土壌・肥料
重要度 A問題1・問題2・問題4で出題過去問 16問
土壌・肥料は、1級造園施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録212問中16問・重要度A)。出題されるのは問題1・問題2・問題4です。
要点:植栽基盤工(土層改良・土性改良・透水層)、表土の保全と仮置き、土壌改良材の効果。
覚える要点
- 土層改良は、普通耕(表層20cm程度)、深耕(40〜60cmの深い有効土層が要るとき)、混層耕(上下で性質の違う土層を混ぜて均質にする)、心土破砕(下層の硬い層を破砕する)を使い分ける。固結層が深いときは固結層を抜いて下の良質土とつなぐ
- 土性改良は改良材を所定量投入して土と均一に混ぜる。粘性土の透水性・通気性の改善は黒曜石パーライト、保水性の改善は真珠岩パーライト、酸性土の中和は炭酸カルシウムなどの石灰質資材(化学性の改良)。ピートモスや硫安は土を酸性側にする
- バーク堆肥は樹皮を発酵させた有機質の改良材で、腐植を補って団粒化を促し、通気性・透水性を良くし、保水性・保肥力を高める。ピートモスは保水性・保肥性を高め、土を膨軟にする
- 腐植は有機物が土壌微生物に分解・再合成された黒っぽい物質で、腐植を多く含む表土は黒褐色で団粒構造をもち、通気性・透水性・保水性をあわせ持つので、植栽基盤の土(客土)として保全・活用する
- 表土の仮置きは乾燥・雨水による養分の流出・風による飛散を防ぐ処理をし、湿った状態で重機を走らせず、高く積みすぎない。表土盛土材の堆積地は表面を短辺方向に3〜5%の排水勾配とし、端部の法面勾配は1:1.8未満とする
- 暗渠排水は、排水管の位置・高さと地下埋設物を確かめて溝を掘り、溝底を排水先へ一様な勾配に仕上げてたるみや逆勾配をつくらない。有孔管の周りを砂利などのフィルター材で包み、透水シートをかぶせてから埋め戻す
- 透水性が悪いと土壌が飽水状態になって通気が滞り、酸素不足で根腐れを起こす。屋上の植栽基盤は、土の下の透水シート(フィルター)で排水層の目詰まりを防ぎ、防根シートで防水層を守る
勉強のしかた:問題2(令和6年度からは問題1)で植栽基盤工が毎年のように出る。普通耕・深耕・混層耕・心土破砕の違い、パーライト2種と中和剤の使い分け、暗渠排水の掘削と埋戻しの手順を公園緑地工事共通仕様書の言葉で書けるようにし、改良材の効果は物理性と化学性に分けて覚える。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、土壌・肥料で間違えやすい点を集めました。
- 令和7年度 問題1 設問(1)(イ):掘削は「位置・深さ・勾配」、埋戻しは「フィルター材・透水シート」が要点。掘削した粘性土をそのまま管の周りに戻すと、管の孔が詰まって排水できない。
- 令和7年度 問題1 設問(1)(ロ):パーライトは2種類ある。透水性(排水性)を良くするのは黒曜石パーライト、保水性を良くするのは真珠岩パーライト。ピートモスと硫安は土を酸性にする側である。
- 令和6年度 問題1 設問(1)(ロ):2つは違う効果を書く(通気性と透水性の改善は同じ「物理性の改良」としてまとめる)。バーク堆肥は主に土の物理性を良くする改良材で、肥料成分は多くない。「pHを中和する」は中和剤(石灰質資材など)の効果である。
- 令和5年度 問題2 設問(1):(ロ)の固結層は深さ50〜80cmにあり、深耕(通常40〜60cm)だけでは下の良質土に届かない。上下の良質土と混ぜて水が抜ける土層にするのが要点。土性改良に石灰などの中和剤を書くと、除外されたpHの改良になる。
- 令和4年度 問題2 設問(1)(ロ):透水性の改善に使うのは黒曜石パーライト(真珠岩パーライトは保水性の改善)。土性改良工は「改良材」「機械」「方法」の3つを書く問題で、改良材名だけ・機械名だけでは足りない。
- 令和3年度 問題2 設問(2):(イ)は層の位置で考える。土のすぐ下で土の流出を止めるのが透水シート(フィルター)、排水層の下で根を止めて防水層を守るのが防根シート。(ハ)は灌水の内容が除外されているので、「自動灌水装置を設ける」は答えにならない。(ニ)の黒曜石パーライトは透水性・通気性の改善で、保水性の改善は真珠岩パーライト。
この論点の問題
暗渠排水の有孔管敷設の掘削作業・埋戻し作業の作業内容令和7年度 問題1 設問(1)(イ)
透水性の改善とpHの中和に使う土壌改良材(選択)令和7年度 問題1 設問(1)(ロ)
バーク堆肥による一般的な土壌改良効果令和6年度 問題1 設問(1)(ロ)
植栽基盤工(物理的な条件の調査項目と調査方法・固結した粘性土層がある区域の土層改良工と土性改良工)令和5年度 問題2 設問(1)
暗渠排水の掘削・埋戻しの作業内容と土性改良工の作業方法令和4年度 問題2 設問(1)(ロ)
植栽基盤工(屋上の植栽基盤の層・人工軽量土壌の課題・屋上に植える中木の課題・黒曜石パーライトの効果)令和3年度 問題2 設問(2)
表土の保全と活用(腐植・色・構造・用途の穴埋め)令和2年度 問題2 設問(1)
植栽基盤工(平坦なエリアの透水層工の作業手順・バーク堆肥の土壌改良効果)令和2年度 問題2 設問(2)
表土を仮置きして堆積するときに表土の品質を維持するために留意すべき事項令和2年度 問題4 設問(3)
埴壌土・埴土で強い酸性の区域の土性改良に使う土壌改良材(2つ選ぶ)令和元年度 問題2 設問(1)(ロ)
植栽基盤工(土壌条件の調査項目と現場での調査方法・固結した粘性土層がある区域の土層改良工と土性改良工)平成30年度 問題2 設問(1)
表土と腐植(腐植・色・土壌構造の選択)平成29年度 問題2 設問(2)(イ)
ノシバ植栽地の表土盛土工の留意事項・ピートモスの土壌改良効果平成29年度 問題2 設問(2)(ロ)(ハ)
土層改良工(混層耕・表層の耕耘)と土性改良工の無機質系土壌改良材(選択)平成28年度 問題2 設問(1)(ロ)
植栽基盤に透水性が求められる理由(穴埋め)平成28年度 問題4 設問(3)(イ)
表土を仮置き場所に堆積する際に品質を確保するための留意事項平成28年度 問題4 設問(3)(ロ)
同じ問題で出る論点
問題1・問題2・問題4では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。