構造力学

重要度 A建築学等で出題過去問 26問

構造力学は、1級建築施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録760問中26問・重要度A)。出題されるのは建築学等です。

要点:反力・曲げモーメント・せん断力の計算、断面の性質、座屈、応力度。

覚える要点

  • 3ヒンジラーメンの4つの反力は、全体のつり合い3式にヒンジで曲げモーメントが0の条件を加えた4式で求める。ヒンジの式は荷重のない側で立てると楽で、鉛直荷重だけでも水平反力が生じる
  • 荷重がヒンジ点に作用する3ヒンジラーメンでは、荷重のない側の部材の反力は支点とヒンジを結ぶ線の方向を向く。誤りの選択肢にはもう一方の支点の反力の値が紛れている
  • 曲げモーメントはピン・ローラー支点、ヒンジ、自由端で0。荷重のない区間は直線、等分布荷重の区間は放物線、せん断力0の区間は一定値となり、せん断力が0になる点で極値をとる
  • ローラー支点の柱は水平反力を受けないので、荷重点より下の曲げモーメントは0。水平力だけを受ける柱の曲げモーメント図は柱脚で0の三角形になり、節点にモーメント荷重が作用するとその大きさだけ不連続になる
  • 片持ち梁の固定端のモーメント反力は、荷重×固定端からの距離の和で、向きの逆の荷重は差し引く。張出し梁の支点の曲げモーメントは先端荷重×張出し長さで、張出し部は上側引張りになる
  • 断面二次モーメントは同じ軸について足し引きでき、中空や切欠きの部分は差し引く。長方形はI=bh³/12、断面係数はZ=bh²/6で、hは軸に直交する方向の寸法。単位(長さ⁴と長さ³)でも選択肢を絞れる
  • 座屈荷重Pk=π²EI/lk²は座屈長さの2乗に反比例する。座屈長さは両端ピン1.0l、両端固定(移動拘束)0.5lで、柱頭が水平移動すると長くなる。長方形断面は弱軸(Iの小さい方)で座屈する
  • 軸力と曲げを受ける柱の縁応力度は、引張縁が曲げ応力度-軸圧縮応力度、圧縮縁が曲げ応力度+軸圧縮応力度。許容曲げモーメントは許容曲げ応力度×断面係数で求める

勉強のしかた:10回すべてで2〜3問出る計算問題。支点反力(3ヒンジラーメン・山形ラーメン)と曲げモーメント図の選択がほぼ毎回1問ずつ出て、令和元年度以降は断面二次モーメント・縁応力度・座屈荷重の計算も加わる。反力はつり合い式とヒンジの条件で、曲げモーメント図は支点・ヒンジで0になる点と区間ごとの形で選択肢を消していく。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、構造力学で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 No.5:3ヒンジラーメンは,全体のつり合い3式+ヒンジでM = 0の1式で4つの反力が決まる。Aの反力(-4kN,-3kN)が誤りの選択肢に紛れている。
  • 令和8年度 No.11:断面二次モーメントは長さ⁴,断面係数は長さ³。単位で2つの選択肢を消せる。
  • 令和8年度 No.12:張出し梁の支点の曲げモーメントは先端荷重 × 張出し長さ。荷重が大きいD側の支点Bのほうが大きい。
  • 令和7年度 No.5:ローラー側の柱は水平力を受けないのでモーメント0。せん断力0の区間はモーメント一定。
  • 令和7年度 No.11:部材に直交する等分布荷重は,合力を水平・鉛直に分解してから,作用点(部材の中点)の座標でモーメントを取る。
  • 令和7年度 No.12:長方形断面は弱軸(小さいほうの断面二次モーメント)で座屈する。

この論点の問題

3ヒンジラーメンの支点反力令和8年度 No.5
中空断面の断面二次モーメント令和8年度 No.11
単純梁(両端張出し)の曲げモーメント図令和8年度 No.12
ラーメン架構の曲げモーメント図(水平荷重)令和7年度 No.5
山形ラーメンの支点反力(斜材の等分布荷重)令和7年度 No.11
長柱の座屈荷重の大小(断面と材端条件)令和7年度 No.12
3ヒンジラーメンの水平反力令和6年度 No.5
両端固定柱の座屈荷重令和6年度 No.11
張出し梁の曲げモーメント図令和6年度 No.12
柱底部の引張縁応力度(偏心・曲げ)令和5年度 No.8
3ヒンジラーメンの支点の水平反力令和5年度 No.9
3ヒンジラーメンの曲げモーメント図(モーメント荷重)令和5年度 No.10
3ヒンジラーメンの支点反力令和4年度 No.9
単純梁の曲げモーメント図令和4年度 No.10
コ形断面の断面二次モーメント令和3年度 No.8
静定山形ラーメンの反力と曲げモーメント令和3年度 No.9
単純梁の部分等分布荷重による曲げモーメント図令和3年度 No.10
3ヒンジラーメンの支点反力令和2年度 No.9
ラーメン架構の曲げモーメント図令和2年度 No.10
長方形断面の許容曲げモーメント令和元年度 No.8
3ヒンジラーメンの支点反力令和元年度 No.9
張出し梁の曲げモーメント図令和元年度 No.10
3ヒンジラーメンの支点反力平成30年度 No.9
3ヒンジラーメンの曲げモーメント図平成30年度 No.10
片持ち梁の固定端のモーメント反力平成29年度 No.9
せん断力図から曲げモーメント図を選ぶ平成29年度 No.10

同じ分野で出る論点

建築学等では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。