コンクリート

重要度 A必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)で出題過去問 25問

コンクリートは、1級土木施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和8年度(11回)のうち11回で出題された論点です(収録121問中25問・重要度A)。出題されるのは必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)です。

要点:コンクリートの打込み・締固め・養生、暑中・寒中コンクリート、ひび割れの原因と対策。

コンクリート構造物の劣化・補修もこの論点に含めて扱います。それぞれの要点は、問題の一覧の下にまとめています。

覚える要点

  • 練混ぜから打終わりまで外気温25℃以下で2時間以内(25℃超は1.5時間)、許容打重ね時間間隔は2.5時間(25℃超は2.0時間)、1層の高さ40〜50cm以下、吐出口から打込み面まで1.5m以下。
  • 棒状バイブレータは下層に10cm程度挿入し、間隔50cm以下で鉛直に差し込み、横移動には使わない。再振動は流動性が戻る範囲でできるだけ遅い時期に行う。
  • 打継目はせん断力の小さい位置に設け圧縮力の作用方向と直交させる。水平打継目はレイタンス・緩んだ骨材粒を除去して粗面にし十分吸水させる(乾燥させない)。鉛直打継面はワイヤブラシ・チッピング、水密構造物は止水板、感潮部には設けない。
  • 湿潤養生期間の標準は日平均気温15℃以上で早強3日・普通5日・混合セメントB種7日。混合セメントは長くとり、膜養生剤は使用量・施工方法を事前に確認する。
  • 暑中コンクリート(日平均気温25℃超)は打込み温度35℃以下、練混ぜから打込み終了まで1.5時間以内、24時間は露出面を湿潤に保ち養生5日以上。寒中(4℃以下)は打込み温度5〜20℃、所要強度まで5℃以上、さらに2日間0℃以上。
  • 型枠を取り外してよい圧縮強度の参考値はフーチング側面3.5、柱・壁・梁の側面5.0、スラブ・梁の底面14.0N/mm²。側圧は打上がり速度が速く温度が低いほど大きい。先送りモルタルは使用コンクリートの水セメント比以下。
  • ひび割れは原因と対策を対応させる:沈みひび割れはタンピング・再振動と断面変化部で沈下後に打込み、コールドジョイントは時間間隔管理と下層への振動機挿入、温度ひび割れはパイプクーリング・保温養生・誘発目地。

勉強のしかた:毎年2問前後で穴埋めと記述の両方が出る。示方書[施工編]の時間・温度・日数・強度の数値を一覧にして暗記し、記述は「打込み時/締固め時」「位置/表面処理」など問いの区分ごとに1つずつ書く練習をする。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、コンクリートで間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問題4:(ニ)の3日は「早強」ポルトランドセメント(普通は5日,混合セメントB種は7日)。(ロ)は湿度ではなく「温度」(湿潤状態と並べている)。(ハ)は打上り面への「給水」と対になる,せき板に接する面の保水。「水分」を残すと読むと「表面を覆い」とつながらない。
  • 令和8年度 問題9:2つ選んで番号を必ず書く。発生の原因(ブリーディングで沈下する等)だけでは防止対策にならない。解答欄の(例)と同じ内容は不可なので,同じ番号でも別の対策を書けるよう複数覚えておく。②凍害によるひび割れは今回が初出題。①沈みひび割れ・③温度ひび割れ・④アルカリシリカ反応は過去にも問われているので,準備していればこの3つから2つを選ぶのが確実。
  • 令和7年度 問題5:(ロ)は「〜を加える」につながる「熱」(常温加工の原則)。点溶接も熱を加える行為だが,文の形から「熱」と書く。(イ)は3次元のCAD・モデル・データのいずれでも趣旨は同じ。(ホ)は現場のガス圧接継手の検査の標準である「超音波」探傷検査。
  • 令和7年度 問題8:①と②をそれぞれ1つずつ書く(①に処理の方法を書かない)。解答欄の(例)と同じ内容は不可。
  • 令和6年度 問題4:(ロ)は外気温25℃以下の一般の場合の2時間ではなく,暑中の1.5時間。(ニ)は高温の型枠・鉄筋でセメントの水和が速まることを指す「凝結」で,「乾燥」ではない。
  • 令和6年度 問題9:問われているのは打込み又は締固めの対策。配合(遅延形の混和剤)や打継目の処理(レイタンスの除去)は対象外。

この論点の問題

コンクリートの養生(穴埋め)令和8年度 問題4
コンクリートのひび割れの防止対策(状況図から選択)令和8年度 問題9
鉄筋の加工・組立の品質管理と検査(穴埋め)令和7年度 問題5
コンクリートの打継目の施工上の留意点令和7年度 問題8
暑中コンクリートの打込み(穴埋め)令和6年度 問題4
コールドジョイントの防止対策令和6年度 問題9
コンクリート構造物の調査・検査(穴埋め)令和5年度 問題2
コンクリートの運搬・打込み・締固め(穴埋め)令和5年度 問題5
コンクリートの養生の施工上の留意点令和5年度 問題8
コンクリートの打継目の施工(穴埋め)令和4年度 問題4
コンクリートのひび割れ等の防止対策令和4年度 問題9
コンクリートの養生(穴埋め)令和3年度 問題2
コンクリート施工の誤り語句の訂正令和3年度 問題9
コンクリートの打込み・締固め・養生(穴埋め)令和2年度 問題4
沈みひび割れ・温度ひび割れの原因と防止対策令和2年度 問題8
コンクリート構造物の施工(穴埋め)令和元年度 問題3
打重ねで上層と下層を一体とする留意点令和元年度 問題8
塩害・凍害・ASRの施工時の劣化防止対策令和元年度 問題9
コンクリートの養生(穴埋め)平成30年度 問題3
型枠・支保工の取外し(穴埋め)平成30年度 問題4
打継目の施工上の留意事項平成30年度 問題8
コンクリートの現場内運搬(穴埋め)平成29年度 問題3
暑中コンクリートの打込み・養生の配慮事項平成29年度 問題8
コンクリートの打込み・締固め(穴埋め)平成28年度 問題3
寒中コンクリートの初期凍害防止と給熱養生平成28年度 問題8

コンクリート構造物の劣化・補修

塩害・中性化・アルカリシリカ反応などの劣化と、補修・補強の工法。

  • 劣化の原因は塩害が塩化物イオンによる鋼材腐食、凍害が内部の水の凍結膨張の繰返し、アルカリシリカ反応が反応性骨材とアルカリの反応による膨張。
  • 施工時の対策は塩害が塩化物イオン量0.30kg/m³以下とかぶり・締固め・養生、凍害が空気量4〜7%程度、ASRがアルカリ総量3.0kg/m³以下・混合セメント・無害骨材の判定。
  • 「施工時の対策」を問われたら、表面被覆や断面修復など完成後の補修を書かない。劣化原因の名称を書き落とさない。
  • 非破壊調査は打音(たたき)が表層部の浮き、反発度法が強度の推定(所定の強度に達しなければコアを採取して試験)、電磁波レーダ・電磁誘導法が鉄筋の径・かぶり、自然電位法が鉄筋の腐食状態。

勉強のしかた:出題は2問と少ないが、調査方法は品質管理の非破壊検査(反発度・打音・電磁波レーダ・赤外線)と同じ内容なので、方法と推定できる項目を対にして覚える。

この内容を問う過去問:令和元年度 問題9・令和5年度 問題2

同じ分野で出る論点

必須問題・選択問題(1)・選択問題(2)では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。