樹木の規格・植栽基盤の調査

重要度 A問題1・問題2・問題3・問題4で出題過去問 33問

樹木の規格・植栽基盤の調査は、1級造園施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録212問中33問・重要度A)。出題されるのは問題1・問題2・問題3・問題4です。

要点:公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)の寸法規格(枝張の測定・株立物の合否)と品質規格の表示項目、長谷川式土壌貫入計・簡易現場透水試験による植栽基盤の判定。

覚える要点

  • 公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)は樹木の搬入(納品)時に適用し、寸法値は最低値を示す。規格値ちょうどは合格で、品質規格と寸法規格をあわせて樹木の規格とする
  • 幹周(C)は根鉢の上端から1.2m上りの位置で測り、そこで枝が分岐していればその上部を測る。幹が2本以上なら、各幹の周長の総和の70%を幹周とする
  • 枝張(W)は四方に伸びた枝の幅で、方向により長短があるときは最長と最短の平均値とし、一部の突出した枝は含めない。樹高(H)も樹冠の頂端から根鉢の上端までの垂直高で、突出した枝は含めない
  • 3本立以上の株立物は、指定株立数の過半数が所要の樹高に達し、他は所要の樹高の70%以上であること。過半数は実際の幹数ではなく指定株立数(3本立以上なら2本)で数え、所要樹高の70%に満たない幹は株立数にも幹周の総和にも数えない
  • 株立物の合否は、①所要樹高の70%を計算して満たない幹を除く、②所要樹高以上の幹が2本以上あるか、③数える幹が3本以上あるか、④数える幹の周長の総和×0.7が規格の幹周以上か、の順に確かめる
  • 樹木の品質は樹姿(樹形(全形)・幹・枝葉の配分・枝葉の密度・下枝の位置)と樹勢(生育・根・根鉢・葉・樹皮(肌)・枝・病虫害)に分けて表示する。「枝葉の配分」は四方に均等、「枝葉の密度」は節間が詰まり密度が良好で、別の項目
  • 表示項目はシバ類が葉・ほふく茎・根・病虫害・雑草等、草花類が形態・花・葉・根・病害・虫害、その他地被類が形態・葉・根・病虫害。シバの根は平均にみずみずしく張り乾燥や土くずれがないこと、草花類・その他地被類の根は細根が多く乾燥していないこと
  • 植栽基盤の調査は、土壌硬度を長谷川式土壌貫入計(1回の落下当たりの貫入量S値、cm/drop。小さいほど硬い)、透水性を長谷川式簡易現場透水試験器(最終減水能、mm/hr)、有効土層を検土杖で調べる。透水試験は落ち着いた後の20分間の減水量を3倍してmm/hrに直す

勉強のしかた:問題4(令和6年度からは問題3)でほぼ毎年、株立物の合否・枝張の測り方・品質規格の表示項目が出て、問題2・問題1では長谷川式土壌貫入計や透水試験の読み取りが出る。株立物は計算の手順を決めて過去問を全部解き、樹姿と樹勢、シバ類・草花類・その他地被類の表示項目は表にして覚える。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、樹木の規格・植栽基盤の調査で間違えやすい点を集めました。

  • 令和7年度 問題3 設問(1)(イ):イは周長の総和だけで計算すると(0.12+0.10+0.10)×0.7=0.224mで合格に見えるが、2.4mの幹は所要樹高の70%(2.45m)に届かず数えない。エは4本の総和でも0.203mで0.21mに届かない。規格の寸法値は最低値なので、ウのようにちょうど0.21mは合格。
  • 令和7年度 問題3 設問(1)(ロ):1)の「枝葉の密度」は節間の詰まりと枝葉の密度の項目で、「配分が四方に均等であること」は別の項目「枝葉の配分」の規格である。2)は品質規格の表示項目を聞いている。寸法(36cm×28cm×10枚)や「形態」(草花類・その他地被類の項目)は、シバ類の品質の表示項目ではない。
  • 令和7年度 問題3 設問(2):20分間の減水量15mmをそのまま答えない。1時間あたり(×3)に直して45mm/hr。スケールの読み600mmは注入時の基準値で、減水量は読みの差で求める。
  • 令和6年度 問題1 設問(1)(イ):S値は「1回の落下で何cm入るか」なので、小さいほど硬い。1.0cm/drop未満の範囲は深さ約22〜59cmに広がり「約30〜50cm」に合わないので、Aは0.7。山中式土壌硬度計の指標硬度(mm)は大きいほど硬く、向きが逆になる。
  • 令和6年度 問題3 設問(1)(イ):規格の寸法値は「平均値」や「標準値」ではなく最低値。樹高・幹周・枝張がちょうど規格値のものは合格になる。適用の時点は植栽後や検査時ではなく搬入(納品)時。
  • 令和6年度 問題3 設問(1)(ロ):アは幹周(0.10+0.07+0.07)×0.7=0.168mでCは満たすが、所要樹高3.0mに達する幹が1本だけで、指定株立数3本の過半数(2本)に届かずHを満たさない。イは2.0mの幹が所要樹高の70%(2.1m)に届かず、株立数にも幹周にも数えないので2本立になる。オは幹の本数は多いが、各幹が細く、総和の70%が0.147mで0.15mに届かない。

この論点の問題

寸法規格(株立物のエゴノキの合否・幹周と枝張の測り方)令和7年度 問題3 設問(1)(イ)
品質規格(樹木の枝葉の密度・シバ類の表示項目・その他地被類の根)令和7年度 問題3 設問(1)(ロ)
植栽基盤の透水性(根腐れ・長谷川式簡易現場透水試験の減水速度と判定)令和7年度 問題3 設問(2)
長谷川式土壌貫入計のS値から読み取る植栽基盤の問題点(穴埋め)令和6年度 問題1 設問(1)(イ)
公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)の適用と寸法値(穴埋め)令和6年度 問題3 設問(1)(イ)
寸法規格(株立物のコナラのH・Cの合否)令和6年度 問題3 設問(1)(ロ)
品質規格(樹形(全形)・樹勢の表示項目・シバ類の根)令和6年度 問題3 設問(1)(ハ)
寸法規格(株立物のエゴノキの合否・ソメイヨシノとヒマラヤスギの枝張)令和5年度 問題4 設問(1)(イ)
品質規格(樹木の枝葉の配分・ノシバのほふく茎と雑草等・草花類の表示項目)令和5年度 問題4 設問(1)(ロ)
品質規格の樹形の定義(穴埋め)令和5年度 問題4 設問(1)(ハ)
長谷川式土壌貫入計の測定結果から読み取れる植栽基盤の問題点令和4年度 問題2 設問(1)(イ)
寸法規格(カツラの枝張Wの測定上の留意事項)令和4年度 問題4 設問(1)(イ)1)
寸法規格(株立物のコナラのH・Cの合否)令和4年度 問題4 設問(1)(イ)2)
品質規格(樹勢の表示項目と判定の留意事項・シバ類の表示項目・その他地被類の葉)令和4年度 問題4 設問(1)(ロ)
植栽基盤の物理性(透水性・根腐れ・団粒構造)と長谷川式簡易現場透水試験の判定令和4年度 問題4 設問(2)
寸法規格(株立物のヤマボウシの合否・幹周と枝張の測り方)令和3年度 問題4 設問(1)
品質規格(樹木の樹姿の表示項目・草花類の花・その他地被類の表示項目)令和3年度 問題4 設問(2)
公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)の適用と寸法値の意味(穴埋め)令和2年度 問題4 設問(1)(イ)
品質規格(樹形(全形)・下枝の位置、樹勢の表示項目、シバ類のほふく茎・根)令和2年度 問題4 設問(1)(ロ)
寸法規格(株立物のエゴノキ・ナツツバキの合否・イチョウの枝張W)令和2年度 問題4 設問(1)(ハ)(ニ)
長谷川式土壌貫入計の測定結果(S値)から読み取れる植栽基盤の問題点令和元年度 問題2 設問(1)(イ)
寸法規格(株立物のコナラのH・Cの合否)令和元年度 問題4 設問(1)(イ)1)
寸法規格(枝張Wの測定の留意事項)令和元年度 問題4 設問(1)(イ)2)
品質規格(樹勢の枝・葉・根、シバ類の表示項目、草花類の花)令和元年度 問題4 設問(1)(ロ)
寸法規格(幹周の測り方の穴埋め・株立物のヤマボウシとナツツバキの合否)平成30年度 問題4 設問(1)(イ)
品質規格(樹姿の枝葉の配分・下枝の位置、樹勢の表示項目、シバ類の根、草花類の表示項目)平成30年度 問題4 設問(1)(ロ)
公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)の適用と寸法値(穴埋め)平成29年度 問題4 設問(1)
寸法規格(ソメイヨシノの枝張Wの算定)平成29年度 問題4 設問(2)(イ)
品質規格(樹姿の表示項目・樹勢の葉・樹皮(肌)・枝・草花類の花の判定)平成29年度 問題4 設問(2)(ロ)
植栽基盤の土壌条件の調査項目と現場での調査方法(土壌硬度・透水性ともう1つ)平成28年度 問題2 設問(1)(イ)
寸法規格の枝張(W)の測定上の留意事項平成28年度 問題4 設問(1)(イ)
株立物のコナラのH・Cの寸法規格の合否(記号を全て選ぶ)平成28年度 問題4 設問(1)(ロ)
品質規格(樹形・枝葉の密度の判定・樹勢の表示項目・地被類の表示項目と判定)平成28年度 問題4 設問(2)

同じ問題で出る論点

問題1・問題2・問題3・問題4では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。