空気調和の計画・方式
重要度 B問題1・問題2で出題過去問 4問
空気調和の計画・方式は、1級管工事施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち4回で出題された論点です(収録101問中4問・重要度B)。出題されるのは問題1・問題2です。
要点:空調方式(定風量・変風量・ファンコイル・放射など)、自動制御、省エネルギー、地域冷暖房、蓄熱。
覚える要点
- リバースリターン方式は、往きを最初に分岐した機器の還りを最後に集める配管で、どの機器を通っても往き管と還り管の長さの和がほぼ等しく、流量の偏りが生じにくい。還り管が1本分長くなり、配管スペースと費用が増える
- ダイレクトリターン方式はポンプに近い機器ほど経路が短く流量が多くなり、遠い機器が流量不足になりやすい。リバースリターンに直す図では、還の出口と最初の機器の間の還り管を不要とし、最後の機器から還の出口へ戻る管を加える
- 冷温水コイルは往き管を下部、還り管を上部に接続し、下から上へ流してコイル内の空気を押し出す。空気抜き弁はコイルの上部に付ける(往きが上・還りが下の図は誤り)
- 膨張管には弁を設けない(誤って閉じると膨張した水の逃げ場がなくなり異常昇圧する)。開放式膨張タンクの膨張管はポンプの吸込み側に接続し、吐出し側につなぐとポンプの吸込み側が負圧になって空気を吸い込む
- 冷温水ポンプは熱源機の入口側に置いて熱源機へ押し込む。熱源機の出口側に置くと熱源機の圧力損失がポンプの吸込み側にかかり、負圧やキャビテーションの原因になる
- 熱源の台数制御用の流量計は負荷側の流量を計れる位置に設ける。ヘッダーバイパス管が流量計より上流の還りヘッダーにつながると、定流量ポンプの吐出し量を計るだけで負荷の変化をとらえられない
- 空気熱源ヒートポンプユニットは吹き出した空気を再び吸うショートサーキットで能力と効率が落ちるので、周囲の壁や他のユニットとの離隔をとる。個別試運転では冷温水ポンプとのインターロックと断水保護を確かめてから起動する
- ユニット形空気調和機のドレンパンは負圧になるので、ドレン管に送風機の全静圧以上の落差をとった空調機用トラップを設け、勾配は1/100以上、排水は間接排水とする
勉強のしかた:図から配管方式の名称と特徴を答える問題と、冷温水配管システム図の誤りを直す問題が数年おきに出る。往き・還りの順を指でたどる習慣をつけ、リバースリターン・コイルの接続・膨張管・ポンプの位置の4つは理由まで1文で書けるようにしておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、空気調和の計画・方式で間違えやすい点を集めました。
- 令和7年度 問題1 設問2:「適切でない部分のうち2箇所」なので、冷温水コイルへの接続(上下が逆)、ポンプの位置(熱源機の出口側)、膨張管の弁、流量計の位置(バイパス水量まで計測してしまう)のうち2つを書けばよい。(3) は方式の名前だけでなく特徴(配管長・抵抗が均等になる)まで書く。
- 令和4年度 問題2:工程管理・安全管理に関する事項は除かれている。(2) は配管附属品と計器が除かれているので、弁類やフレキシブルジョイント、温度計・圧力計の取付けを書くと設問に合わない。(4) は個別試運転調整なので、各室の温湿度など総合試運転の内容は書かない。
- 令和2年度 問題1 設問1:名称を「ダイレクトリターン」と取り違えない。還り管が右端で折り返して戻っている点がリバースリターンの目印。
- 平成28年度 問題1 設問2:不要とするのは還り横管の左端部分(還の出口と左端の機器の間)で、往き管は変えない。追加する管は右端の機器の還りから還の出口まで戻る管である。
この論点の問題
空調用冷温水配管システム図の改善策と配管方式令和7年度 問題1 設問2
空気熱源ヒートポンプユニットと空気調和機回りの施工の留意事項(配置・冷温水管・ドレン管・個別試運転調整)令和4年度 問題2
ファンコイルユニット廻り冷温水配管の配管方法の名称と利点令和2年度 問題1 設問1
ダイレクトリターン方式の配管図をリバースリターン方式に変更する方法と長所平成28年度 問題1 設問2
同じ問題で出る論点
問題1・問題2では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。