庭園の施工

重要度 A造園施工で出題過去問 34問

庭園の施工は、1級造園施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録650問中34問・重要度A)。出題されるのは造園施工です。

要点:日本庭園の役木、滝と流れの役石、飛石・延段の施工、茶室と露地(出入口・役石・雪隠)。

覚える要点

  • 滝の役石は、水落石(滝口に据える。枯滝では鏡石)、脇石(水落石の両側。守護石)、水受石(滝つぼで落水を受け音やしぶきを出す)、水分石(波分石。滝つぼから流れる水を左右に分ける)
  • 流れの役石は、横石(両岸に据えて幅を狭め瀬をつくる)、水越石(水面下で水を盛り上げ瀬落としをつくる)、水切石(流れの中で水を分け勢いをつける)、底石(水底に据える)
  • 「脇石は両岸に据えて流れの幅を狭める」「底石は滝つぼで落水を受ける」「水受石は水を盛り上げる流れの役石」は毎年のように出る誤り。木の葉返し石は滝つぼの下流の水中に据えて波を起こす石
  • 役木の位置:正真木=庭の中心となる常緑の大木、景養木=正真木と対比させる木、見越しの松=背景をつくる木(モミ・コウヤマキも)、寂然木=庭の東側、夕陽木=南庭の西側(花物・紅葉物)
  • 水辺の役木:流枝松=池に枝を差し出し水面と地表をつなぐ、飛泉障りの木=滝の手前で枝により滝口を隠す、滝囲いの木=滝組の背後で深みを与える、橋本の木=橋のたもとで枝葉を橋上に差しかける
  • 添える役木:灯障りの木=灯籠の前で明かりを見え隠れさせる、灯籠控えの木=灯籠の後ろや脇、鉢請の木=手水鉢の水面上に枝葉をのぞかせる、袖が香=手水鉢うしろの袖垣に添える梅、庵添えの木=四阿の軒近く
  • 飛石は起点の踏込石から据え(「終点の踏止石から」は誤り)、間隔10cm程度、小型の石のちり(据高)3〜5cm程度、分岐点は踏分石。延段は周辺の角石・隅石を先に据えて中央へ張り、目地は幅1〜1.5cmで四つ目地・八つ巻きを避ける
  • 茶室:客の出入口はにじり口、亭主は茶道口(点前)・給仕口(給仕)、準備の場所は水屋。露地:にじり口の前は踏石(沓脱石)、中潜りの外露地側は客石・内露地側は乗越石、つくばいは前石・湯桶石・手燭石、砂雪隠は内露地の飾り

勉強のしかた:毎回3〜4問出る。役木、滝と流れの役石、茶室と露地はほぼ毎回1問ずつ、飛石と延段はおよそ2回に1回出る。どれも名称と役割・位置を入れ替える形なので、役石は滝か流れか、役木は植える位置(東西・前後・手水鉢・灯籠・橋)で組にして覚える。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、庭園の施工で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問題A No.11:役木の名前と役割の入れ替え。橋のたもと=橋本木,灯籠の前=灯障りの木,滝の前で滝口を隠す=飛泉障りの木。
  • 令和8年度 問題A No.15:延段・敷石は「縁から中へ」。四つ目地(十字の目地)と八つ巻き(1つの石を多数の石が囲む)は避ける。
  • 令和8年度 問題A No.20:滝の役石:水落石(枯滝では鏡石)、脇石(守護石)、水受石、水分石(波分石)。流れの役石:横石、水越石、水切石、底石。木の葉返し石は滝つぼから下流の水中に据える石で、滝の役石としても流れの役石としても説明される。底石は流れの水底の石で、滝つぼで落水を受けるのは水受石である。脇石は滝の両脇の石で、流れの幅を狭めて瀬をつくるのは横石である。役石の名称と分け方は文献によって違いがあるので、この組合せで整理して覚える。
  • 令和8年度 問題A No.25:内露地=砂雪隠(飾り),外露地=下腹雪隠(実用)。
  • 令和7年度 問題A No.11:役木の名前は植える場所(手水鉢・灯籠・滝・垣・門)と結び付けて覚える。背景をつくるのは見越し。
  • 令和7年度 問題A No.25:客はにじり口(露地側),亭主は茶道口(水屋側)。

この論点の問題

日本庭園の役木令和8年度 問題A No.11
飛石と延段の施工令和8年度 問題A No.15
滝及び流れの役石令和8年度 問題A No.20
茶室及び露地(中柱・踏分石・客石・砂雪隠)令和8年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和7年度 問題A No.11
滝及び流れの役石令和7年度 問題A No.20
茶室の各部の名称(水屋・にじり口)令和7年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和6年度 問題A No.11
飛石と延段の施工令和6年度 問題A No.15
滝及び流れの役石令和6年度 問題A No.20
茶室及び露地(茶道口・つくばい・踏石・中潜り)令和6年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和5年度 問題A No.11
滝及び流れの役石令和5年度 問題A No.20
茶室及び露地(こけら葺き・落ち天井・中柱・寄付き)令和5年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和4年度 問題A No.11
飛石と延段の施工令和4年度 問題A No.15
滝及び流れの役石令和4年度 問題A No.20
茶室及び露地(茶道口・つくばい・沓脱石・砂雪隠)令和4年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和3年度 問題A No.11
滝及び流れの役石令和3年度 問題A No.20
茶室及び露地(出入口と飛石)令和3年度 問題A No.25
日本庭園の役木令和2年度 問題A No.12
飛石と延段の施工令和2年度 問題A No.18
流れと滝の役石令和2年度 問題A No.23
茶室及び露地(こけら葺・茶道口・つくばい)令和2年度 問題A No.28
滝及び流れの役石令和元年度 問題A No.23
茶室及び露地(落ち天井・中柱・中潜り・客石)令和元年度 問題A No.28
日本庭園の役木平成30年度 問題A No.12
飛石と延段の施工平成30年度 問題A No.19
滝の役石平成30年度 問題A No.23
茶室と露地(茶道口・踏分石・砂雪隠・寄付き)平成30年度 問題A No.28
日本庭園の役木(正真木・見越しの松・流枝松・夕陽木)平成29年度 問題A No.12
滝と流れの役石(脇石・鏡石・水越石)平成29年度 問題A No.23
茶室(水屋・にじり口・踏石)平成29年度 問題A No.29

同じ分野で出る論点

造園施工では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。