めた者に限られ、実務経験だけではなれません。都市公園の整備や大規模な緑化を元請として受ける会社にとって、1級の資格者はその前提になる存在です。

第一次検定に合格すると1級または2級の造園施工管理技士補、第二次検定に合格すると造園施工管理技士になります。2級は種別に分かれず、合格すると「2級造園施工管理技士」です。1級技士補のうち、造園工事の主任技術者になれる資格(2級造園施工管理技士など)も持つ人は監理技術者補佐になれ、補佐を専任で置いた現場では、監理技術者は2つの現場まで兼ねることができます。経営事項審査の技術職員の評価は、1級が5点(監理技術者資格者証を持ち監理技術者講習を受けた人は6点)、監理技術者補佐が4点、2級が2点です。

第一次検定と第二次検定

第一次検定はマークシート方式で、検定科目は「土木工学等」(造園工事に必要な土木工学・園芸学・電気工学・電気通信工学・機械工学・建築学と設計図書)、「施工管理法」、「法規」です。日本庭園・西洋庭園の歴史、造園植物と土壌・肥料・病害虫、植栽・移植・芝生と花壇・公園施設の施工、樹木の寸法規格と品質規格、都市公園法など、造園ならではの分野が広く出題されます。1級は問題A・問題Bの65問、2級は40問を、選択なしですべて解答します。令和3年度からは、施工管理法の応用能力(1級 問題B No.24〜29)と基礎的な能力(2級 No.37〜40)が、公園工事の工事数量表と工事に係る条件を読んで答える問題になり、多くは「適当なものを全て選びなさい」という形式です(正解の数は問題ごとに1〜3個)。受検できるのは、1級がその年度中に19歳以上、2級が17歳以上になる人で、学歴と実務経験は問われません。1級は年1回、2級は前期・後期の年2回です。

第二次検定は記述式です。令和5年度までは1級・2級とも問題1が施工経験記述(必須)で、自分が経験した造園工事の「工程管理」又は「品質管理」上の課題と、現場で実施した処置を書きました。令和6年度からは経験記述が無くなり、1級は図面・工事数量表と工事に係る条件に基づく植栽基盤・植栽・移植などの施工管理、ネットワーク式工程表を使う工程管理、樹木の規格による品質管理、移動式クレーンや高所作業車などの安全管理の問題1〜4がすべて必須、2級は工事数量表と条件に基づく植栽・移植・張芝などの施工管理(問題1)と安全管理(問題2)がどちらも必須です。令和6年度からの受検資格では、1級は1級第一次検定の合格後に実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上、監理技術者補佐としての経験なら1年以上)、または2級第二次検定の合格後に実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上)で1級第一次検定にも合格している人、2級は2級第一次検定の合格後に実務経験3年以上、または1級第一次検定の合格後に実務経験1年以上の人が受検できます。実務経験として数えられるのは造園工事の施工管理の経験だけです。令和10年度までは経過措置として、学歴ごとに実務経験年数を定めた旧受検資格でも受検できます。2級の第二次検定は後期の第一次検定と同じ日に行われ、旧受検資格で両方を同じ日に受けた場合、第一次検定に合格しないと第二次検定は採点されません。

級・検定試験試験時間受検資格合格基準収録問題
1級造園 一次年1回(9月)午前2時間30分(10:00〜12:30)・午後2時間(13:45〜15:45)その年度中に19歳以上になる人(学歴・実務経験は不要)得点が60%以上(1級の第一次検定は、あわせて施工管理法(応用能力)の得点が30%以上)650問
1級造園 二次年1回(12月)2時間45分(13:15〜16:00)1級第一次検定の合格者で、合格後の実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上、監理技術者補佐の経験なら1年以上)など。令和10年度までは旧受検資格でも受検できる得点が60%以上212問
2級造園 一次年2回(6月・11月)2時間10分(10:30〜12:40)その年度中に17歳以上になる人(学歴・実務経験は不要)得点が60%以上690問
2級造園 二次年1回(11月)2時間(14:00〜16:00)2級第一次検定の合格後の実務経験3年以上(1級第一次検定の合格者は合格後1年以上)など。令和10年度までは旧受検資格でも受検できる得点が60%以上119問

次回の試験日

級・検定次回の試験日申込合格発表
2級造園 一次令和8年度 後期・2026年11月15日(日)・申込の受付は終了前期は例年3月上旬〜中旬、後期は7月中旬〜下旬(インターネット申込)。令和8年度は前期3月4日〜3月18日、後期7月14日〜7月28日でした。前期は7月上旬、後期は翌年1月上旬(令和8年度は前期7月7日、後期は令和9年1月5日)
2級造園 二次令和8年度・2026年11月15日(日)・申込の受付は終了例年7月中旬〜下旬(後期の第一次検定と同じ時期)。令和8年度は7月14日〜7月28日でした。受検資格の区分により申込方法が違うので受検の手引を確認。翌年3月上旬(令和8年度は令和9年3月3日)
1級造園 二次令和8年度・2026年12月6日(日)例年5月上旬〜下旬(第一次検定と同じ時期)。令和8年度は5月7日〜5月21日でした。受検資格の区分により申込方法が違うので受検の手引を確認。翌年3月上旬(令和8年度は令和9年3月3日)
1級造園 一次令和9年度・2027年9月5日(日)ごろ(当サイトの見込み。主催者の発表前。例年9月上旬の日曜日)例年5月上旬〜下旬(インターネット申込)。令和8年度は5月7日〜5月21日でした。10月上旬(令和8年度は10月8日)

日程・受検手数料は変更されることがあります。申込の前に 一般財団法人 全国建設研修センターの公式サイト と受検の手引で必ずご確認ください。

どの試験から受けるか

造園会社や公園・緑地の仕事に就いて間もない人は、前期・後期の年2回受けられる2級の第一次検定で技士補になり、合格後3年の実務経験を積んで2級の第二次検定に進むのが基本の順序です。19歳以上なら1級の第一次検定も実務経験なしで受けられ、1級技士補になれば合格後1年の実務経験で2級の第二次検定を受けられます。第一次検定は庭園の歴史・造園植物・土壌・公園施設・都市公園法など、土木や建築の試験には無い分野が多いので、主な樹種の性質と植栽の適期、樹木の寸法規格(樹高H・幹周C・枝張W)を早めに覚えておくと、第二次検定の植栽・移植・品質管理の記述にもそのまま使えます。第二次検定では、根回し・根巻き・支柱の取付け・張芝の手順と、移動式クレーンや高所作業車を使う作業の安全措置が繰り返し問われているので、担当した現場の作業手順と確かめた数値を日ごろから記録しておきましょう。受検資格の細かな条件と、実務経験として認められる造園工事の範囲は、全国建設研修センターの受検の手引で確認してください。

造園施工管理技士の施工経験記述:書き方と例文 →

造園施工管理技士の難易度・合格率・勉強の進め方 →

読みもの

造園施工管理技士の勉強法:独学で合格するまでの進め方1級・2級造園施工管理技士の第一次検定と第二次検定を独学で突破するための勉強法。全問必須の第一次検定で出題数の多い論点から固める順番、「適当なものを全て選びなさい」問題の練習法、経験記述のない令和6年度からの第二次検定の記述の練習のしかたを説明します。
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造園施工管理技士は独学で受かるか:講座を使う価値がある場面造園施工管理技士を独学で受ける場合と、通信講座・資格スクール・会社の研修を使う場合の違いを、第一次検定と第二次検定に分けて整理します。向いている人、費用の考え方、第二次検定の記述を人に見てもらうときの確認点をまとめます。
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造園施工管理技士の合格率の読み方:年度ごとの変動と「何問で受かるか」1級・2級造園施工管理技士の第一次・第二次検定の合格率を、主催者と国土交通省の公表値で読み解きます。令和6年度からの受検資格の変更、1級の応用能力の基準、合格基準から逆算した「何問正解すれば受かるか」を解説します。
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造園施工管理技士 第一次検定の頻出論点:重要度 A の要点と引っかけ1級・2級造園施工管理技士 第一次検定で毎回出る論点(植栽・移植、造園植物、土壌・肥料、庭園の施工、工程・安全・施工計画・品質・樹木の規格・公園施設、建設業法)について、過去問で繰り返し入れ替えられている数値と語句、引っかけの形をまとめます。
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造園施工管理技士 第二次検定の頻出論点:植栽基盤・移植・規格基準・工程表・安全1級・2級造園施工管理技士 第二次検定で繰り返し出る型(植栽基盤の調査と改良、根回しから植付けまでの移植の手順、支柱と結束、張芝と目土、株立物の判定、ネットワーク式工程表、移動式クレーン・高所作業車・刈払機の安全)について、問われる語句と数値、答え方をまとめます。
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造園施工管理技士の申込手順:受検資格の確認から受検手数料の払込みまで1級・2級造園施工管理技士の申込手順。令和6年度からの新しい受検資格と令和10年度までの経過措置、特定実務経験、申込期間、インターネット申込と書面申込の違い、受検手数料(1級各17,200円・2級各8,600円)、2級の前期・後期と第二次検定の同日受検を整理します。
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造園施工管理技士の学習スケジュール:試験日から逆算して組む1級(第一次9月・第二次12月上旬)・2級(前期6月・後期と第二次11月中旬)の造園施工管理技士の試験日から逆算した学習スケジュール。3か月・6週間・2週間の例と、第一次検定と第二次検定を同じ年に受けるときの配分を示します。
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造園施工管理技士 試験当日の持ち物と注意点造園施工管理技士の試験当日の持ち物、来場・入室の時刻と試験時間、1級の午前・午後と2級の時間配分、「適当なものを全て選びなさい」問題のマークの注意、第二次検定の記述・穴埋め・工程表の時間配分と書き方を、受検の手引と問題用紙の注意をもとにまとめます。
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ほかの資格

よくある質問

造園施工管理技士とは何ですか?

建設業法に基づく国家試験「造園施工管理技術検定」に合格した技術者の資格です。公園・緑地・庭園の築造、街路樹の植栽、屋上緑化などの造園工事で、施工計画を立て、植栽の時期や樹木の品質、工程・安全を管理します。1級は監理技術者・主任技術者、2級は主任技術者として現場に置くことができます。試験は一般財団法人 全国建設研修センターが実施しています。

造園施工管理技士の1級と2級の違いは?

2級の資格者は造園工事の主任技術者を、1級の資格者は主任技術者と監理技術者の両方を務められます。造園工事業は指定建設業なので、特定建設業の営業所に置く専任の技術者と、下請に出す金額が大きい元請の現場に置く監理技術者は、1級の資格者など(国土交通大臣の認定を受けた者を含む)でなければなりません。試験はどちらの級も第一次検定(マークシート)と第二次検定(記述式)の2段階で、1級の第一次検定は午前・午後の2部制、第二次検定はネットワーク式工程表の問題を含む4問がすべて必須です。

造園工事業は指定建設業ですか?

はい。建設業法施行令で、土木工事業・建築工事業・電気工事業・管工事業・鋼構造物工事業・舗装工事業・造園工事業の7業種が指定建設業と定められています。指定建設業では、特定建設業の営業所の専任技術者と監理技術者に、1級の国家資格者か国土交通大臣の認定を受けた者を置く必要があり、実務経験だけでは認められません。

技士補・監理技術者補佐とは何ですか?

第一次検定の合格者は、1級または2級の造園施工管理技士補になります。1級技士補で、造園工事の主任技術者になれる資格(2級造園施工管理技士など)も持つ人は、監理技術者補佐として現場に置くことができます。監理技術者補佐を専任で置いた現場では、監理技術者は2つの現場まで兼ねられます。

実務経験がなくても受けられますか?

第一次検定は実務経験なしで受けられます。1級はその年度中に19歳以上、2級は17歳以上になる人が対象です。第二次検定は、第一次検定の合格後に決められた年数の造園工事の実務経験を積んでから受けるのが原則です。実務経験として認められる工事や、特定実務経験・監理技術者補佐としての経験の扱いは、全国建設研修センターの受検の手引で確認してください。

第一次検定の「全て選びなさい」問題とは何ですか?

令和3年度から、1級は問題B No.24〜29(施工管理法の応用能力)、2級はNo.37〜40(施工管理法の基礎的な能力)で出題されている問題です。公園工事の工事数量表と工事に係る条件を読み、植栽・移植・芝・工程・安全などについて答えます。多くは「適当なものを全て選びなさい」という指示で、正解の数は問題ごとに1〜3個です。1級は、この6問のうち一定数以上の正解も合格の条件になっています。

第二次検定に経験記述はありますか?

令和5年度までは、1級・2級とも問題1で、自分が経験した造園工事の工程管理又は品質管理上の課題と処置を書く施工経験記述が出題されていました。令和6・7年度は1級・2級とも出題されず、工事数量表と条件に基づく施工管理、工程管理、品質管理、安全管理の記述問題になっています。受検する年度の出題の形は、その年度の問題用紙で確かめてください。

会社にとって造園施工管理技士がいるメリットは?

公共工事の入札参加に必要な経営事項審査で、技術職員として加点されます。造園工事業の評価では、1級は5点(監理技術者資格者証を持ち監理技術者講習を受けた人は6点)、監理技術者補佐は4点、2級は2点です。また、特定建設業の許可を受けて元請として大きな造園工事を請け負うには、営業所ごとに1級の資格者などを置く必要があります。

試験情報の出典:一般財団法人 全国建設研修センターの公開資料(最終確認 )。最終更新 。