発電
重要度 A電気工学・電気設備で出題過去問 35問
発電は、1級電気工事施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録911問中35問・重要度A)。出題されるのは電気工学・電気設備です。
要点:水力・汽力・コンバインドサイクル・原子力・太陽光・風力・燃料電池。
覚える要点
- 水力の出力はP=9.8QHη〔kW〕で、出力はkWにそろえて流量を求める(147MW→75m³/s、98MW→50m³/s)。揚水では電動機入力・必要電力量が水の位置エネルギーより大きいので、効率を掛けずに割る(kJ→kW·hは3,600で割る)
- キャビテーションは吸出し管の高さを低くして抑える(高くすると起こりやすい)。比速度はペルトン水車が小さく高落差向き、フランシス・プロペラ水車が大きい。フランシス水車は部分負荷で効率が下がり、効率がほぼ一定なのはペルトン・カプラン水車。ペルトン水車はノズル内のニードル弁で流量を調整する
- 水車の調速機は並列が解けたときの回転速度の上昇を防ぐ装置(電圧はAVR)。揚水発電はピーク供給力・予備力で応答が速く、河川流量の制約が少ないので一般水力より地点選定の自由度が大きい(ベース電源ではない)
- ランキンサイクルは給水ポンプ(断熱圧縮)→ボイラ・過熱器(加熱)→タービン(断熱膨張、T-S線図で垂直に下がる)→復水器(凝縮)。過熱器は飽和蒸気を過熱蒸気にし、高圧タービンで仕事をした蒸気をボイラで再加熱するのは再熱器(再熱サイクル)、抽気で給水を加熱するのは再生サイクル
- コンバインドサイクルは圧縮機→燃焼器→ガスタービン→排熱回収ボイラの順で、汽力発電より熱効率が高く起動・停止時間が短いが、大気温度が高いと出力が下がり影響が大きい
- 風のエネルギーはW=ρAv³/2で風速の3乗に比例する。ナセルは発電機などを収める部分、ヨー制御は風車の向きを風向に追従させ、ピッチ制御はブレードの角度を制御する(3つの入替えが定番)
- 太陽電池は表面温度が高くなると最大出力が低下し、変換効率は単結晶シリコンのほうが多結晶より高い。燃料電池の作動温度は固体高分子形約80℃<りん酸形約200℃<溶融炭酸塩形約650℃<固体酸化物形約1,000℃で、固体高分子形は一酸化炭素で触媒が被毒する
- 減速材は中性子の速度を落とすもので、放射線が外に漏れるのを防ぐのは遮へい材。発電用の蒸気を炉内で直接発生させるのは沸騰水型(BWR)で、加圧水型(PWR)は蒸気発生器で間接的に発生させる
勉強のしかた:10回すべてで3〜4問出る。水力(出力の計算・水車の種類・キャビテーション・揚水発電)、汽力(ランキンサイクルの過程・過熱器と再熱器・再生サイクル)、コンバインドサイクルの特徴、風力のナセル・ヨー・ピッチ、燃料電池の作動温度がほぼ同じ形で繰り返し出る。水力の出力は数値を変えて出るので式で解けるようにしておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、発電で間違えやすい点を集めました。
- 令和8年度 No.5:出力をkWにそろえる(98MW = 98,000kW)。効率は出力の式 P = 9.8QHη に掛かるので,流量を求めるときは割る。
- 令和8年度 No.7:抽気→給水加熱器=再生,タービン出口蒸気→ボイラで再加熱=再熱。
- 令和8年度 No.13:コンバインドサイクル:高効率・起動停止が速い・大気温度の影響が大きい。
- 令和8年度 No.14:ヨー=向き,ピッチ=羽根の角度。
- 令和7年度 No.7:PWR=蒸気発生器で間接的に蒸気,BWR=炉内で直接沸騰。
- 令和7年度 No.13:過熱器=飽和蒸気→過熱蒸気,再熱器=高圧タービン出口の蒸気を再加熱。節炭器は給水を,空気予熱器は燃焼用空気を煙道ガスで温める。
この論点の問題
水力発電の出力と流量令和8年度 No.5
汽力発電の熱サイクル(再生サイクル)令和8年度 No.7
コンバインドサイクル発電の特徴令和8年度 No.13
風力発電の構成と制御令和8年度 No.14
原子炉の種類と構成令和7年度 No.7
汽力発電所の設備令和7年度 No.13
ペルトン水車のニードル弁令和7年度 No.14
ランキンサイクルのT-S線図(タービンでの断熱膨張)令和6年度 No.7
水車(フランシス水車・ペルトン水車)令和6年度 No.13
風力発電の構成と制御令和6年度 No.14
揚水発電の系統運用上の特徴令和6年度 No.17
水力発電の出力と流量令和5年度 No.9
コンバインドサイクル発電の特徴令和5年度 No.16
固体高分子形燃料電池令和5年度 No.17
原子炉の構成材料(減速材・反射体・制御材)令和4年度 No.9
シリコン結晶系太陽電池の特性令和4年度 No.14
水車(フランシス水車・ペルトン水車)令和4年度 No.16
風力発電の風のエネルギー令和4年度 No.17
ランキンサイクルのp-v線図令和3年度 No.9
汽力発電所の設備令和3年度 No.16
風力発電令和3年度 No.17
揚水発電令和3年度 No.20
揚水に必要な電力量令和2年度 No.9
再熱サイクル令和2年度 No.16
水車令和2年度 No.17
水車の調速機令和元年度 No.9
コンバインドサイクル発電の特徴令和元年度 No.16
固体高分子形燃料電池令和元年度 No.17
ランキンサイクルのT-S線図平成30年度 No.9
シリコン太陽電池平成30年度 No.14
コンバインドサイクル発電の作動流体の流れ平成30年度 No.16
風力発電平成30年度 No.17
揚水ポンプ用電動機の入力平成29年度 No.9
水車のキャビテーション平成29年度 No.16
発電方式と運用平成29年度 No.20
同じ分野で出る論点
電気工学・電気設備では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。