環境工学

重要度 A建築学等で出題過去問 33問

環境工学は、1級建築施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録760問中33問・重要度A)。出題されるのは建築学等です。

要点:換気・伝熱・結露、日照・日射、採光・照明、音、色彩。

覚える要点

  • 中央管理方式の空気調和設備の基準は、一酸化炭素6ppm以下(2023年4月施行で10ppmから改正)、二酸化炭素1,000ppm(0.1%)以下、気流0.5m/s以下、相対湿度40%以上70%以下、浮遊粉じん0.15mg/m³以下
  • 温度差換気の換気量は開口面積と、開口部の高低差・内外温度差の平方根に比例し、風力換気は風速と風圧係数の差の平方根に比例する。中性帯は開口の大きい側に近づき、冬期は中性帯より下から外気が入る
  • 換気回数=換気量÷室容積。給気口と排気口が近いとショートサーキットで換気効率が下がる。第3種機械換気(自然給気+機械排気)は室内が負圧で浴室・便所に、置換換気は混合方式より換気効率がよい
  • 熱貫流率は室内外の熱伝達抵抗と各層の熱伝導抵抗の和の逆数で、熱伝達率・熱伝導率を足すのは誤り。中空層の熱抵抗は一定厚さを超えるとほぼ一定で、アルミ箔で放射を減らすと大きくなる。材料は湿ると熱伝導率が大きくなる
  • 全天空照度は直射日光を除いた天空光による水平面照度、昼光率はそれに対する室内の天空光照度の比。設計用全天空照度は快晴の青空より薄曇りのほうが大きい。光度は単位立体角当たりの光束で、側窓は高いほど照度の均斉度が上がる
  • 水平ルーバーは南面、縦ルーバーは東西面の日射遮蔽に有効。緯度が高いほど南北の隣棟間隔を大きくとる。北緯35°の南面の可照時間は夏至日より冬至日のほうが長い
  • 回折は低い周波数ほど起こりやすく、マスキングは周波数が近いほど大きい。点音源は距離2倍で約6dB、線音源は約3dB低下する。残響時間は音圧レベルが60dB減衰するまでの時間
  • 質量則により透過損失は面密度・周波数が高いほど大きく、多孔質材料は高音域の吸音率が大きい。床衝撃音のL値は小さいほど、室間音圧レベル差のD値は大きいほど遮音性能が高い

勉強のしかた:10回すべてで3〜4問出る必須問題。換気(基準値、温度差換気の平方根、ショートサーキット)、採光・照明(全天空照度は直射日光を除く、薄曇りが最大)、音(回折は低音、点音源6dB)が毎回のように出て、日照・伝熱が交互に出る。近年は熱貫流率・必要換気量・照度の計算、マンセル表色系も出ている。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、環境工学で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 No.1:熱伝導率(材料の性質,W/(m・K))と熱貫流率(壁体全体の性質,W/(m²・K))は単位も違う。抵抗を足してから逆数をとると覚える。
  • 令和8年度 No.2:ppmは10⁻⁶。分母は許容値そのものではなく,外気との差(1,000 - 400)であることに注意する。
  • 令和8年度 No.7:全天空照度と昼光率は直射日光を含めない。「含めた」に変えた引っかけが多い。
  • 令和8年度 No.8:床衝撃音のL値は小さいほど性能が高く,室間音圧レベル差のD値は大きいほど性能が高い。
  • 令和7年度 No.1:夏至日は南面の可照時間が最も短い。緯度と隣棟間隔は「北ほど間隔を広く」と覚える。
  • 令和7年度 No.2:距離rは高さHではなくH / cosθ。水平面照度は Eh = I cos³θ / H² とも書ける(1,800 × 0.125 / 9 = 25)。

この論点の問題

伝熱(熱貫流率・総合熱伝達率)令和8年度 No.1
教室の必要換気量の計算令和8年度 No.2
採光及び照明の用語令和8年度 No.7
吸音及び遮音令和8年度 No.8
日照及び日射(ルーバー・隣棟間隔・可照時間)令和7年度 No.1
点光源による水平面照度(余弦則)令和7年度 No.2
開口部の位置と自然換気の効率令和7年度 No.7
マンセル表色系令和7年度 No.8
中央管理方式の空気調和設備の室内環境基準令和6年度 No.1
鉄筋コンクリート壁の熱貫流率令和6年度 No.2
換気(自然換気・機械換気)令和6年度 No.7
音(ラウドネス・残響・距離減衰)令和6年度 No.8
日照及び日射(可照時間・ルーバー)令和5年度 No.1
採光及び照明(室指数・照度・光度)令和5年度 No.2
吸音及び遮音(透過損失・D値)令和5年度 No.3
換気(必要換気量・換気経路)令和4年度 No.1
伝熱(熱伝導率・熱貫流率)令和4年度 No.2
音の性質(回折・マスキング)令和4年度 No.3
換気(自然換気・中央管理方式の空気調和設備)令和3年度 No.1
採光及び照明(演色性・光束・側窓・全天空照度)令和3年度 No.2
吸音及び遮音(吸音率・透過損失・遮音等級)令和3年度 No.3
換気(換気回数・換気効率)令和2年度 No.1
日照・日射と昼光率令和2年度 No.2
音(音圧レベル・回折・エコー)令和2年度 No.3
換気(室内空気環境の基準値)令和元年度 No.1
伝熱(中空層の熱抵抗・熱伝達)令和元年度 No.2
採光及び照明(輝度・昼光率)令和元年度 No.3
換気方式と換気効率平成30年度 No.1
日照・日射・日影平成30年度 No.2
吸音と遮音平成30年度 No.3
換気(換気回数・自然換気・室内空気の基準)平成29年度 No.1
採光及び照明の用語平成29年度 No.2
音(固体音・ラウドネス・回折・マスキング)平成29年度 No.3

同じ分野で出る論点

建築学等では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。