第30回 第2問 論点:建設業の財務構造の特徴重要度 B配点 15点未着手

建設業の財務構造の特性(貸借対照表・損益計算書の構成比と生産性指標への影響)

これは建設業経理士1級 財務分析 第30回(2022年3月13日(日)実施) 第2問(配点 15点)の問題です。論点は「建設業の財務構造の特徴」(重要度B・解答の形は用語群から記号を選ぶ空欄補充(9〜13空欄、2点と1点の混合)か、5文の正誤(T/F、3点×5))。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文中の【 】に入る最も適当な用語を下記の<用語群>から選び、その記号(ア〜ノ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

建設業の特性は、単品産業であり移動産業であることから、他の産業と比べて貸借対照表上の【1】の構成比が相対的に低く、逆に【2】の構成比が高い。そのため、生産性分析上の【3】は低く、【4】は高くなる傾向がある。

損益計算書に関していえば、一般の総合建設会社は、工事を請け負うと工事ごとに数多くの専門の工事業者である下請業者に発注するため、【5】の割合が高く、【6】率が高い。また、【1】と関連した【7】が比較的少ない。通常、【7】は【6】の【8】に組み入れられるが、【9】の【7】も製造業に対比して大幅に低いといえる。

  • <用語群>
  • ア 労働装備率 イ 未成工事受入金 ウ 固定資産 エ 外注費 オ 完成工事高総利益 カ 流動資産 キ 営業外費用 ク 未成工事支出金
  • コ 材料費 サ 減価償却費 シ 設備投資効率 ス 経費 セ 付加価値率 ソ 労務費 タ 固定長期適合比率 チ 未成工事収支比率
  • ト 完成工事原価 ナ 支払利息 ニ 完成工事未収入金 ネ 立替工事高比率 ノ 販売費及び一般管理費

解答欄

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1ウ
空欄2カ
空欄3ア
空欄4シ
空欄5エ
空欄6ト
空欄7サ
空欄8ス
空欄9ノ

解き方

  1. 貸借対照表の特性。建設業は単品産業(受注生産)であり移動産業(現場が移動する)なので、工場のような大きな設備を持たない。よって固定資産(ウ)の構成比が低く、未成工事支出金や完成工事未収入金などの流動資産(カ)の構成比が高い。
  2. 生産性分析への影響。労働装備率(ア)=(有形固定資産−建設仮勘定)÷総職員数 は、分子の有形固定資産が少ないので低くなる。設備投資効率(シ)=付加価値÷(有形固定資産−建設仮勘定)×100 は、分母が小さいので高くなる。
  3. 損益計算書の特性。総合建設会社は工事ごとに多数の下請業者へ発注するので、完成工事原価に占める外注費(エ)の割合が高く、完成工事原価(ト)率(完成工事原価÷完成工事高)が高い。
  4. 固定資産が少ないことと関連して、減価償却費(サ)が比較的少ない。工事に使う固定資産の減価償却費は通常、完成工事原価の経費(ス)に組み入れられるが、販売費及び一般管理費(ノ)に含まれる減価償却費も製造業に比べて大幅に低い。
引っかけ:【3】【4】は「低い」「高い」の向きで判別する。有形固定資産が分子にある労働装備率は低く、分母にある設備投資効率は高い。【6】は「【6】率が高い」と続くので科目名の完成工事原価(ト)を選び、完成工事高総利益(オ)を入れると逆の意味になる。【8】【9】は減価償却費の計上先で、完成工事原価の中では「経費」、それ以外は「販売費及び一般管理費」。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第30回(2022年3月13日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する