ダクトの施工

重要度 B問題1・問題2・問題4で出題過去問 5問

ダクトの施工は、1級管工事施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち5回で出題された論点です(収録101問中5問・重要度B)。出題されるのは問題1・問題2・問題4です。

要点:ダクトの工法(共板フランジ・アングルフランジ)、吊り・支持、防火区画の貫通、吹出口。

配管・ダクトの材料もこの論点に含めて扱います。それぞれの要点は、問題の一覧の下にまとめています。

覚える要点

  • 厨房・浴室など多湿箇所の排気用長方形ダクトはNシール+Aシール+Bシールとし、厨房の排気ダクトは内部を点検・清掃できる措置(点検口)を講じる。横走り部は油や凝縮水がたまらないよう勾配を付け、長手方向の継目を底面に設けない
  • 長方形ダクトの湾曲部の内側半径は半径方向の幅の1/2以上(とれなければ案内羽根)、断面を変える傾斜は拡大15°以下・縮小30°以下(コイル・フィルターがある場合は拡大30°・縮小45°以下、超えるなら整流板)、縦横比は原則4以下
  • かどの継目は2箇所以上(長辺750mm以下は1箇所以上)でピッツバーグはぜ又はボタンパンチスナップはぜ、面の継目は気流に直角方向のみ。低圧ダクトの最小板厚は長辺450mm以下0.5mm、750mm以下0.6mm、1,500mm以下0.8mmで、アングルフランジ・コーナーボルト工法とも同じ
  • 横走りダクトの吊り間隔はアングルフランジ工法3,640mm以下(低圧・高圧共通)、スライドオンフランジ工法3,000mm以下、共板フランジ工法2,000mm以下、スパイラルダクト4,000mm以下。横走りダクトは12m以下ごとと末端に形鋼振れ止め支持を設ける
  • 共板フランジ工法のガスケットはフランジの全周に連続させ、継目は空気が漏れやすいコーナー部を避けて直線部で重ね合わせる。変風量ユニット(風速センサー形)は上流側にダクト径の4倍程度の直管部を設けて取り付ける
  • 防火ダンパー・防煙ダンパーは火災時に脱落しないよう防火区画の壁・床に固定し、隠ぺい部では点検口を確かめる。竪穴区画を貫通する枝ダクトは、煙が他の階へ流出するおそれがあれば煙感知器連動のダンパーとし、最上階は温度ヒューズ式でよい
  • ダクトが防火区画を貫通する部分は隙間をモルタル又はロックウール保温材で充塡し、保温が要るダクトの貫通部の保温はロックウール保温材とする。防火ダンパーのケーシングと可動羽根は厚さ1.5mm以上の鋼板

勉強のしかた:数年おきの出題で、厨房排気ダクトの留意事項、共板フランジやエルボの寸法、防火ダンパー・ガスケットの図の誤りが出た。標準仕様書第3編のダクトの数値(吊り間隔・傾斜角度・継目・板厚)を一覧にして覚え、2級の過去問も合わせて解いておく。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、ダクトの施工で間違えやすい点を集めました。

  • 令和7年度 問題4 設問2:ノズル形(到達距離が長く大空間向き)やライン形(ペリメーター向き)の特徴と混同しない。
  • 令和4年度 問題1 設問3:(7) は「25mm以上」の重ね代そのものではなく、継目の位置(コーナー部)が不適切。(8) は1階のSDが誤りなのではなく、煙感知器連動になっていない2階のFDが不適切。最上階の3階は煙がほかの階へ流出するおそれがないのでFDでよい。(9) はストッパーボルトがあること自体は正しく、ナットと防振架台が接していることが問題。
  • 令和3年度 問題1 設問4:LもSもダクト幅Wの1/3で、どちらも200mmになる。Sはエルボの内側の面から案内羽根までの間隔で、Wの1/2ではない。
  • 令和元年度 問題1 設問2:A(中間の間隔)とB(端部からの間隔)を取り違えない。端部側のBのほうが小さい(150mm)。標準図ではA・Bの記号が問題と逆なので、記号ではなく「どこからどこまでの間隔か」で覚える。
  • 平成29年度 問題2:「工程管理及び安全管理に関する事項は除く」ので、作業手順の段取りや墜落防止などは書かない。厨房排気ダクトに特有の点(油・凝縮水・清掃・火災)を中心に書く。

この論点の問題

配管・ダクトの材料

配管材料と継手・弁、ダクトと附属品(ダンパー・吹出口)、保温材。

  • シーリングディフューザー(アネモ形)は天井に付け、重ねたコーンから空気を放射状に吹き出すふく流吹出口で、誘引作用が大きく、吹出し温度差が大きくても温度むらやドラフトが起きにくい。天井の低い一般事務室に多く使われる
  • シーリングディフューザーは中コーンを下げると天井面に沿う水平吹出し(冷房向き)、上げると下向き吹出し(暖房向き)になる(上下を入れ替えた文は×)
  • 天井面に沿う気流でじんあいが付着しやすい(スマッジング)。拡散半径が大きく到達距離が短いので、到達距離の長いノズル形(大空間)やライン形(ペリメーター)と使い分ける
  • ユニバーサル形吹出口の取付けガスケットは3.0mm以上のスポンジゴム又はフェルトとする。フレキシブルダクトは吹出口・吸込口ボックスの接続用に1.5m以下で使い、湾曲部の内側半径をダクト半径以上とする
  • 外気取入れ・排気ガラリの有効開口面積は正面面積の約30%とし、雨水の浸入を防ぎ、浸入しても屋外に水が抜ける構造とする。面風速は騒音や雨水の吸込みを考えて決める

勉強のしかた:1級では令和7年度に吹出口の特徴を80字程度で書く問題が出た。吹出口・ダンパー・ガラリなどの附属品は「構造・性能・用途」を1文ずつ言えるようにし、2級で出た継手・弁・スリーブの使用目的も合わせて確認しておく。

この内容を問う過去問:令和7年度 問題4 設問2

同じ問題で出る論点

問題1・問題2・問題4では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。