生産性分析:労働装備率・設備投資効率・資本集約度・資本生産性
重要度 A第2・4・5問で出題過去問 20問
生産性分析:労働装備率・設備投資効率・資本集約度・資本生産性は、建設業経理士1級 財務分析の第29〜39回(11回)のうち11回で出題された論点です(収録78問中20問・重要度A。うち17問は第2・4・5問の問題の一部として出題)。出題されるのは第2問・第4問・第5問です。
要点:労働装備率=(有形固定資産−建設仮勘定)÷総職員数、資本集約度=総資本÷総職員数で、いずれも期中平均を用い千円未満を切り捨てる。設備投資効率=付加価値÷(有形固定資産−建設仮勘定)×100、付加価値対固定資産比率(資本生産性)=付加価値÷固定資産×100である。第4問では設備投資効率から建設仮勘定を逆算させる形も出る。
覚える要点
- 労働装備率=(有形固定資産−建設仮勘定)(期中平均)÷総職員数(期中平均)で千円未満切捨て。資本集約度=総資本(期中平均)÷総職員数(期中平均)。
- 設備投資効率=付加価値÷(有形固定資産−建設仮勘定)(期中平均)×100。有形固定資産は現在の有効投資を示すべきなので未稼働投資の建設仮勘定を除く。
- 資本生産性(付加価値対固定資産比率)=付加価値÷固定資産×100で、分母は無形固定資産・投資その他の資産・建設仮勘定を含む固定資産全体。設備投資効率と分母を区別する。
- 設備投資効率が与えられたら、付加価値÷率で「有形固定資産−建設仮勘定」を求め、有形固定資産から引いて建設仮勘定を逆算する。
- 建設業は設備投資が少ないため労働装備率は低く、その裏返しで設備投資効率は高い。完成工事高の規模が大きいほど一人当たり付加価値も大きい。
勉強のしかた:第4問・第5問で労働装備率と設備投資効率の対がよく出る。「建設仮勘定を除く」比率と「固定資産全体」の比率を分けたカードを作り、職員数は必ず期中平均にする。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、生産性分析:労働装備率・設備投資効率・資本集約度・資本生産性で間違えやすい点を集めました。
- 第38回 第2問 3:労働装備率と設備投資効率は分母・分子に同じ「有形固定資産−建設仮勘定」を持つので、一方が低ければ他方は高くなるという対の関係を押さえておく。
- 第38回 第5問:Aの支払利息には社債利息を含める(為替差損・その他営業外費用は含めない)。Cの必要運転資金には兼業分の売掛金・買掛金を入れない。Eの経営資本は投資その他の資産の合計(貸倒引当金控除後)と建設仮勘定を控除する。Jでは投資その他の資産の貸倒引当金(増減なし)まで含めて引当金の増減を出し、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー 90,000 は使わない。付記事項5のコマーシャル・ペーパー 8,000 はA〜Jのどの比率にも使わないひっかけ。問2の数値群「ホ 8,393」は第37期末の 386,100÷46、「モ 8,693」は第38期末の 399,900÷46、「ヤ 8,804」は建設仮勘定を含む平均 405,000÷46 で、いずれも期中平均や建設仮勘定の扱いを誤った値。
- 第34回 第5問:Dの付加価値では労務外注費 39,300 を外注費として控除する(経費は控除しない)。Eの支払利息には社債利息を含め、為替差損・その他営業外費用は含めない。Gでは法人税等調整額 △24,100 の符号(費用のマイナス→減算)と、投資その他の資産の貸倒引当金(34,900→38,600)まで含めた引当金増減がポイントで、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー 196,900 は使わない。問2 の「ホ 77,485」は第34期末の総資本÷期末職員数、「ム 79,985」は期末総資本÷平均職員数、「ノ 156.56」は建設仮勘定を含めた有形固定資産平均で割った値、「ハ 184.33」は期末残高で割った値、「ナ 7.83」は負債を期中平均で割った負債回転期間で、いずれもひっかけ。
この論点の問題
建設業の生産性比率の特徴(正誤)第38回 第2問 3
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と生産性分析(付加価値・資本生産性・設備投資効率・労働生産性の3要因分解)の空欄補充第38回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と生産性分析(労働生産性の要因分解)・経営事項審査の経営状況(Y)の空欄補充第34回 第5問
この論点を含む問題
次の問題では、第2・4・5問の問題の中の一部として生産性分析:労働装備率・設備投資効率・資本集約度・資本生産性が問われます。解説の該当箇所で、この論点の処理を確かめてください。
生産性分析(付加価値率・労働生産性・建設仮勘定の逆算・要因分解)と経常利益段階の損益分岐点比率第39回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と収益性分析(資本利益率・ROA・資本回転率・経審の総資本売上総利益率)の空欄補充第39回 第5問
生産性分析(付加価値・資本生産性・労働装備率・資本集約度・労働生産性の要因分解)第37回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と収益性分析(自己資本利益率のデュポン分解・経審の資本利益率)の空欄補充第37回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と建設業の流動性分析(建設業特有の勘定科目への配慮と別法のある比率)の空欄補充第36回 第5問
生産性分析(付加価値・労働生産性・設備投資効率・資本生産性)と損益分岐点比率からの支払利息の逆算第35回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)とキャッシュ・フロー分析(資金概念・主要比率・純キャッシュ・フロー・資金運用表と資金繰表)の空欄補充第35回 第5問
生産性分析(付加価値率・付加価値増減率・付加価値対固定資産比率・資本集約度・建設仮勘定の逆算)第33回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と回転期間・回転日数による分析文の空欄補充第33回 第5問
生産性分析の中心概念とその計算方法、生産性指標の分解(用語選択)第32回 第2問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と出資者の見地からみた収益性指標の分解(空欄補充)第32回 第5問
生産性分析(付加価値率・労働生産性・付加価値対固定資産比率・3要因分解)と経常利益段階の損益分岐点比率第31回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と建設業特有の流動性比率・滞留月数分析の空欄補充第31回 第5問
建設業の財務構造の特性(貸借対照表・損益計算書の構成比と生産性指標への影響)第30回 第2問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と健全性分析(自己資本と他人資本、固定資産と長期資本のバランス)の空欄補充第30回 第5問
生産性の諸比率からの逆算(完成工事高・材料費・技術系職員数・投資その他の資産)と完成工事高総利益率第29回 第4問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と資本利益率の分母・分子・分解に関する空欄補充第29回 第5問
同じ大問で出る論点
第2・4・5問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
A 活動性分析(回転率・回転期間・滞留月数)A 収益性分析(資本利益率:ROA・ROE・事業利益・経営資本)A 建設業特有の流動性比率(未成工事収支比率・立替工事高比率・運転資本保有月数・必要運転資金)A 損益分岐点分析(固変分解・損益分岐点比率・安全余裕率・目標利益)A キャッシュ・フロー分析(純CF・完成工事高CF率・営業CF対流動負債比率)A 健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)
出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。