第32回 第2問 論点:生産性分析:付加価値・付加価値率・労働生産性重要度 A配点 15点未着手

生産性分析の中心概念とその計算方法、生産性指標の分解(用語選択)

これは建設業経理士1級 財務分析 第32回(2023年3月12日(日)実施) 第2問(配点 15点)の問題です。論点は「生産性分析:付加価値・付加価値率・労働生産性」(重要度A・解答の形は用語群から記号を選ぶ空欄補充(9〜13空欄、2点と1点の混合)か、5文の正誤(T/F、3点×5))。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文中の【 】に入る最も適当な用語を下記の<用語群>から選び、その記号(ア〜ヘ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

生産性分析の中心概念は【1】である。一般にこの計算方法は2つあるが、建設業においては【2】が採用されており、その算式は、【3】−(【4】+外注費)で示される。『建設業の経営分析』では、この【1】を【5】と呼ぶこともある。

投下資本がどれほど生産性に貢献したかという生産的効率を意味するものが【6】である。その計算において、分子に【1】を、分母に有形固定資産が使用される【6】を【7】という。なお、有形固定資産の金額は、現在の有効投資を示すものでなければならないので、【8】の分はそこから除外される。他方、従業員1人当たりが生み出した【1】を示すものが、【9】である。この【9】は、【7】と【10】の積で求めることもでき、【11】と【12】の積で求めることもできる。なお、【11】は1人当たり総資本を示すものである。また、【9】と【13】の積で求められるのが、1人当たりの人件費すなわち賃金水準となる。

  • <用語群>
  • ア 完成工事原価 イ 経費 ウ 無形固定資産 エ 資本集約度 オ 付加価値 カ 減価償却費 キ 資本生産性 ク 総職員数
  • コ 労務費 サ 完成工事高 シ 未稼働投資 ス 設備投資効率 セ 完成工事総利益 ソ 加算法 タ 材料費 チ 完成加工高
  • ト 労務外注費 ナ 控除法 ニ 労働装備率 ネ 総資本投資効率 ノ 労働生産性 ハ 純付加価値 フ 総合生産性 ヘ 労働分配率

解答欄

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1オ
空欄2ナ
空欄3サ
空欄4タ
空欄5チ
空欄6キ
空欄7ス
空欄8シ
空欄9ノ
空欄10ニ
空欄11エ
空欄12ネ
空欄13ヘ

解き方

  1. 生産性分析の中心概念は付加価値(オ)である。計算方法には、利益・人件費・賃借料・減価償却費などを積み上げる加算法と、売上高から外部購入価値を差し引く控除法の 2 つがあり、建設業では控除法(ナ)が採用される。算式は 完成工事高(サ)−(材料費(タ)+外注費)。『建設業の経営分析』ではこの付加価値を完成加工高(チ)と呼ぶこともある。
  2. 投下資本がどれだけ生産性に貢献したかという生産的効率を示すのが資本生産性(キ)=付加価値÷固定資産×100。そのうち分母に有形固定資産を使うものを設備投資効率(ス)=付加価値÷(有形固定資産−建設仮勘定)×100 という。有形固定資産は現在の有効投資を示すものでなければならないので、未稼働投資(シ)である建設仮勘定を除く。
  3. 従業員 1 人当たりが生み出した付加価値を示すのが労働生産性(ノ)=付加価値÷総職員数。労働生産性=設備投資効率×労働装備率(ニ)(付加価値÷(有形固定資産−建設仮勘定) × (有形固定資産−建設仮勘定)÷総職員数)と分解できる。
  4. もう一つの分解は 労働生産性=資本集約度(エ)×総資本投資効率(ネ)(総資本÷総職員数 × 付加価値÷総資本)。資本集約度は 1 人当たり総資本を示す。
  5. 労働生産性×労働分配率(ヘ)(人件費÷付加価値)=人件費÷総職員数、すなわち 1 人当たり人件費(賃金水準)になる。
引っかけ:【2】は「加算法(ソ)」ではなく控除法。【4】は「労務費(コ)」や「労務外注費(ト)」がひっかけで、算式の控除項目は材料費と外注費(労務外注費は外注費に含めて扱う)。【6】と【7】は「分母が有形固定資産のものを【7】という」という文の流れから、広い概念の資本生産性が【6】、その一種の設備投資効率が【7】になる。【11】は「1 人当たり総資本」という説明から資本集約度で、労働装備率(1 人当たり有形固定資産)と取り違えない。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第32回(2023年3月12日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する