維持修繕

重要度 A舗装の調査・維持修繕で出題過去問 28問

維持修繕は、1級舗装施工管理技術者 応用試験の平成28年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録164問中28問・重要度A)。出題されるのは舗装の調査・維持修繕です。

要点:路面の破損の種類と原因、路面性状調査、維持工法・修繕工法。

覚える要点

  • 破損の形態と原因を対で書く:流動わだちは高温時の大型車荷重による混合物の塑性変形(両側に盛り上がり)、沈下わだちは路床・路盤の圧縮変形(盛り上がりなし)、疲労ひび割れは混合物層下面の引張ひずみから上面へ進むボトムアップ、コルゲーションは制動・停止部の縦断方向の波状凹凸
  • 修繕工法は原因の層に合わせる:流動わだちは切削オーバーレイ・表層基層打換え(耐流動性の高い混合物)、沈下・亀甲状ひび割れは路盤を含む打換え、劣化による表層のひび割れは切削オーバーレイ・路上表層再生
  • 予防的維持工法はシール材注入・表面処理(チップシール・マイクロサーフェシングなど)・薄層オーバーレイ。打換え・切削オーバーレイ・路上路盤再生・オーバーレイは構造設計の対象となる修繕工法
  • リフレクションクラック対策は、既設ひび割れへのシール材注入、応力緩和層やシート類(ジオテキスタイル)の設置、注入工法で版の動きを止める、オーバーレイ厚の増加、改質アスファルト混合物の使用から異なる種類を2つ選ぶ
  • コンクリート舗装の工法:パッチング(欠損・段差の応急充填)、バーステッチ(ひび割れ直角に鋼材を埋設し版を連結)、グルービング(溝切りですべり抵抗向上)、注入工法(版下空洞充填・段差)、粗面処理・ショットブラスト(ポリッシング)、シーリング(目地・ひび割れ)
  • すべり抵抗の回復はアスファルト舗装が表面処理(樹脂系すべり止め)・切削・薄層オーバーレイ、コンクリート舗装がグルービング・粗面処理で、両者に同じ工法名を書かない
  • 調査方法:すべり抵抗はDFテスタ・振り子式・測定車、ひび割れ率は路面性状測定車・スケッチ、わだち掘れは横断プロフィルメータ。連続鉄筋コンクリート舗装の横ひび割れは幅0.5mm以下なら健全で経過観察、1mm程度でさび汁があればシール注入

勉強のしかた:問5で毎年出題。破損の「形態・原因・補修工法」を一組にした答案を自分の言葉で書き、解答例と同じ内容を書かない・同じ工法を2回書かないという設問条件に慣れる。維持工法と修繕工法の区別を必ず確認する。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、維持修繕で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問5 (2):打換え工法・切削オーバーレイ工法は修繕工法であり、「維持的な工法」として求められていない。ポリッシングはすべり抵抗の低下であり、シーリングなどひび割れの工法を書かない。
  • 令和8年度 問5 (3):①の原因を「混合物の品質不良」「疲労」とすると不等沈下ではない。②の修繕をパッチングやシール材注入とすると維持工法で、修繕工法として不十分。
  • 令和8年度 問5 (4):①を「ひび割れが出ているので補修する」とすると誤り。連続鉄筋コンクリート舗装の横ひび割れは欠陥ではない。②では対応と理由(鉄筋腐食の進行)を対応させて書く。
  • 令和7年度 問5 (2):損傷Aは「シルト・細粒分の噴出」から路盤の損傷と考えやすいが、路盤以下は健全という条件なので基層のはく離とする。損傷Bは表面から始まるトップダウンひび割れや、温度応力による横ひび割れと混同しない。
  • 令和7年度 問5 (3):2つの対策を同じ種類(シート系と応力緩和層の言い換え)にせず、別の方法を書くと確実である。
  • 令和7年度 問5 (4):アスファルトとコンクリートで同じ工法を書くと片方が無効になる。薄層オーバーレイ工法は除外。工法名だけで概要が空欄、または概要が工法名と対応しない答案は減点される。

この論点の問題

損傷に対する維持的な工法令和8年度 問5 (2)
不等沈下ひび割れ・寄りの原因と修繕工法令和8年度 問5 (3)
連続鉄筋コンクリート舗装の横断ひび割れへの対応令和8年度 問5 (4)
損傷の推定原因と補修工法(排水性舗装・線状ひび割れ)令和7年度 問5 (2)
リフレクションクラックの抑制対策令和7年度 問5 (3)
すべり抵抗性を向上させる維持工法令和7年度 問5 (4)
低温ひび割れと塑性変形わだち掘れ令和6年度 問5 (2)
コンクリート舗装の目地部の破損と補修令和6年度 問5 (3)
コルゲーション・わだち掘れの形態と原因令和5年度 問5 (2)
コンクリート舗装の維持修繕工法(穴埋め)令和5年度 問5 (3)
劣化によるひび割れの維持修繕工法令和5年度 問5 (4)
疲労ひび割れ・ポットホールの形態と原因令和4年度 問5 (2)
コンクリート舗装の損傷と維持工法令和4年度 問5 (3)
構造劣化を予防する維持工法令和4年度 問5 (4)
亀甲状ひび割れ・わだち掘れの原因と修繕工法令和3年度 問5 (2)
リフレクションクラックの抑制対策令和3年度 問5 (3)
すべり抵抗性を回復させる維持工法令和3年度 問5 (4)
損傷の種類と対応する修繕工法令和元年度 問5 (2)
構造設計の対象となる修繕工法令和元年度 問5 (3)
アスファルト舗装の損傷の原因と維持修繕工法平成30年度 問5 (2)
リフレクションクラックの形態と修繕方法平成30年度 問5 (3)
コンクリート舗装の目地部の角欠けと補修方法平成30年度 問5 (4)
供用初期の破損の原因と修繕工法平成29年度 問5 (2)
予防的維持工法平成29年度 問5 (3)
コンクリート舗装のすべり抵抗性の回復平成29年度 問5 (4)
路面性状の調査方法平成28年度 問5 (1)
わだち掘れ・継目ひび割れの原因と補修工法平成28年度 問5 (2)
リフレクションクラックを遅延させる対策平成28年度 問5 (3)

同じ分野で出る論点

舗装の調査・維持修繕では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。