土壌・肥料

重要度 A造園一般で出題過去問 25問

土壌・肥料は、1級造園施工管理技士 第一次検定の平成29年度〜令和8年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録650問中25問・重要度A)。出題されるのは造園一般です。

要点:土性・三相分布・土壌水・腐植・pH などの土壌の性質、土壌改良材と肥料の三要素の働き。

覚える要点

  • 植物が吸収できる有効水は主に毛管孔隙に保持される毛管水。重力水は速やかに排水され、吸湿水は土粒子に強く吸着されて吸収できない(「有効水は重力水と吸湿水」は繰り返し出る誤り)
  • 圃場容水量は十分に水を与えた後、1〜2日たって重力水の排水が終わったときの水分保持量。最大容水量は全ての孔隙が水で満たされた(飽和した)ときの水分量で、両者の入替えが定番
  • 土性は砂・シルト・粘土の重量組成割合で区分し、粒径は粘土(0.002mm以下)<シルト<砂の順。一般に壌土は埴土より透水性と保水性のつり合いがよく植物の生育に適する(逆にした選択肢が多い)
  • 団粒構造の土壌は大小の孔隙をもち透水性・保水性ともに良好(大きく均一な孔隙で保水性が低いのは単粒構造)。土壌空気は根や微生物の呼吸で酸素が減り、大気より二酸化炭素の比率が大きい
  • 腐植はアルミニウムイオンを不活性化してリン酸の固定を抑える(「活性化してリン酸の固定力が強くなる」は誤り)。団粒の形成、pHの急変の緩和、微生物の活動の促進も腐植の働き
  • 土壌中の窒素は大部分が有機態で、微生物の分解で無機態になって吸収される。根粒菌はニセアカシア・ネムノキなどのマメ科植物と共生して大気中の窒素を固定する
  • 雨の多い我が国では塩基が溶脱して酸性化しやすく、炭酸カルシウムなどでpHを改良する。酸性化すると可溶化したアルミニウムがリン酸と結合しリン酸欠乏が起きやすい。市街地の土壌はコンクリートの影響でアルカリ化しやすい
  • 改良材の原料:ピートモス=ミズゴケ主体の高位泥炭(保水性)、バーク堆肥=樹皮、ゼオライト=沸石(保肥力)、バーミキュライト=ひる石の焼成(保肥力)、真珠岩パーライト(保水性)、黒曜石パーライト・珪藻土焼成粒(透水性)

勉強のしかた:毎回2〜3問出る。土壌の性質(有効水・圃場容水量・土性・団粒・土壌空気・腐植)が毎回1〜2問、土壌改良材の原料と効果が2回に1回、肥料の三要素(窒素は葉の黄化と過剰で軟弱、リン酸は欠乏で葉色が濃く花芽分化が悪い、カリは過剰でマグネシウムの吸収を妨げる)がおよそ2回に1回出る。正しい記述の言い回しはほぼ同じなので、入れ替えられる語(毛管水・圃場容水量・壌土・不活性化)を押さえる。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、土壌・肥料で間違えやすい点を集めました。

  • 令和8年度 問題A No.3:有効水=毛管水。重力水(速く排水)と吸湿水(強く吸着)はどちらも有効水ではない。
  • 令和8年度 問題A No.4:黒曜石パーライトは透水性,真珠岩パーライトは保水性。ゼオライトとバーミキュライトは保肥力(陽イオン交換容量)で覚える。
  • 令和7年度 問題A No.3:最大容水量(飽和)>圃場容水量(重力水が抜けた後)>永久しおれ点。
  • 令和7年度 問題A No.4:腐植の働き(団粒化・保水性・保肥力(CEC)・緩衝能・リン酸固定の抑制・微生物の養分)はセットで出る。
  • 令和7年度 問題A No.5:窒素は葉肥,リン酸は花肥・実肥,カリは根肥。カリ過剰は苦土欠乏を招く。
  • 令和6年度 問題A No.3:粒径の順は「粘土→シルト→砂」と細かい順に覚える。

この論点の問題

土壌(三相分布・土壌水・pH)令和8年度 問題A No.3
土壌改良材の種類と効果令和8年度 問題A No.4
土壌の性質(酸度矯正・容水量・土壌空気)令和7年度 問題A No.3
腐植の働き令和7年度 問題A No.4
肥料成分(窒素とカリ)令和7年度 問題A No.5
土壌(土性・団粒構造・根粒菌・pH)令和6年度 問題A No.3
土壌改良材の原料と効果令和6年度 問題A No.4
土壌の性質(有効水・窒素・土性・市街地土壌)令和5年度 問題A No.3
土壌の性質(土壌空気・腐植・圃場容水量)令和5年度 問題A No.4
肥料成分(カリとリン酸)令和5年度 問題A No.6
土壌(pH・リン酸欠乏・土性・団粒構造)令和4年度 問題A No.3
土壌改良材の原料と効果令和4年度 問題A No.4
土壌の性質(三相分布・土性・酸性化)令和3年度 問題A No.3
土壌の窒素と土壌水(有効水)令和3年度 問題A No.4
肥料成分(窒素とリン酸)令和3年度 問題A No.6
土壌(腐植・団粒構造・土壌空気)令和2年度 問題A No.3
土壌改良材の原料と効果令和2年度 問題A No.4
土壌(土性・圃場容水量・窒素・腐植)令和元年度 問題A No.3
土壌(土性・団粒構造・土壌空気・pH)令和元年度 問題A No.4
肥料成分(カリと窒素)令和元年度 問題A No.5
土壌(土性・三相分布・土壌水・酸性化)平成30年度 問題A No.3
土壌改良材(ピートモス・ゼオライトなど)平成30年度 問題A No.4
肥料の成分(リン酸とカリの働き)平成30年度 問題A No.6
土壌(土性・有効水・土壌空気・窒素)平成29年度 問題A No.3
土壌(市街地土壌・最大容水量・土性・pH)平成29年度 問題A No.4

同じ分野で出る論点

造園一般では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成29年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。