固定資産の取得・減価償却・売却

重要度 B第1・2・5問で出題過去問 21問

固定資産の取得・減価償却・売却は、建設業経理士2級の第29〜39回(11回)のうち11回で出題された論点です(収録142問中21問・重要度B)。出題されるのは第1問・第2問・第5問です。

要点:取得原価=購入代価+付随費用。定額法・定率法・生産高比例法。期中取得は月割り。売却損益は帳簿価額(取得原価−累計額)と売却額の差。

覚える要点

  • 取得原価=購入代価+付随費用(登記費用・整地費用・引取運賃)。固定資産の購入・修繕で振り出した手形は営業外支払手形。
  • 改良のための支出は資本的支出として建物に加算、原状回復のための支出は収益的支出として修繕費。自社の本社事務所の前払いは建設仮勘定で、完成時に建物へ振り替える。
  • 定額法は取得原価÷耐用年数、定率法は帳簿価額×償却率、生産高比例法は取得原価×実際生産量÷見積総生産量(耐用年数は使わない)。期中取得は月割。
  • 売却損益=売却価額−帳簿価額(取得原価−累計額)。期首売却なら当期の償却費は計上しない。勘定科目群に累計額がなければ帳簿価額で資産を減らす(直接法)。
  • 同種固定資産の交換は譲渡資産の帳簿価額+支払った交換差金が取得原価で、交換損益は出さない。
  • 焼失時は帳簿価額を火災未決算に置き、保険金確定時に差額を保険差益または火災損失にする。総合償却の平均耐用年数=要償却額合計÷年間償却額合計(小数点以下切捨て)。

勉強のしかた:第1問・第2問で最も出題数が多い論点。売却・交換・焼失・補修・建設仮勘定・総合償却の6パターンを仕訳と計算の両方で解き、科目群に累計額があるかを毎回確認する。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、固定資産の取得・減価償却・売却で間違えやすい点を集めました。

  • 第39回 第1問 (3):クレーンは機械装置。旧クレーンの簿価をそのまま引き継ぎ、交換差金を加えるだけで、固定資産売却損益は出さない。借方と貸方に同じ「機械装置」が並ぶが、これでよい。
  • 第38回 第1問 (3):土地購入の手形は「支払手形」ではなく営業外支払手形。登記費用を租税公課や支払手数料で費用処理しないこと。
  • 第38回 第2問 (4):耐用年数の単純平均((5+4+7+3)÷4 = 4.75)ではなく、要償却額合計 ÷ 個別償却額合計で求める。切り捨ての指示にも従う。
  • 第37回 第1問 (3):貸方を「車両運搬具 3,800,000/借方 減価償却累計額 3,420,000」と書きたくなるが、科目群に減価償却累計額がない。使える科目を見て帳簿価額で処理する。また、本業以外の債権は未収入金。
  • 第37回 第2問 (2):取得価額 5,500,000 から火災損失を引かない。焼失時点の帳簿価額(未決算の額)から逆算する。
  • 第36回 第1問 (4):全額を建物にしたり全額を修繕費にしたりしない。「改良」=資本的支出(資産)、「現状回復」=収益的支出(費用)で分ける。本社建物なので建設仮勘定(J)や未成工事支出金(D)は使わない。

この論点の問題

同種固定資産の交換(交換差金の支払いあり)第39回 第1問 (3)
土地の取得原価(付随費用の算入と営業外支払手形)第38回 第1問 (3)
総合償却の平均耐用年数(加重平均法)第38回 第2問 (4)
車両の売却(売却損・代金は翌月入金)第37回 第1問 (3)
火災による固定資産の焼失と保険金(火災損失の逆算)第37回 第2問 (2)
建物の補修(資本的支出と収益的支出)第36回 第1問 (4)
機械装置の売却(直接法・固定資産売却益)第35回 第1問 (3)
総合償却の平均耐用年数(加重平均法)第35回 第2問 (4)
本社事務所の新築工事の前払い(建設仮勘定と営業外支払手形)第34回 第1問 (2)
建設仮勘定から建物への振替(本社事務所の完成)第33回 第1問 (2)
固定資産の焼失(火災未決算)第33回 第1問 (4)
総合償却の平均耐用年数(加重平均法)第33回 第2問 (3)
固定資産の交換(交換差金の支払いあり)第32回 第1問 (3)
定額法で償却してきた機械の売却損益第32回 第2問 (3)
火災による焼失資産と保険差益(受取保険金の逆算)第32回 第2問 (4)
資本的支出と収益的支出の区分(営業外支払手形)第31回 第1問 (2)
固定資産の交換(交換差金あり)の取得原価第31回 第2問 (1)
固定資産の売却(直接記入法・当期首売却)第30回 第1問 (3)
総合償却の平均耐用年数(加重平均法)第30回 第2問 (2)
建物の完成と建設仮勘定の振替第29回 第1問 (3)
生産高比例法と定額法の減価償却費の差額第29回 第2問 (1)

同じ大問で出る論点

第1・2・5問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。