安全管理

重要度 A必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)で出題過去問 27問

安全管理は、1級土木施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和8年度(11回)のうち11回で出題された論点です(収録121問中27問・重要度A)。出題されるのは必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)です。

要点:墜落・転落防止、掘削、移動式クレーン、車両系建設機械、足場などの安全対策と法令の規定。

法規(労働安全衛生法など)もこの論点に含めて扱います。それぞれの要点は、問題の一覧の下にまとめています。

覚える要点

  • 墜落防止(安衛則518〜530条):高さ2m以上は作業床、困難なら防網と要求性能墜落制止用器具(フルハーネス型が原則、6.75m以下は胴ベルト型可)を随時点検、1.5m超で昇降設備、架設通路の手すり85cm以上・中桟35〜50cm、作業床幅40cm以上・隙間3cm以下。
  • 足場はその日の作業開始前に墜落防止設備の取外し・脱落を点検し、悪天候・中震以上の地震・組立て等の後は点検者を指名して点検し氏名を記録。組立て等作業主任者は高さ5m以上で必要。墜落防止ネットは使用開始後1年以内・以後6か月ごとに等速引張試験。
  • 車両系建設機械:地形・地質を調査して記録、ヘッドガード、運行経路の路肩崩壊・不同沈下防止、離席時は作業装置を地上に下ろし原動機停止・走行ブレーキ、最大使用荷重の厳守、主たる用途以外の使用禁止、転倒時保護構造とシートベルト、制限速度10km/h。
  • 移動式クレーン:作業方法・転倒防止方法・配置と指揮系統を作業開始前に周知、ジブの傾斜角の範囲、定格荷重を常時表示、アウトリガーを最大限張出し、合図者を指名、上部旋回体・つり荷の下への立入りは「作業従事者」の立入りを表示等で禁止、強風時は中止。
  • 土止め支保工:組立図に取付け時期と順序、圧縮材の継手は突合せ継手、接続部・交さ部は当て板とボルト、7日を超えない期間ごと・中震以上の地震・大雨後に切りばりの緊圧の度合などを点検。
  • 型枠支保工:設計荷重は型枠1m²につき150kg以上を加算、支柱の継手は突合せか差込み、鋼管支柱は高さ2m以内ごとに水平つなぎ2方向(パイプサポートは3.5m超)、支柱3.5m以上は工事開始30日前に届出。
  • 設置届は足場(高さ10m以上)・架設通路(高さ及び長さ10m以上)が60日未満除外、型枠支保工(支柱3.5m以上)で、30日前に労基署長へ組立図・配置図(架設通路は平面・側面・断面図)を添付。仕事の計画届の14日前と混同しない。
  • 埋設物は台帳と照合し試掘で目視確認、表示板を取付け、管理者の立会い、試掘段階から埋戻しまで防護。架空線は防護カバー・出入口の高さ制限装置・看板・旋回立入禁止区域・離隔。酸欠は18%以上に換気、不能なら空気呼吸器等(防毒マスクは無効)。

勉強のしかた:問題3・5と記述問題で毎年2〜3問出る最大の得点源。安衛則・クレーン則の条文を数値付きで5つずつ書ける状態にし、立入禁止は改正後の言い回し(作業従事者・表示等による禁止)で書けるようにしておく。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、安全管理で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問題6:(ロ)は2019年2月の改正後の用語「要求性能」墜落制止用器具(旧「安全帯」)。(ニ)は胴ベルト型ではなく「フルハーネス」型。(ホ)は技能講習ではなく「特別教育」。
  • 令和8年度 問題10:「注意する」「声を掛け合う」ではなく,規則に定められた措置として「~させる」「~しない」と書く。図は2本のワイヤロープによる2点づりなので,第74条の2(つり荷の下の立入禁止)は一箇所玉掛け等の場合に限られることに注意し,書くなら条件を添える。2つの措置を同じ条文の言い換えにしない。問われているのはクレーン等安全規則に定められている措置なので,労働安全衛生規則の規定(保護帽の着用,作業主任者など)を書いても得点にならない。
  • 令和7年度 問題2:(ニ)の型枠支保工は「支柱の高さ3.5m以上」で,足場・架設通路の10mと混同しない。(ハ)は3つに共通する「組立図」ではなく,架設通路だけは平面図・側面図・断面図。
  • 令和7年度 問題3:第520条(要求性能墜落制止用器具の使用)は労働者の義務なので,事業者の措置としては書かない。解答欄の(例)と同じ内容は不可。
  • 令和7年度 問題6:(ロ)は(4)の「(ロ)段階から」にも入るので「試掘」。(ニ)は「協議」ではなく,現場での「立会い」。(ハ)は指針では「表示板」,公衆災害防止対策要綱では「標示板」と書かれている。
  • 令和7年度 問題10:「誘導者を配置する」を転落防止と接触防止の両方で書くと重複と見られやすい。運転者の義務(誘導に従う・シートベルトを使う)ではなく,事業者が行う措置として書く。

この論点の問題

墜落等による危険の防止(穴埋め)令和8年度 問題6
移動式クレーンによる杭の荷卸し作業の災害防止措置令和8年度 問題10
建設物・機械等の設置届(穴埋め)令和7年度 問題2
墜落等による危険の防止措置令和7年度 問題3
地下埋設物に近接した施工の対策(穴埋め)令和7年度 問題6
車両系機械の掘削・積込み作業の災害防止令和7年度 問題10
墜落防止用ネットの安全基準(穴埋め)令和6年度 問題2
移動式クレーン作業の安全措置(穴埋め)令和6年度 問題6
悪天候・地震後の足場の点検事項令和6年度 問題10
足場の組立て等の作業で事業者が講ずべき措置令和5年度 問題3
型枠支保工の安全措置(穴埋め)令和5年度 問題6
車両系建設機械の災害防止の安全対策令和5年度 問題10
地下埋設物・架空線等近接作業の対策(穴埋め)令和4年度 問題2
墜落等による危険の防止(穴埋め)令和4年度 問題6
労働災害防止の安全管理(誤り訂正)令和4年度 問題10
車両系建設機械の災害防止(穴埋め)令和3年度 問題6
移動式クレーン作業の災害防止措置令和3年度 問題10
足場の点検時期・点検事項と安全基準(穴埋め)令和2年度 問題5
機械掘削・積込み作業中の事故防止対策令和2年度 問題10
車両系建設機械の災害防止対策(穴埋め)令和元年度 問題5
移動式クレーン作業の災害防止措置令和元年度 問題10
墜落等による危険の防止(穴埋め)平成30年度 問題5
明り掘削・型わく支保工作業の安全対策平成30年度 問題10
車両系建設機械の災害防止対策(穴埋め)平成29年度 問題5
墜落防止のための安全対策平成29年度 問題10
土止め支保工の安全管理(穴埋め)平成28年度 問題5
移動式クレーン作業の労働災害防止措置平成28年度 問題10

法規(労働安全衛生法など)

労働安全衛生法などの規定(届出、作業主任者、安全衛生管理体制)。

  • 機械等の設置届(安衛法88条1項・安衛則別表第7)は工事開始の日の30日前までに所轄労働基準監督署長に届け出る。
  • 対象はつり足場・張出し足場以外の足場で高さ10m以上、架設通路で高さ及び長さ10m以上(いずれも組立てから解体まで60日未満は除外)、型枠支保工で支柱の高さ3.5m以上。
  • 記載事項は設置箇所・種類及び用途・構造、材質及び主要寸法・設置期間で、添付図面は足場と型枠支保工が組立図と配置図、架設通路は平面図・側面図・断面図。
  • 型枠支保工の3.5mを足場・架設通路の10mと混同しない。仕事の計画届(安衛法88条3項)の14日前とも区別する。

勉強のしかた:出題は令和7年の穴埋め1問だが、設置届の数値(10m・3.5m・30日前・60日未満)は安全管理の誤り訂正問題でも使われるので、安全管理の論点と一緒に覚える。

この内容を問う過去問:令和7年度 問題2

同じ分野で出る論点

必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。