工程管理
重要度 A問題2・問題3で出題過去問 53問
工程管理は、1級造園施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録212問中53問・重要度A)。出題されるのは問題2・問題3です。
要点:ネットワーク式工程表の完成・クリティカルパス・トータルフロート・工期の短縮、作業可能日数、建設費と工期、稼働率や作業時間率を下げる要因。
覚える要点
- ネットワーク式工程表の完成は、作業の前後関係の条件を描かれた矢線に当てはめ、別の作業まで縛らないようダミー(破線矢印)でつなぐ。答えは「①→②A」のように結合点と作業名の並びで書き、ダミーの向きも確かめる
- 最早結合点時刻は始点から順に求め、矢線が合流する結合点では最大値をとる。最遅結合点時刻は終点から逆にたどり、分かれる結合点では最小値をとる。全所要日数は終点の最早結合点時刻で、最も日数の長い経路がクリティカルパス
- トータルフロートは「後ろの結合点の最遅結合点時刻−(作業の最早開始時刻+所要日数)」で、0の作業がクリティカルパス上にある。作業日数が変わったら最早時刻を計算し直し、クリティカルパスが別の経路に移っていないか全経路の日数で確かめる
- 工期の短縮は、短縮できる作業だけを使い、目標の日数を超えるすべての経路を縮める。1本の経路を縮めると次に長い経路が工期を決めるので、短縮の後に全経路の日数を書き出して確かめる
- 建設費は直接費(材料費・労務費・機械費・仮設備費)と間接費(現場管理費・共通仮設費など)からなり、工期を縮めると直接費は増え間接費は減る。直接費が最小の工期が標準工期(ノーマルタイム)、それ以上縮められない限界が特急工期(クラッシュタイム)、合計が最小の工期が最適工期
- 作業可能日数は暦日の日数から定休日と天候などによる作業不能日数を差し引いた日数で、所要作業日数(工事量÷1日平均施工量)がこれ以内になるように計画する。工程は1日最大施工量ではなく1日平均施工量で組む
- 稼働率を下げる要因(悪天候、前工程の遅れによる手待ち、資材・樹木の搬入の遅れ)、管理不良による時間損失(段取り・指示の不備、手配の遅れ、機械の整備不良)、突貫工事で原価が上がる要因(割増賃金、機械・仮設材の増加、未熟練者による能率低下)は、それぞれ2〜3つ書けるようにする
- 計画順序を選ぶ問題は、月ごとの工事可能日数を積み上げて高木植栽が何月に当たるかを求め、常緑樹を厳寒期(12月〜1月)に植える計画を避けて、春の植栽適期に最も近いものを選ぶ
勉強のしかた:毎年1問のネットワーク式工程表(完成・クリティカルパス・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更・短縮)が中心で、令和5年度までは選択問題の問題3、令和6年度からは必須の問題2で出る。結合点時刻の表を書いて全経路の日数を確かめる手順を過去問で身につけ、建設費と工期の曲線、作業可能日数の式、稼働率や時間損失の要因は語句と短文で用意しておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、工程管理で間違えやすい点を集めました。
- 令和7年度 問題2 設問(1)(イ):Kの前のダミーが要点。DをそのままKにつなぐ(⑧→⑪Kなど)と、Kの前にEとGが入らない。逆にEやGを⑧に入れると、JまでがEやGの後続になってしまう。
- 令和7年度 問題2 設問(1)(ロ)〜(ニ):(ニ)の「作業Aが3日」は「3日多くかかる」の意味(Aは6日になる)。日数が変わるとクリティカルパスがA側に移る。(ハ)のJの最遅完了時刻は、Jの後のMを⑪から逆算して9日。
- 令和7年度 問題2 設問(2):Cは「最大」でも「最小」でもなく「1日平均施工量」。Aは暦日から作業不能日数を引いた「作業可能日数」で、「最適工期」(総建設費が最小になる工期)とは別のもの。
- 令和7年度 問題2 設問(3):降雨・強風などの天候による中止や、発注者の図面変更による待ちは、施工者自らの管理不良ではない。
- 令和6年度 問題2 設問(1)(イ):Iの前にJを、Dの後ろにEを入れないように、ダミーの向きと位置に注意する。たとえばGとHを同じ結合点で終わらせると、IまでがHの後続になってしまう。
- 令和6年度 問題2 設問(1)(ロ)(ハ):Kの前のダミー⑪→⑩を落とすと、Jを通る経路がKにつながらず、全所要日数を14日(B→D→G→I→K)と誤る。最遅結合点時刻は終点から逆算し、複数の後続があるときは小さい方をとる。
この論点の問題
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和7年度 問題2 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・トータルフロート・日数の変更後の全所要日数)令和7年度 問題2 設問(1)(ロ)〜(ニ)
作業可能日数と所要作業日数・1日平均施工量の関係(選択)令和7年度 問題2 設問(2)
作業時間効率を低下させる時間損失の要因(施工者の管理不良によるもの)令和7年度 問題2 設問(3)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和6年度 問題2 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・全所要日数・イベント⑨の最遅結合点時刻)令和6年度 問題2 設問(1)(ロ)(ハ)
工期・建設費曲線(直接費・間接費・最適工期の穴埋め)令和6年度 問題2 設問(2)
高木植栽工(クロマツ)に最も適した実施工程の計画順序(記号)令和6年度 問題2 設問(3)(記号)
高木植栽工(クロマツ)に最も適した計画順序を選んだ理由令和6年度 問題2 設問(3)(理由)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和5年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更と短縮)令和5年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
作業可能日数・1日平均施工量・工事量の関係(選択)令和5年度 問題3 設問(2)(イ)
作業員の稼働率を低下させる要因・突貫工事の施工管理上の弊害令和5年度 問題3 設問(2)(ロ)(ハ)
ネットワーク式工程表のバーチャートと比べた利点と欠点令和5年度 問題3 設問(3)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和4年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更と短縮)令和4年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
工事の建設費と工期(直接費・間接費・最適工期、直接費に当たる費目)令和4年度 問題3 設問(2)
横線式工程表(バーチャート)と工程管理曲線の名称と長所令和4年度 問題3 設問(3)(イ)
工程表の2月末時点の出来高累計の率(計算)令和4年度 問題3 設問(3)(ロ)
突貫工事で原価が上昇する要因令和4年度 問題3 設問(4)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和3年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・全所要日数・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更と短縮)令和3年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
山崩しの目的とネットワーク式工程表の利点・欠点令和3年度 問題3 設問(2)
作業時間効率を低下させる時間損失の要因(施工者の管理不良によるもの)令和3年度 問題3 設問(3)
高木植栽(クスノキ)に最も適した実施工程の計画順序(記号)令和3年度 問題3 設問(4)(記号)
高木植栽(クスノキ)に最も適した実施工程の計画順序(理由)令和3年度 問題3 設問(4)(理由)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和2年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更と短縮)令和2年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
工期・建設費曲線(直接費・間接費・特急点・標準点・最適工期)令和2年度 問題3 設問(2)
作業員の稼働率を低下させる一般的な要因令和2年度 問題3 設問(3)
突貫工事で単位当たりの原価が著しく上昇する要因令和2年度 問題3 設問(4)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)令和元年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最早結合点時刻・トータルフロート・日数の変更後の全所要日数・フリーフロート・短縮する作業)令和元年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ト)
作業可能日数の算定で暦日の日数から差し引く日数令和元年度 問題3 設問(2)
横線式工程表(バーチャート・ガントチャート)と曲線式工程表(穴埋め)令和元年度 問題3 設問(3)(イ)
突貫工事の施工管理上の弊害・作業時間率を低下させる管理不良による時間損失の要因令和元年度 問題3 設問(3)(ロ)(ハ)
未完成のネットワーク式工程表の完成(作業の前後関係・ダミー)平成30年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最遅結合点時刻・日数の変更・トータルフロート・途中からの短縮)平成30年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
工事の建設費と工期の関係(直接費・間接費、標準工期・特急工期・最適工期の穴埋め)平成30年度 問題3 設問(2)
作業員の稼働率を低下させる一般的な要因(材料供給・建設機械を除く)平成30年度 問題3 設問(3)
ネットワーク式工程表のバーチャートと比べた利点と欠点平成30年度 問題3 設問(4)
未完成のネットワーク図の完成(作業の前後関係・ダミー)平成29年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク図(クリティカルパス・最遅結合点時刻・日数の変更・トータルフロート・短縮)平成29年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
作業可能日数・所要作業日数・1日平均施工量の関係(選択)平成29年度 問題3 設問(2)(イ)
配員計画で山崩しを行う目的平成29年度 問題3 設問(2)(ロ)
作業時間率を低下させる時間損失のうち管理不良による要因平成29年度 問題3 設問(3)
突貫工事で単位当たりの原価が上昇する要因平成29年度 問題3 設問(4)
未完成のネットワーク図の完成(作業の前後関係・ダミー)平成28年度 問題3 設問(1)(イ)
ネットワーク図(クリティカルパス・最遅結合点時刻・日数の変更・トータルフロート・短縮)平成28年度 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)
工期・品質・原価と工程管理の関係(穴埋め)平成28年度 問題3 設問(2)
作業量管理(標準作業量となる2つの項目を選ぶ)平成28年度 問題3 設問(3)(イ)
作業員の稼働率を低下させる要因平成28年度 問題3 設問(3)(ロ)
バーチャートとネットワーク式工程表のそれぞれが優れている点平成28年度 問題3 設問(4)
同じ問題で出る論点
問題2・問題3では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。