熱工学

重要度 B一般基礎で出題過去問 26問

熱工学は、2級管工事施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(17回)のうち17回で出題された論点です(収録884問中26問・重要度B)。出題されるのは一般基礎です。

要点:熱の基本(顕熱・潜熱・比熱・熱伝導)、湿り空気、結露。

覚える要点

  • 顕熱は物質の温度変化に使われる熱、潜熱は温度が変わらず相変化(融解・蒸発など)に使われる熱。単一物質の融解中は温度が一定
  • 熱放射は電磁波による熱移動で媒体が要らず、真空中でも伝わる。熱伝導率は金属>液体>気体の順で、熱伝達量は固体表面と流体の温度差に比例する
  • 気体を断熱圧縮すると温度が上がる。熱は低温の物体から高温の物体へ自然には移らず(熱力学第二法則)、熱と仕事は相互に変換できる(第一法則)
  • 比熱は単位質量の物質を1K上げる熱量で、熱容量=比熱×質量。熱容量が大きいほど温まりにくく冷えにくい。定圧比熱は定容比熱より大きい
  • 温度一定なら圧力と体積は反比例し(ボイルの法則)、圧力が2倍なら体積は1/2。圧力一定なら体積は絶対温度に比例し、体積一定で冷却すると圧力は下がる
  • 絶対湿度は乾き空気1kgに対する水蒸気の質量[kg/kg(DA)]、相対湿度は水蒸気分圧と同じ温度の飽和水蒸気分圧の比。露点温度は絶対湿度で決まり、絶対湿度が低いほど低い
  • 加熱・冷却(結露しない範囲)では絶対湿度は変わらず相対湿度だけが変わり、加熱すると相対湿度が下がる。飽和湿り空気を冷却しても相対湿度は100%のまま
  • 飽和湿り空気は相対湿度100%で、乾球温度と湿球温度(と露点温度)が等しい。含むことのできる水蒸気量は温度が高いほど多い

勉強のしかた:毎回1〜2問の必須問題。熱では顕熱と潜熱の取り違え、熱放射の媒体、断熱圧縮の温度上昇が定番で、湿り空気では加熱しても絶対湿度が変わらないこと、飽和空気は乾球温度=湿球温度であることを押さえる。「熱負荷・空気線図」の論点の基礎になる。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、熱工学で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 前期 No.3:露点温度は絶対湿度で決まる。湿り空気線図では、状態点から水平に左へ進んで飽和空気線と交わる点の温度が露点温度である。
  • 令和7年度 後期 No.3:相対湿度は飽和空気線(相対湿度100%)にどれだけ近いかで判断する。絶対湿度が高くても温度が高ければ相対湿度は低くなる。
  • 令和7年度 前期 No.1:水は凍ると体積が増える例外的な物質である。「氷は水に浮く」から密度の大小を判断する。
  • 令和7年度 前期 No.3:温度一定はボイルの法則(PV = 一定)、圧力一定はシャルルの法則(V/T = 一定)である。
  • 令和6年度 後期 No.3:気体から固体への変化も昇華(凝華)という。気体→液体が凝縮、液体→気体が蒸発である。
  • 令和6年度 後期 No.4:湿り空気線図では加熱は水平に右へ移動する。絶対湿度は変わらず、相対湿度が下がる。

この論点の問題

湿り空気の性質(露点温度・飽和)令和8年度 前期 No.3
湿り空気線図(2つの状態点の比較)令和7年度 後期 No.3
水の性質(蒸発熱・密度・pH)令和7年度 前期 No.1
ボイルの法則(等温変化の体積)令和7年度 前期 No.3
物質の相変化(凝固・昇華)令和6年度 後期 No.3
湿り空気の性質令和6年度 後期 No.4
ボイルの法則(等温変化の体積)令和6年度 前期 No.3
湿り空気線図の読み取り(乾球温度)令和6年度 前期 No.4
湿り空気の性質(相対湿度・絶対湿度)令和5年度 後期 No.1
伝熱(熱伝導・熱伝達)令和5年度 後期 No.4
熱(断熱圧縮・顕熱と潜熱・熱伝導率)令和5年度 前期 No.4
熱の性質(熱容量・熱放射・顕熱)令和4年度 後期 No.4
湿り空気(絶対湿度・飽和湿り空気)令和4年度 前期 No.1
熱の基礎(比熱・熱移動・相変化)令和4年度 前期 No.4
湿り空気(絶対湿度・露点温度・相対湿度)令和3年度 後期 No.1
熱の性質(比熱・潜熱・熱の移動)令和3年度 後期 No.4
伝熱(熱通過・熱伝達・熱伝導率・対流)令和3年度 前期 No.4
熱(熱容量・熱伝導・熱放射・相変化)令和2年度 後期 No.4
湿り空気の性質(飽和・絶対湿度)令和元年度 後期 No.1
熱の基礎(顕熱と潜熱・熱量の単位)令和元年度 後期 No.4
湿り空気の用語(相対湿度・露点温度)令和元年度 前期 No.4
居室内の表面結露の防止対策平成30年度 後期 No.2
熱(熱容量・顕熱と潜熱・熱力学)平成30年度 後期 No.4
熱(昇華・比熱・定圧比熱・顕熱)平成30年度 前期 No.4
湿り空気(絶対湿度・露点温度)平成29年度 No.1
熱(熱伝導・断熱圧縮・熱放射)平成29年度 No.4

同じ分野で出る論点

一般基礎では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。