電気理論

重要度 A電気工学で出題過去問 41問

電気理論は、1級電気工事施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録911問中41問・重要度A)。出題されるのは電気工学です。

要点:電界・磁界と静電容量、直流回路・交流回路・三相交流、電気計測と計器。

覚える要点

  • 平行板コンデンサはC=ε₀εrA/d(厚さのmmはmに直す)。環状鉄心のコイルは自己インダクタンスL=μAN²/l、相互インダクタンスM=μSN₁N₂/lで、L=NΦ/I、e=M·di/dt(msは10⁻³s)から求める
  • 直列コンデンサの電荷はどれも等しく合成容量×電源電圧で、電圧は容量に反比例して分担する。静電エネルギーはCV²/2。電気力線は正電荷に始まり負電荷に終わり、一様な電界で電荷を動かす仕事は電界方向の移動距離だけで決まる(W=QEd)
  • 誘導起電力は磁束の大きさではなく変化の速さに比例し、磁束を時間に比例して増やすと起電力は一定。ヒステリシス損はヒステリシス曲線の面積に比例し、並列抵抗の電流はコンダクタンスに比例(抵抗に反比例)する
  • RLC直列回路の力率はR/Z、有効電力は抵抗分だけのI²R(リアクタンスはXL-XCの差をとる)。交流ブリッジの平衡は対辺の積が等しいとおき、実部と虚部を別々に等しくする
  • Y結線の電源の線間電圧は相電圧の√3倍で、Δ負荷の各抵抗には線間電圧が加わる(3相でP=9E²/R)。Y結線のコンデンサの全無効電力はV²/Xc(Δ結線なら3倍)。二電力計法は三相電力がW₁+W₂、力率は(W₁+W₂)/(√3VI)
  • 分流器の倍率はm=1+Ra/Rs(Rs=Ra/(m-1))、倍率器はRm=Rv(m-1)。抵抗の発熱量はW=V²t/Rで秒で求めてから分に直す。理想電源の重ね合わせでは電圧源を短絡、電流源を開放して考える
  • 電流力計形計器は直流・交流両用、誘導形は渦電流を使う交流専用、静電形は電極間の静電力で動作する。誘導形と静電形の説明の入替えや「電流力計形は交流専用」が誤りの選択肢になる

勉強のしかた:10回すべてで4〜5問出て、令和6年度からは午前の必須問題(No.1〜6)に入った。静電容量・インダクタンス・直列コンデンサの電荷・三相回路の電力・分流器と倍率器・二電力計法が数値を変えて繰り返し出るので、公式を覚えたうえで過去問の計算を手で解き、単位の換算(mm・ms・mH)で落とさないようにする。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、電気理論で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 No.1:厚さはmに直す(2mm = 0.002m)。C = εA/d。
  • 令和8年度 No.2:電界中の仕事は電界方向の移動距離だけで決まる(経路によらない)。
  • 令和8年度 No.3:有効電力は抵抗分だけ。リアクタンスは差(XL − Xc)をとる。
  • 令和8年度 No.4:倍率 m = (rᵥ + Rm) / rᵥ。cでは Rm₁ と Rm₂ の両方が直列に入る。
  • 令和8年度 No.6:Y結線は相電圧V/√3。Δ結線なら3V²/Xcで3倍になる。
  • 令和7年度 No.1:静電エネルギーは CV²/2。並列の合成容量は和。

この論点の問題

平行板コンデンサの静電容量令和8年度 No.1
一様な電界中で電荷を動かす仕事令和8年度 No.2
RLC直列回路の有効電力令和8年度 No.3
倍率器による電圧計の測定範囲の拡大令和8年度 No.4
Y結線の低圧コンデンサの無効電力令和8年度 No.6
並列コンデンサに蓄えられるエネルギー令和7年度 No.1
相互インダクタンスと誘導起電力令和7年度 No.2
交流ブリッジの平衡条件令和7年度 No.3
分流器による電流計の測定範囲の拡大令和7年度 No.4
抵抗の発熱量と通電時間令和6年度 No.1
コイルの自己インダクタンス令和6年度 No.2
理想電圧源と理想電流源を含む直流回路令和6年度 No.3
二電力計法による力率令和6年度 No.4
直列コンデンサに蓄えられる電荷令和5年度 No.1
電気力線の性質令和5年度 No.2
Y電源・Δ負荷の三相回路の消費電力令和5年度 No.3
指示電気計器の動作原理令和5年度 No.4
抵抗に発生する熱量(ジュール熱)令和4年度 No.1
環状鉄心の相互インダクタンス令和4年度 No.2
平衡三相回路(Y結線のLC負荷)の線電流令和4年度 No.3
分流器による電流計の測定範囲の拡大令和4年度 No.4
一直線上の点電荷に働く静電力令和3年度 No.1
環状鉄心のコイルの自己インダクタンス令和3年度 No.2
交流ブリッジの平衡条件令和3年度 No.3
2電力計法による力率令和3年度 No.4
直列コンデンサの電荷令和2年度 No.1
ヒステリシス曲線令和2年度 No.2
RLC直列回路の有効電力令和2年度 No.3
倍率器(多重範囲電圧計)令和2年度 No.4
抵抗の発熱量と時間令和元年度 No.1
相互インダクタンス令和元年度 No.2
三相平衡負荷の抵抗値令和元年度 No.3
電流力計形計器令和元年度 No.4
一直線上の点電荷に働く静電力平成30年度 No.1
電磁誘導による起電力平成30年度 No.2
交流回路の基本平成30年度 No.3
2電力計法による力率平成30年度 No.4
平行板コンデンサの静電容量平成29年度 No.1
環状鉄心のコイルの自己インダクタンス平成29年度 No.2
RLC直列回路の力率平成29年度 No.3
分流器の倍率平成29年度 No.4

同じ分野で出る論点

電気工学では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。