工程管理
重要度 A施工管理法・応用能力で出題過去問 31問
工程管理は、1級建築施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録760問中31問・重要度A)。出題されるのは施工管理法・応用能力です。
要点:工程計画、バーチャート・ネットワーク工程表、タクト手法、工期とコスト、所要工期の算出。
覚える要点
- 工期を短縮すると直接費は増え、間接費は減る。直接費と間接費の和(総工事費)が最小となる工期が最適工期で、それより短くても長くても総工事費は増え、工期に比例はしない
- 直接費が最小となる工期がノーマルタイム、直接費をいくら投入してもそれ以上短縮できない限界がクラッシュタイム。突貫工事は割増賃金・能率低下・型枠の転用不能などで原価が比例以上に急増する
- 工期に制約がある、容易で実績の多い工事は割付方式(逆行型)、制約がない、複雑で実績の少ない工事は積上方式(順行型)。工程計画はまず手順計画、次に日程計画を立て、実働日数を暦日に換算する
- 山崩し・山均しは作業員・機械などの投入量を平準化する調整で、工期短縮の手法ではない(工期が延びることもある)。工期の短縮はクリティカルパス上の作業の方法変更・増員で行う。工区は作業数量がほぼ均等になるよう分割する
- タクト手法は同じ日程で次の工区へ移る流れ作業で、1つの作業の遅れが工程全体に影響する。タクト期間で終わらない作業は期間をタクト期間の整数倍にするか班を増やし、習熟効果で途中からタクト期間を短縮できる
- 鉄骨工事の能率の目安は、建方がクレーン1台1日40ピース前後、現場溶接が6mm換算で1人1日80m、トルシア形高力ボルトの締付けが1人1日200本、タワークレーンのクライミングが1回1.5日程度
- TF=LFT-EFT、FFは使い切っても後続作業に影響しない余裕、DF=TF-FFは使うと後続作業のTFを減らす余裕。FF≦TFなのでTFが0の作業はFFも0で、TFを使い切った経路はクリティカルパスになる
- バーチャートは見やすいが作業間の関連や遅れの影響が分かりにくい。基本工程表は工事全体の大枠を示し、特定の部分・職種の詳細を示すのは詳細工程表。出来高の進捗はSチャート(バナナ曲線)で管理する
勉強のしかた:10回すべてで2〜4問出て、令和6年度以降は応用能力(No.58)でも1問出る。工期と費用(工期短縮で間接費は減る)、割付方式と積上方式、山崩しは工期短縮ではないこと、タクト手法の遅れの波及、鉄骨工事の歩掛り、フリーフロートは後続作業に影響しないことが繰り返し誤りの選択肢になる。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、工程管理で間違えやすい点を集めました。
- 令和8年度 No.44:直接費は工期短縮で増,間接費は工期延長で増。合計が最小の工期が最適工期。
- 令和8年度 No.58:FF=後続作業に影響しない余裕,DF=TF-FF(使うと後続作業のフロートが減る)。
- 令和7年度 No.44:現場溶接は6mm換算80m/人・日が目安。
- 令和7年度 No.58:工期の制約あり→割付方式(逆算),制約なし→積上方式(順行)。
- 令和6年度 No.58:直接費は工期短縮で増え,間接費は工期延長で増える。総工事費は「比例」ではなく最適工期で最小となる。
- 令和5年度 No.44:山積み・山崩しは「平準化」、工期短縮はクリティカルパス上の作業の短縮。
この論点の問題
工程管理(山均し・工期と工事費)令和8年度 No.44
ネットワーク工程表の用語(フロート)令和8年度 No.58
工程の実施計画(作業能率)令和7年度 No.44
工程計画の立て方と工期令和7年度 No.58
工程の実施計画(タクト・鉄骨建方)令和6年度 No.44
工期と費用(直接費・間接費)令和6年度 No.58
工程計画(手順計画・山崩し・工期短縮)令和5年度 No.44
鉄骨工事の作業能率(所要工期の算出)令和5年度 No.45
ネットワーク工程表のフロート令和5年度 No.46
工期と費用の関係令和4年度 No.44
工程計画及び工程表令和4年度 No.45
タクト手法令和4年度 No.46
工程計画(マイルストーン・工区分割・積上方式)令和3年度 No.44
鉄骨工事の工程計画(歩掛り・作業能率)令和3年度 No.45
ネットワーク工程表のフロート令和3年度 No.46
工程管理(バーチャート・Sチャート・費用)令和2年度 No.53
工程計画の立案(山崩し・山均し)令和2年度 No.54
タクト手法による工程計画令和2年度 No.55
ネットワーク工程表のフロート令和2年度 No.56
建築工事の工期と費用の関係令和元年度 No.53
工程計画の立て方(割付方式・積上方式)令和元年度 No.54
鉄骨工事の工程計画(歩掛り)令和元年度 No.55
ネットワーク工程表の用語令和元年度 No.56
突貫工事による工事原価の急増平成30年度 No.53
工程計画及び工程管理平成30年度 No.54
タクト手法の特徴と工程への影響平成30年度 No.55
ネットワーク工程表のフロート平成30年度 No.56
施工速度とコストの関係(グラフ)平成29年度 No.53
工程計画(割付方式と積上方式)平成29年度 No.54
鉄骨工事の所要工期算出のための作業能率平成29年度 No.55
作業条件からの総所要日数の算出平成29年度 No.56
同じ分野で出る論点
施工管理法・応用能力では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。