健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)

重要度 A第2・5問で出題過去問 13問

健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)は、建設業経理士1級 財務分析の第29〜39回(11回)のうち11回で出題された論点です(収録78問中13問・重要度A。うち9問は2期分の財務諸表による諸比率の算定の一部として出題)。出題されるのは第2問・第5問です。

要点:自己資本比率=自己資本÷総資本×100、負債比率=負債÷自己資本×100、借入金依存度=(短期借入金+長期借入金+社債)÷総資本×100を期末残高で求める。有利子負債月商倍率の有利子負債には新株予約権付社債とコマーシャル・ペーパーも含み、付記事項でCPが与えられる回がある。流動負債比率の別法は分子から未成工事受入金を控除する。有利子負債月商倍率は有利子負債÷(完成工事高÷12)で月数を出す。算式は主要比率表(ref-hiritsu.txt)に従う。

覚える要点

  • 自己資本比率=自己資本(純資産合計)÷総資本×100、負債比率=(流動負債+固定負債)÷自己資本×100、固定負債比率=固定負債÷自己資本×100、借入金依存度=(短期借入金+長期借入金+社債)÷総資本×100。いずれも期末残高。
  • 有利子負債には短期・長期借入金、社債、一年内償還の社債に加え新株予約権付社債・コマーシャル・ペーパーを含む。借入金依存度の分子は社債までで、CPは含めない。
  • 有利子負債月商倍率=有利子負債÷(完成工事高÷12)(月)。支払利息は借入金利息+社債利息+その他他人資本に付される利息で、支払手数料は含めない。
  • 流動負債比率の別法は分子から未成工事受入金を控除する。金利負担能力=(営業利益+受取利息及び配当金)÷支払利息(倍)で高いほど良い。
  • 健全性分析は資本構造分析・投資構造分析・利益分配性向分析の3つ。自己資本比率が高いことは借入金依存度が低いことの裏返し。

勉強のしかた:第5問の算定と第2問の正誤・用語選択で出る。有利子負債と借入金の範囲の違い、支払利息の範囲を付記事項から読み取る練習を2期分の財務諸表で行う。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)で間違えやすい点を集めました。

  • 第38回 第2問 5:有利子負債の範囲が正しく書かれているので全体もTと判断しやすい。主要比率表の「支払利息」には、その他他人資本に付される利息(第5問の付記事項で問われる「その他営業外費用に含まれる利息」など)まで含まれる。
  • 第37回 第2問:【5】は「負債(イ)」「他人資本(ク)」でも文意は通りそうだが、自己資本比率の裏返しとなる比率名で答えるので借入金依存度。【10】は固定(エ)比率ではなく流動比率。【11】は配当率(配当金÷資本金)ではなく、当期純利益との対比なので配当性向。
  • 第31回 第2問 2:有利子負債月商倍率の「有利子負債」には新株予約権付社債やコマーシャル・ペーパーも含むが、借入金依存度の分子は社債までである。分母を自己資本(負債比率・固定負債比率)と混同しない。
  • 第30回 第5問:Aの支払利息には社債利息を含める(為替差損・その他営業外費用は含めない)。Dの当座資産は受取手形と完成工事未収入金から貸倒引当金 100 を引き、有価証券 480 を加える。その他流動資産は付記事項2のとおり当座資産に入れない。Fの支払勘定は支払手形と工事未払金だけで、電子記録債務は含めない。Gでは労務費が全額労務外注費なので外注費として控除する。Iは総資本も総職員数も期中平均にする。問2【10】は固定資産全体ではなく有形固定資産で計算した 28.89(ニ)で、57.41(ネ)は固定資産全体で計算した 57.42 に近い誤答肢。

この論点の問題

この論点を含む問題

次の問題では、2期分の財務諸表による諸比率の算定の中の一部として健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)が問われます。解説の該当箇所で、この論点の処理を確かめてください。

2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と収益性分析(資本利益率・ROA・資本回転率・経審の総資本売上総利益率)の空欄補充第39回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と生産性分析(付加価値・資本生産性・設備投資効率・労働生産性の3要因分解)の空欄補充第38回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と建設業の流動性分析(建設業特有の勘定科目への配慮と別法のある比率)の空欄補充第36回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)とキャッシュ・フロー分析(資金概念・主要比率・純キャッシュ・フロー・資金運用表と資金繰表)の空欄補充第35回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と生産性分析(労働生産性の要因分解)・経営事項審査の経営状況(Y)の空欄補充第34回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と回転期間・回転日数による分析文の空欄補充第33回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と出資者の見地からみた収益性指標の分解(空欄補充)第32回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と建設業特有の流動性比率・滞留月数分析の空欄補充第31回 第5問
2期分の財務諸表による諸比率の算定(A〜J)と資本利益率の分母・分子・分解に関する空欄補充第29回 第5問

同じ大問で出る論点

第2・5問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。