ネットワーク式工程表(クリティカルパス・最遅結合点時刻・トータルフロート・日数の変更と短縮)
これは1級造園施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)の問題です。論点は「工程管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。
(イ)で完成させたネットワーク式工程表について、次の(ロ)〜(ヘ)に答えなさい。
【問題3】工程管理に関する以下の設問(1)〜(4)について答えなさい。
(1) 下図に示す造園工事の未完成のネットワーク式工程表に関し、以下の(イ)〜(ヘ)について答えなさい。
(イ) 下記の条件に従い、解答用紙の未完成のネットワーク式工程表を完成させなさい。(なお、作業名は記号で図示すること)
〔条件〕
・B、D、EはAの後続作業である。
・FとGはDの後続作業である。
・IはEとGの後続作業である。
・HはCとFの後続作業であり、Bが終わらないと着手できない。
・JとKはHの後続作業である。
・LはIの後続作業であり、Kが終わらないと着手できない。
・MはJの後続作業である。
・NはLの後続作業であり、Jが終わらないと着手できない。
(ロ) (イ)の場合において、工程の各作業の所要日数が下表のとき、クリティカルパスの作業名を例により記述しなさい。(例:A→B→C)
(ハ) (ロ)の場合において、イベント⑧の最遅結合点時刻は何日か。
(ニ) (ロ)の場合において、作業Iを最も早く開始することができ、かつ、クリティカルパスにおける全所要日数を延ばすことができないとき、作業Iを延ばすことができる最大日数(トータルフロート)は何日か。
(ホ) 施工箇所の条件から所要日数を再検討したところ、作業Bが3日、作業Lが2日、作業Nが1日、それぞれ多くかかることが判明した。この場合のクリティカルパスにおける全所要日数は何日か。
(ヘ) (ホ)の場合の全所要日数を、(ロ)の場合の全所要日数で進めるためには、どの作業を何日短縮する必要があるか。各作業における短縮日数の合計が最も少なくなる答えを記述しなさい。
ただし、作業B、作業L、作業Nは短縮できない。また、各作業とも作業日数が0日となる短縮はできない。

| 作業 | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 所要日数 | 2 | 2 | 3 | 4 | 3 | 1 | 1 | 2 | 2 | 3 | 1 | 1 | 3 | 4 |
解答欄
正解
| (ロ) クリティカルパスの作業名 | A→D→F→H→J→N(A→D→F→H→J→N・A→D→F→H→J→ダミー→N・①→②→④→⑤→⑦→⑩→⑪→⑫ も正解) |
|---|---|
| (ハ) イベント⑧の最遅結合点時刻 | 11 日 |
| (ニ) 作業Iのトータルフロート | 2 日 |
| (ホ) クリティカルパスにおける全所要日数 | 18 日 |
| (ヘ) 短縮する作業と日数 | 作業Aを1日、作業Hを1日(Aを1日、Hを1日・作業A1日、作業H1日・A1日、H1日・作業Hを1日、作業Aを1日・Hを1日、Aを1日・作業Aを1日、作業Hを1日短縮する・A:1日、H:1日 も正解) |
解き方
- (イ)の工程表(①→②A、②→③B、③→⑤ダミー、②→⑤C、②→④D、④→⑤F、④→⑥G、②→⑥E、⑤→⑦H、⑥→⑨I、⑦→⑧K、⑧→⑨ダミー、⑦→⑩J、⑨→⑪L、⑩→⑪ダミー、⑩→⑫M、⑪→⑫N)で、各結合点の最早開始時刻(ES)を求める。①0、②0+2(A)=2、③2+2(B)=4、④2+4(D)=6、⑤max(2+3(C), 6+1(F), ③4)=7、⑥max(2+3(E), 6+1(G))=7、⑦7+2(H)=9、⑧9+1(K)=10、⑨max(7+2(I), ⑧10)=10、⑩9+3(J)=12、⑪max(10+1(L), ⑩12)=12、⑫max(12+3(M), 12+4(N))=16。全所要日数は16日。
- 経路の日数:A→D→F→H→J→N=2+4+1+2+3+4=16日、A→D→F→H→J→M=15日、A→D→F→H→K→L→N=15日、A→D→G→I→L→N=14日、A→C→H→J→N=14日、A→B→H→J→N=13日、A→E→I→L→N=12日。最も長いA→D→F→H→J→Nがクリティカルパスである((ロ))。
- (ハ) 最遅結合点時刻(LT)を⑫から逆算する。⑫16、⑪16−4(N)=12、⑨12−1(L)=11、⑧は⑧→⑨のダミーだけが出ているので11。よってイベント⑧の最遅結合点時刻は11日。
- (ニ) 作業I(⑥→⑨)の最早開始時刻は⑥の7日、最遅完了時刻は⑨の11日なので、トータルフロート=11−(7+2)=2日。
- (ホ) Bを2+3=5日、Lを1+2=3日、Nを4+1=5日として計算し直す。②2、③2+5=7、④6、⑤max(5, 7, ③7)=7、⑥7、⑦9、⑧10、⑨max(9, 10)=10、⑩12、⑪max(10+3, 12)=13、⑫max(12+3, 13+5)=18。全所要日数は18日(クリティカルパスはA→D→F→H→K→L→NとA→B→H→K→L→Nの2本、どちらも18日)。
- (ヘ) 18日を16日に戻すには、16日を超える経路をすべて16日以下にする。日数の変更後の経路:A→B→H→K→L→N=18日、A→D→F→H→K→L→N=18日、A→D→F→H→J→N=17日、A→B→H→J→N=17日、A→D→G→I→L→N=17日。B・L・Nは短縮できず、Kは1日なので短縮できない(0日になる)。
- 18日の2本の経路に共通で短縮できるのはAとH。Aを1日(2→1日)、Hを1日(2→1日)短縮すると、A→B→H→K→L→N=16日、A→D→F→H→K→L→N=16日、A→D→F→H→J→N=15日、A→B→H→J→N=15日、A→D→G→I→L→N=16日となり、全所要日数は16日になる。短縮日数の合計は2日で、これより少ない短縮では18日の経路を2日ずつ縮められない(Hを2日縮めると0日になり不可)。よって、作業Aを1日、作業Hを1日短縮する。
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令和2年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級造園施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題3 設問(1)(ロ)〜(ヘ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する