平成30年度 No.10論点:構造力学重要度 A配点 1点未着手

3ヒンジラーメンの曲げモーメント図

これは1級建築施工管理技士 第一次検定 平成30年度(2018年6月10日(日)実施) No.10の問題です。論点は「構造力学」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘が読めます。

図に示す3ヒンジラーメン架構に集中荷重Pが作用したときの曲げモーメント図として,正しいものはどれか。

ただし,曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。

3ヒンジラーメン架構。左右の柱の下端はピン支点で,柱の高さは等しい。梁のスパンは3lで,左の柱からlの位置に鉛直下向きの集中荷重P,左の柱から2lの位置(右の柱からl)にヒンジがある。
選択肢の曲げモーメント図4つ(材の引張り側に描く)。1.:左柱は柱の内側,右柱は柱の外側に,柱の全長で一定の大きさ(長方形)。梁は左端から荷重点まで下側に描かれ,荷重点からヒンジまで直線的に減って0となり,ヒンジから右端までは上側に三角形。2.:左柱は柱の内側,右柱は柱の外側に,柱脚で0,柱頭で最大の三角形。梁は1.と同様に荷重点まで下側,ヒンジで0,ヒンジから右端までは上側。3.:左右の柱とも柱の外側に,柱脚で0,柱頭で最大の三角形。梁は左端で上側に描かれ,途中で0となったのち荷重点で下側に最大となり,ヒンジで0,ヒンジから右端までは上側に三角形。4.:梁は3.と同じ形で,左右の柱は柱の外側に,柱の全長で一定の大きさ(長方形)。

解答欄

選択肢を 1 つ選んで「採点する」を押してください。

正解

正解:(3) 3. の図

解き方

  1. スパン3l,柱の高さをhとする。荷重のない右側部分はヒンジまわりのモーメントが0なので,右支点の反力は右支点とヒンジを結ぶ方向を向く。全体のつり合いから鉛直反力は左 2P/3,右 P/3,水平反力は左右とも Pl/(3h) で,いずれも架構の内側向きとなる。
  2. 柱には水平反力だけが曲げとして働くので,曲げモーメントは柱脚で0,柱頭で Pl/(3h) × h = Pl/3 の三角形となり,柱の外側が引張りとなる。したがって柱の図は外側に描いた三角形であり,長方形の (1)(4) と,左柱を内側に描いた (2) は誤りである。
  3. 梁の曲げモーメントは,左端で −Pl/3(上側引張り),荷重点で −Pl/3 + (2P/3)·l = Pl/3(下側引張り),ヒンジで 0,右端で −Pl/3(上側引張り)となる。梁の左端付近は上側に描かれ,途中(左端からl/2)で0となって荷重点で下側に最大となる。これらをすべて満たすのは (3) である。

選択肢ごとの解説

  1. (1)誤り。柱の曲げモーメントは柱脚で0の三角形となり,一定値(長方形)にはならない。
  2. (2)誤り。左柱は外側が引張りとなるので外側に描く。また梁の左端は上側引張りである。
  3. (3)正しい。柱は外側に三角形,梁は左端で上側,荷重点で下側に最大,ヒンジで0,右端で上側となる。
  4. (4)誤り。梁の形は正しいが,柱の曲げモーメントは長方形ではなく柱脚で0の三角形となる。
引っかけ:ピン支点・ヒンジでは曲げモーメントは0になる。柱に水平力しか働かなければ柱の図は必ず三角形になる。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第一次検定 平成30年度(2018年6月10日(日)実施) No.10。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する