ネットワーク工程表(クリティカルパス・作業日数の増加と工期)
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年12月1日(日)実施) 問題2の問題です。論点は「工程管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。
下図に示すネットワーク工程表において、次の設問1〜設問5の答えを解答欄に記述しなさい。
ただし、図中のイベント間のA〜Kは作業内容、日数は作業日数を表す。
〔設問1〕イベント番号を→(ダミーは破線矢印)でつなぐ形式で、クリティカルパスの経路を答えなさい。
〔設問2〕a、b、c、dのうち全体工期に影響がないのは、どの場合か答えなさい。
a:作業Aの作業日数が1日増えた場合
b:作業Bの作業日数が3日増えた場合
c:作業Dの作業日数が2日増えた場合
d:作業Hの作業日数が1日増えた場合
〔設問3〕設問2の日数で、作業A、作業B、作業D、作業Hの作業日数が全て増えた場合、当初の全体工期より何日延長になるか答えなさい。
〔設問4〕設問3での工期延長の場合、イベント数が最も少ないクリティカルパスの経路を設問1と同じ形式で答えなさい。
〔設問5〕設問3の場合に、作業A、作業B、作業D、作業Hのうち、作業日数を1日短縮することで全体工期が1日短縮できるのは、どの作業か答えなさい。

解答欄
正解
| 設問1 クリティカルパスの経路 | ①→②→③⇢④→⑤⇢⑥→⑧⇢⑨→⑩(1→2→3⇢4→5⇢6→8⇢9→10・①→②→③--→④→⑤--→⑥→⑧--→⑨→⑩・①→②→③→④→⑤→⑥→⑧→⑨→⑩・1→2→3→4→5→6→8→9→10 も正解) |
|---|---|
| 設問2 全体工期に影響がない場合 | d |
| 設問3 当初の全体工期からの延長日数 | 2 日 |
| 設問4 イベント数が最も少ないクリティカルパスの経路 | ①→④→⑥→⑧⇢⑨→⑩(1→4→6→8⇢9→10・①→④→⑥→⑧--→⑨→⑩・①→④→⑥→⑧→⑨→⑩・1→4→6→8→9→10 も正解) |
| 設問5 1日短縮で全体工期が1日短縮できる作業 | 作業D(D も正解) |
解き方
- 当初の最早時刻:②=3、③=②+C4=7、④=max(③+0, ①+B5)=max(7, 5)=7、⑤=④+E7=14、⑥=max(④+D6, ⑤+0)=max(13, 14)=14、⑦=⑤+H3=17、⑧=⑥+G3=17、⑨=max(③+F8, ⑧+0)=max(15, 17)=17、⑩=max(⑨+I6, ⑧+J4, ⑦+K5)=max(23, 21, 22)=23。全体工期は23日。
- 最遅完了時刻を後ろから求めると、⑩=23、⑨=17、⑧=min(⑨17, ⑩23−4)=17、⑦=23−5=18、⑥=17−3=14、⑤=min(⑥14, ⑦18−3)=14、④=min(⑥14−6, ⑤14−7)=7、③=min(⑨17−8, ④7)=7、②=3、①=0。最早と最遅が一致する経路 ①→②→③⇢④→⑤⇢⑥→⑧⇢⑨→⑩(A・C・E・G・Iとダミー3本)がクリティカルパスで、3+4+7+3+6=23日。
- 設問2:各作業のトータルフロートは、A=0日(クリティカル)、B=④の最遅7−①0−5=2日、D=⑥の最遅14−④7−6=1日、H=⑦の最遅18−⑤14−3=1日。増加日数がフロート以内なら工期は延びない。a(A+1日)は工期24日、b(B+3日、フロート2日)は24日、c(D+2日、フロート1日)は24日、d(H+1日、フロート1日)は23日のままで、全体工期に影響がないのはd。
- 設問3:A=4日、B=8日、D=8日、H=4日として最早時刻を求める。②=4、③=8、④=max(8, 8)=8、⑤=15、⑥=max(8+8, 15)=16、⑦=15+4=19、⑧=16+3=19、⑨=max(8+8, 19)=19、⑩=max(19+6, 19+4, 19+5)=25。全体工期は25日で、当初の23日より25−23=2日延長になる。
- 設問4:工期25日の経路は ①→②→③⇢④→⑥→⑧⇢⑨→⑩(A・C・D・G・I、4+4+8+3+6=25日、イベント8個)と ①→④→⑥→⑧⇢⑨→⑩(B・D・G・I、8+8+3+6=25日、イベント6個)の2本。イベント数が最も少ないのは ①→④→⑥→⑧⇢⑨→⑩。
- 設問5:クリティカルパスが2本あり、①から④までの区間はA・Cを通る経路とBを通る経路が並列になっている。Aだけ、又はBだけを1日短縮しても、もう一方の経路が25日のまま残るので工期は縮まない。Hはクリティカルパス上にない(設問3の場合の経路 …⑤→⑦→⑩ は24日)。Dは2本のクリティカルパスに共通する作業なので、Dを1日短縮すると両方が24日になる。このとき ⑤⇢⑥ や ⑤→⑦→⑩ を通る経路も24日なので、全体工期は24日となり、1日短縮できる。答えはD。
- 計算はすべてのイベントの最早時刻・最遅時刻と全経路の日数を求めて確かめた(当初23日、設問2のa・b・cは24日・dは23日、設問3は25日、設問5でA・B・Hを1日短縮しても25日、Dを短縮すると24日)。
引っかけ:設問2はフロートの大きさと増加日数を比べる。Bのフロートは2日なので3日増えると1日延びる。設問5はクリティカルパスが2本になっていることに注意し、両方に共通する作業を選ぶ。
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論点ページ:工程管理の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年12月1日(日)実施) 問題2。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する