工程管理
重要度 A問題2・問題4で出題過去問 17問
工程管理は、1級管工事施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録101問中17問・重要度A)。出題されるのは問題2・問題4です。
要点:工程表の種類と特徴、ネットワーク工程表のクリティカルパス・フロートの計算。
覚える要点
- 最早開始時刻は始点から順に求め、矢線が合流するイベントでは最大値をとる。最遅完了時刻は終点から逆に求めて最小値をとる。両者が一致するイベントを結ぶ経路がクリティカルパスで、イベント番号で答えるときはダミーを破線矢印で書く
- トータルフロートは作業を最早開始で始め最遅完了で終えるときの余裕(最遅完了時刻−最早完了時刻)で、使い切るとその経路がクリティカルになる。フリーフロートは後続作業を最早開始時刻で始めても生じる余裕(後続の最早開始時刻−自分の最早完了時刻)で、FF≦TF
- 作業の遅れや日数の増加は作業日数に加えて最早時刻を計算し直す。増加日数がその作業のトータルフロート以内なら工期は延びず、超えた分だけ延びる。遅れによってクリティカルパスが別の経路に移ることが多い
- 工期短縮は、施工中・完了済みの作業を除き、問題の条件(当初日数の2割以内の整数など)の範囲で、工期を超えるすべての経路に共通する作業から縮める。クリティカルパスが複数あるときは全部を同時に縮めないと工期は縮まない
- 作業の分割や「イベント⑥の後でなければ開始できない」といった条件はダミーで表す。ダミーの向きを逆にすると別の作業まで縛り、変更のないダミーを描き落とすと前後関係が変わって工期を短く誤る
- クリティカルパスに次いで余裕の少ない経路をサブクリティカルパスといい、クリティカルパスだけを短縮するとこれが新たに工期を決める。短縮の後は全経路の日数を確かめる
- 山積み図は日ごとの作業員数を積み上げた図で、フロートのある作業の開始をずらしてピークを下げ(山崩し)、作業員数を平準化する。「n日目が作業日」は開始時刻<n≦完了時刻で数え、最早計画と最遅計画で作業の位置が変わる
- 遅れを取り戻す方法は、クリティカルパス上の作業への作業員・機械の増強、作業時間の延長、作業の並行化・工区分割、プレハブ化(ユニット化)など。2つ書くときは観点の違うものを選び、「工程会議を開く」だけでは具体的な方法にならない
勉強のしかた:毎年1問のネットワーク工程表で、令和6・7年度は必須問題だった。最早・最遅時刻を表に書き出して全経路の日数を確かめる手順を決め、遅れ・短縮・フロート・山積みの各型を過去問で手で解いておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、工程管理で間違えやすい点を集めました。
- 令和7年度 問題2:設問3の「Aは3日遅れ」はAの完了が当初より3日遅れること(10日目完了)。Bは6日目からの着手なので10日目完了となり、③の最早時刻は10日のまま。設問1はダミーを破線矢印で書く。
- 令和6年度 問題2:設問2はフロートの大きさと増加日数を比べる。Bのフロートは2日なので3日増えると1日延びる。設問5はクリティカルパスが2本になっていることに注意し、両方に共通する作業を選ぶ。
- 令和5年度 問題4 設問1〜設問4:設問2の作業Bは「3日目終了後に未着手で翌日開始」なので6日目完了となり、③の最早時刻が5日から6日に遅れる。設問3の最遅完了時刻は延長後の工期28日から逆算する。設問4は工期30日から逆算する。
- 令和5年度 問題4 設問5:トータルフロート(工期に影響しない余裕)と取り違えない。フリーフロートは「後続作業の最早開始時刻に影響しない」余裕。
- 令和4年度 問題4 設問1〜設問4:設問2の「遅れていた」は、その作業の完了がその日数だけ遅れる(作業日数が増える)こととして扱う。設問3はクリティカルパスが3本に増えるので、イベント数の最も少ない経路を選ぶ。設問4はBとCの2つの作業を短縮する必要があり、1つの作業だけでは30日にならない。
- 令和4年度 問題4 設問5:「工程表を見直す」「工程会議を開く」だけでは具体的な方法にならない。何をどう増やす・変えるのかまで書く。
この論点の問題
ネットワーク工程表(クリティカルパス・工期の延長・フロート)令和7年度 問題2
ネットワーク工程表(クリティカルパス・作業日数の増加と工期)令和6年度 問題2
ネットワーク工程表(クリティカルパス・工期の延長・最遅完了時刻・トータルフロート)令和5年度 問題4 設問1〜設問4
フリーフロートの説明令和5年度 問題4 設問5
ネットワーク工程表(クリティカルパス・工期の延長・短縮する作業)令和4年度 問題4 設問1〜設問4
工程の遅れを取り戻す具体的な方法令和4年度 問題4 設問5
ネットワーク工程表(クリティカルパス・遅延後の工期・短縮パターン・サブクリティカルパス)令和3年度 問題4 設問1・設問2・設問4・設問5
ネットワーク工程表(短縮する必要がある作業内容を特定する方法)令和3年度 問題4 設問3
ネットワーク工程表(最早計画・最遅計画のタイムスケール、作業の分割、出来高)令和2年度 問題4
ネットワーク工程表(EST・LST・山積み図・山崩し)令和元年度 問題4
ネットワーク工程表(クリティカルパス・フォローアップ後の最早開始時刻・工期の増加)平成30年度 問題4 設問1〜設問3
山積み図を作成する目的平成30年度 問題4 設問4
フォローアップ後の最早開始時刻(EST)による山積み図平成30年度 問題4 設問5
ネットワーク工程表(クリティカルパス・遅れによる工期延長・ESTと工期短縮)平成29年度 問題4 設問1〜設問4
工程の遅れを取り戻すための工程管理上の方法(2つ)平成29年度 問題4 設問5
ネットワーク工程表(クリティカルパス・変更後のEST・所要工期・工期短縮)平成28年度 問題4 設問1・設問3〜設問5
作業の分割と日数の変更によるネットワーク工程表の変更平成28年度 問題4 設問2
同じ問題で出る論点
問題2・問題4では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。