沈みひび割れ・温度ひび割れの原因と防止対策
これは1級土木施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題8の問題です。論点は「コンクリート」(重要度A・解答の形は記述)。採点すると、解き方 2 手順・引っかけの指摘が読めます。
コンクリート打込み後に発生する,次のひび割れの発生原因と施工現場における防止対策をそれぞれ1つずつ解答欄に記述しなさい。
ただし,材料に関するものは除く。
(1) 初期段階に発生する沈みひび割れ
(2) マスコンクリートの温度ひび割れ
解答欄
正解
打込み後のブリーディングに伴うコンクリートの沈下が鉄筋やセパレータに拘束され,その上面に沿ってひび割れが生じる。
56 字壁とスラブのように断面が急に変わる箇所では部位ごとに沈下量が異なるため,その境界にひび割れが生じる。
打上り速度が速く1層の打込み高さが大きいと沈下量が大きくなり,鉄筋の上面でひび割れが生じやすい。
沈みひび割れが生じたら,コンクリートが固まる前にタンピングや再振動を行ってひび割れを閉じる。
46 字断面の変わる箇所ではいったん打ち止め,下部のコンクリートの沈下が落ち着いてから上部を打ち込む。
打上り速度を30分当たり1.0~1.5m程度とし,1層の打込み高さを40~50cm以下にして沈下量を小さくする。
セメントの水和熱で内部温度が上昇し,内部と表面の温度差による引張応力(内部拘束)で表面にひび割れが生じる。
53 字温度が下がるときのコンクリートの収縮が岩盤や先に打ち込んだコンクリートに拘束され(外部拘束),貫通ひび割れが生じる。
パイプクーリングで部材内部に冷却水を通し,内部の温度上昇を抑えて内部と表面の温度差を小さくする。
48 字型枠の存置期間を長くし,断熱材やシートで表面を保温して急冷を防ぎ,内部と表面の温度差を小さくする。
1回の打込み高さ(リフト高さ)を小さくし,打込み間隔を適切に定めて拘束による応力を小さくする。
ひび割れ誘発目地を設けてひび割れを目地の位置に集中させ,目地には止水処理を行う。
暑い時期は夜間に打ち込むなど,打込み時のコンクリート温度を低くして最高温度を下げる。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- コンクリート標準示方書[施工編]による。沈みひび割れは,ブリーディングで生じる沈下を鉄筋・セパレータなどが拘束したり,断面が変わる箇所で沈下量に差が生じたりして発生する。固まる前のタンピング・再振動で閉じ,断面の変わる箇所では沈下が落ち着いてから上部を打ち込む。
- マスコンクリートの温度ひび割れは,水和熱による温度上昇のあと,内部と表面の温度差(内部拘束)や,温度降下時の収縮を岩盤・既設コンクリートが拘束すること(外部拘束)で生じる。施工では,パイプクーリング,保温養生,リフト高さ・打込み間隔の計画,ひび割れ誘発目地などで防ぐ。
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令和2年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級土木施工管理技士 第二次検定 令和2年度(2020年12月6日(日)実施) 問題8。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する