舗装の設計

重要度 A舗装の設計で出題過去問 27問

舗装の設計は、1級舗装施工管理技術者 応用試験の平成28年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録164問中27問・重要度A)。出題されるのは舗装の設計です。

要点:舗装の性能指標、TA 法、設計 CBR、交通量区分、コンクリート舗装の設計。

覚える要点

  • 必須の性能指標は疲労破壊輪数・塑性変形輪数・平たん性。疲労破壊輪数は49kN輪荷重でひび割れが生じるまでの回数、塑性変形輪数は表層温度60℃で49kN輪荷重を加え1mm変位するまでの回数。浸透水量は直径15cmの路面に15秒間で1,000mℓ(上位の道路)・300mℓ以上
  • 路面設計は塑性変形輪数・平たん性・浸透水量(塑性変形抵抗性・平たん性・透水性)を、構造設計は疲労破壊輪数(疲労破壊抵抗性)を確保する。設計方法は経験にもとづくTA法と、弾性係数とポアソン比を用いる多層弾性理論の理論的設計方法
  • TA=3.84N^0.16/CBR^0.3(信頼度90%)。TA'=Σ(等値換算係数×厚さ)がTA以上となるように決め、不足分は切り上げる。加熱アスファルト混合物の係数は1.0、瀝青安定処理0.8、粒度調整砕石0.35、クラッシャラン0.25
  • 表層+基層の最小厚さ(N6で15cm、瀝青安定処理路盤なら10cm)と路盤各層の最小厚(最大粒径の3倍かつ10cm、瀝青安定処理は2倍かつ5cm)も照査する。フルデプスは設計CBR6以上で採用
  • 区間のCBR=平均値−標準偏差、設計CBRは2・3・4・6・8・12・20へ切り捨て。棄却判定は最小値がγ=(x2−x1)/(xn−x1)、最大値がγ=(xn−xn−1)/(xn−x1)でγ(n,0.05)以上なら棄却。改良層は厚さから20cm減じ、CBR上限20
  • 舗装計画交通量は大型自動車の1日1方向交通量で、一方向2車線以下はすべてが1車線を通過。49kN換算輪数は4乗則(P/49)^4で、車両1台は前軸1輪+後軸2輪で数える
  • 補修設計:残存等値換算厚TA0=Σ(残存係数×層厚)、オーバーレイ厚=(必要TA−TA0)/1.0。打換えでは残す層に残存係数、新設層に新設係数を使い、仕上がり高さを変えない条件で瀝青安定処理を厚くするのが経済的
  • コンクリート舗装の経験にもとづく設計は設計支持力係数(設計CBR)で路盤厚、舗装計画交通量と設計基準曲げ強度4.4MPaで版厚を決め、設計期間20年が原則。設計支持力係数も平均値−標準偏差

勉強のしかた:問2で毎年出題され、穴埋めと計算が半々。性能指標の定義と数値を書けるようにしたうえで、TA'の計算・補修断面(残存TA)・CBRの棄却判定・49kN換算輪数を電卓なしで解く練習を過去問全年で行う。切り上げ・切り捨てのルールを間違えない。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、舗装の設計で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問2 (1):①は後ろに「法」が続くので「TA」だけを書く。⑤はコンクリート舗装なので圧縮強度ではなく曲げ強度。③のアスファルト舗装の設計期間(10年または20年など)と混同しない。
  • 令和8年度 問2 (3):①と⑥はともに透水する混合物だが、空隙率20%(排水性舗装)はポーラス、12%(透水性舗装)は開粒度。④をH型にすると「過剰な設定」になる。②をⅡ型にするとポーラス混合物の骨材飛散・耐久性が不足する。
  • 令和7年度 問2 (1):①を「理論」としない(理論的設計方法は多層弾性理論による方法)。③は前に「舗装計画」と書いてあるので、答えは「交通量」だけでよい。
  • 令和7年度 問2 (2):②に「損傷」「破壊」を入れない。「損傷度」「破壊度」はコンクリート版の性能指標ではなく、便覧の用語は「ひび割れ度」。計算で使う「疲労度」と混同して②を「疲労」としない(「疲労疲労」になる)。
  • 令和7年度 問2 (3):③は49kNの輪で、換算係数は1になる((49/49)^4=1)。前輪は24.5kNで0.0625輪と小さい。②を2乗や3乗にしない。④に工事日数や年数を入れない(式にすでに250×4がある)。
  • 令和7年度 問2 (4):①で新設時の等値換算係数(表層・基層1.0、瀝青安定処理0.8、クラッシャラン0.25)を使わない。④⑤で残す下層路盤は新設時の係数ではなく残存等値換算係数0.2で数える。不足TA8cmだけを打換え厚から出そうとしない(打換えは既設層を取り去るので、残す層の残存TAと新しい層のTAの合計で考える)。

この論点の問題

舗装の構造設計方法(穴埋め)令和8年度 問2 (1)
性能指標に応じた表層材料の設定令和8年度 問2 (3)
アスファルト舗装の設計方法(TA法)令和7年度 問2 (1)
コンクリート舗装の理論的設計方法令和7年度 問2 (2)
工事用道路の累積49kN換算輪数の式令和7年度 問2 (3)
補修断面の設計(残存TA・不足TA・打換え厚)令和7年度 問2 (4)
アスファルト舗装の理論的設計方法令和6年度 問2 (1)
コンクリート舗装の経験にもとづく設計令和6年度 問2 (2)
TA法による上層路盤厚と凍上抑制の検討令和6年度 問2 (4)
舗装計画交通量と疲労破壊輪数の定義令和5年度 問2 (1)
路床土CBRの最大値の棄却判定令和5年度 問2 (2)
アスファルト舗装の補修断面の設計(TA)令和5年度 問2 (4)
疲労破壊輪数と塑性変形輪数の定義令和4年度 問2 (1)
舗装の浸透水量の定義と基準値令和4年度 問2 (2)
補修断面の設計(オーバーレイ・打換え)令和4年度 問2 (4)
路面設計と構造設計の目的令和3年度 問2 (1)
区間のCBR・設計CBRと路床の改良令和3年度 問2 (2)
TA法による補修断面の設計令和3年度 問2 (3)
工事用道路の累積49kN換算輪数令和元年度 問2 (2)
TA法の信頼度と路盤厚の計算令和元年度 問2 (3)
舗装の性能指標と構造設計方法(穴埋め)平成30年度 問2 (1)
TA法による空欄の層の最小厚さ平成30年度 問2 (3)
疲労破壊輪数と塑性変形輪数平成29年度 問2 (1)
CBRの異常値の棄却判定平成29年度 問2 (2)
既設舗装の補修断面の設計(TA)平成29年度 問2 (3)
必須の性能指標と歩道の構造基準平成28年度 問2 (1)
TA法による設計例の等値換算厚と照査平成28年度 問2 (3)

同じ分野で出る論点

舗装の設計では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。