空気調和の計画・方式
重要度 A空調・衛生で出題過去問 52問
空気調和の計画・方式は、1級管工事施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録730問中52問・重要度A)。出題されるのは空調・衛生です。
要点:空調方式(定風量・変風量・ファンコイル・放射など)、自動制御、省エネルギー、地域冷暖房、蓄熱、コージェネレーション、ヒートポンプ。
覚える要点
- 床吹出し方式は暖房時の居住域の上下温度差が小さい(「大きい」は誤りの定番)。冷房時は上下温度差が出やすく、ドラフトを防ぐため吹出し温度差を天井吹出しより小さくする。吹出口の移動・増設に対応しやすい
- 定風量単一ダクト方式は負荷変動パターンの違う室の間で室温がばらつき、冷房の部分負荷時は室内湿度が上がる。変風量方式は搬送動力を減らせ、外気量確保のため最小風量を設定する。ファンコイル・ダクト併用方式は搬送動力が小さいが外気冷房の効果は得にくい
- 天井放射冷房は顕熱だけを処理し、潜熱は処理できない(結露防止も要る)。省エネルギーの建築的手法は、平面を正方形に近づけ、長方形なら長辺を南北面にし、遮へい係数の小さいガラスを使い、非空調室を外周部に置く
- 変風量単一ダクト方式の自動制御は、冷温水コイルの制御弁が空調機出口の給気温度、VAVユニットが室温、送風機の回転数が給気ダクト内の静圧(還気ダクトや外気温度は誤り)、外気・排気ダンパーが還気のCO2濃度で制御する
- 冷却塔のファンは冷却水温度で制御する(外気温度とするのは繰り返し出る誤り)。加湿器は送風機とインターロックし、予冷・予熱時は外気取入れダンパーを閉じる。熱源の台数制御には往き・還りの温度と負荷流量を使う
- 蓄熱方式はピークカットで熱源容量を小さくでき(大きくなるは誤り)、二次側を開放回路にすると実揚程が加わってポンプ揚程が大きくなる。氷蓄熱は融解潜熱で槽を小さくできるが冷凍機の成績係数は下がり、ダイナミック方式はスタティック方式より成績係数が高い
- 地域冷暖房は熱需要密度が大きく、使用時間帯の異なる需要者を組み合わせるほど有利で、需要者側の床面積の利用率が上がり未利用排熱も使える。コージェネレーションの燃料電池は原動機式より発電効率が高く、騒音・振動も小さい
- 空気熱源ヒートポンプは外気温度が下がると蒸発温度が下がって暖房能力が落ち、除霜は四方弁で冷房サイクルに切り替えて行う。冷媒系統が独立したモジュール型は、法定冷凍トンを全モジュールで合算しなくてよい
勉強のしかた:毎回5〜6問出る最多の論点で、空気調和方式・自動制御・省エネルギー・地域冷暖房・コージェネレーション・蓄熱・ヒートポンプがほぼ毎回1問ずつ出る。床吹出しの暖房時の温度差、VAVの送風機は給気静圧で制御、冷却塔ファンは冷却水温度、蓄熱で熱源容量が小さくなること、燃料電池の発電効率が高いことが繰り返し誤りの選択肢になる。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、空気調和の計画・方式で間違えやすい点を集めました。
- 令和8年度 問題A No.15:中間期の外気冷房(外気の積極的な導入)と、予冷予熱時の外気取入れ停止を混同しないこと。
- 令和8年度 問題A No.16:床吹出しは暖房に有利、天井吹出しの暖房は暖気が天井付近にたまりやすい。
- 令和8年度 問題A No.18:VAV方式の送風機制御は「給気ダクトの静圧」か「VAVユニットの風量の総和」。外気温度は給気温度の設定変更などに用いる。
- 令和8年度 問題A No.20:地域冷暖房のメリットは「負荷の平準化」「熱源の集約による高効率化」「未利用エネルギーの活用」。
- 令和8年度 問題A No.21:開放回路は落水防止とポンプ揚程の増大が課題。熱交換器を介して二次側を密閉回路にする方法もある。
- 令和7年度 問題A No.15:同じ床面積なら外周長が最も短い正方形(さらに円形)が熱損失・熱取得を小さくできる。
この論点の問題
省エネルギーを目的とする空調計画令和8年度 問題A No.15
空気調和方式(CAV・VAV・床吹出し)令和8年度 問題A No.16
変風量単一ダクト方式の自動制御令和8年度 問題A No.18
地域冷暖房の計画令和8年度 問題A No.20
蓄熱方式(開放回路のポンプ揚程)令和8年度 問題A No.21
空調の省エネルギーに効果がある建築的手法令和7年度 問題A No.15
空気調和設備方式(VAV・天井放射冷房・FCU)令和7年度 問題A No.16
空気調和設備の自動制御令和7年度 問題A No.18
熱源の台数制御に必要な検出要素令和7年度 問題A No.19
コージェネレーションシステム令和7年度 問題A No.20
空気熱源ヒートポンプ令和7年度 問題A No.21
省エネルギーに効果がある空調計画令和6年度 問題A No.15
空気調和方式の特徴令和6年度 問題A No.16
変風量単一ダクト方式の自動制御令和6年度 問題A No.19
地域冷暖房令和6年度 問題A No.20
蓄熱方式令和6年度 問題A No.21
夏期の省エネルギーに配慮した建築計画令和5年度 問題A No.15
空気調和方式の特徴(床吹出し・FCU併用等)令和5年度 問題A No.16
空気調和系統の区分とゾーニング令和5年度 問題A No.17
空気調和設備の自動制御(外気・冷却塔・台数)令和5年度 問題A No.19
コージェネレーションシステム令和5年度 問題A No.20
ヒートポンプ(除霜・暖房能力・熱源)令和5年度 問題A No.21
省エネルギーに効果がある空調計画令和4年度 問題A No.15
空気調和方式(床吹出し・低温送風・放射冷房)令和4年度 問題A No.16
変風量単一ダクト方式の自動制御令和4年度 問題A No.19
コージェネレーションシステム令和4年度 問題A No.20
蓄熱方式(氷蓄熱・蓄熱槽)令和4年度 問題A No.21
省エネルギーの建築計画令和3年度 問題A No.15
空気調和方式(変風量・ダクト併用FCU)令和3年度 問題A No.16
空気調和設備の自動制御(インターロック等)令和3年度 問題A No.19
地域冷暖房令和3年度 問題A No.20
空気熱源ヒートポンプ(モジュール型・成績係数)令和3年度 問題A No.21
空調の省エネルギーに効果がある建築的手法令和2年度 問題A No.15
空気調和方式の特徴(定風量単一ダクト等)令和2年度 問題A No.16
変風量単一ダクト方式の自動制御(制御機器と検出要素)令和2年度 問題A No.19
コージェネレーションシステム令和2年度 問題A No.20
蓄熱方式(氷蓄熱・開放回路)令和2年度 問題A No.21
空調熱源(吸収冷凍機・ヒートポンプ)令和元年度 問題A No.15
空気調和方式(VAV・FCU併用・床吹出し)令和元年度 問題A No.16
空気調和設備の自動制御(外気ダンパ・冷却塔ファン)令和元年度 問題A No.19
地域冷暖房令和元年度 問題A No.20
空気熱源ヒートポンプ(暖房能力・除霜・蒸発温度)令和元年度 問題A No.21
省エネルギーに効果がある建築的手法平成30年度 問題A No.15
空気調和方式(床吹出し・FCU併用・CAV・VAV)平成30年度 問題A No.16
変風量単一ダクト方式の自動制御(制御機器と検出要素)平成30年度 問題A No.19
コージェネレーションシステム(系統連系・発電効率)平成30年度 問題A No.20
蓄熱方式(装置容量・電力平準化・開回路)平成30年度 問題A No.21
定風量単一ダクト方式の冷房部分負荷時の特徴平成29年度 問題A No.15
空気調和方式(低温送風・床吹出し・CAV・VAV)平成29年度 問題A No.16
空気調和設備の自動制御(CO₂制御・検出器・冷却塔)平成29年度 問題A No.19
地域冷暖房の特徴(熱需要密度)平成29年度 問題A No.20
氷蓄熱(COP・蓄熱槽容量・ダイナミック方式)平成29年度 問題A No.21
同じ分野で出る論点
空調・衛生では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。