ネットワーク工程表(クリティカルパス・遅れによる工期延長・ESTと工期短縮)
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年12月3日(日)実施) 問題4 設問1〜設問4の問題です。論点は「工程管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 7 手順・引っかけの指摘が読めます。
下図に示すネットワーク工程表において、次の設問1〜設問4の答えを解答欄に記述しなさい。
【問題4】下図に示すネットワーク工程表において、次の設問1〜設問5の答えを解答欄に記述しなさい。
ただし、図中のイベント間のA〜Jは作業内容、日数は作業日数を表す。
〔設問1〕クリティカルパスを、作業名で示しなさい。
〔設問2〕工事着手後8日目に進行状況をチェックしたところ、作業Aが1日、作業Bが1日、作業Cは3日遅れていた。また、作業Gは更に2日必要なことが判明した。その他の作業の所要日数に変更はないものとして、当初の工期より工期は何日延長になるか示しなさい。
〔設問3〕設問2で進行状況をチェックした時点(8日目)のイベント⑧の最早開始時刻(EST)は何日か。
〔設問4〕設問2で進行状況をチェックした時点(8日目)において、工事着手後30日の工期で完成させるためには、どの作業を何日短縮すればよいか。
ただし、現在施工中の作業は短縮できないものとする。また、短縮できる作業日数は、当初作業日数の2割以内でかつ整数とし、短縮する作業の数は最少とする。

解答欄
正解
| 設問1 クリティカルパス(作業名) | B→E→F→I(B-E-F-I・B、E、F、I・B,E,F,I・BEFI・B→E→ダミー→F→I・B-E-F-I も正解) |
|---|---|
| 設問2 当初の工期からの延長日数 | 2 日 |
| 設問3 8日目の時点のイベント⑧の最早開始時刻(EST) | 23 日 |
| 設問4 短縮する作業 | F又はI(F・I・作業F・作業I・FまたはI・作業F又は作業I・作業Fまたは作業I も正解) |
| 設問4 短縮する日数 | 1 日 |
解き方
- 設問1:ダミーの向きは、②⇢③が③向き、④⇢⑤が⑤向き、⑤⇢⑥が⑥向き、⑦⇢⑧が⑧向きである。各イベントの最早開始時刻(EST)を前から求める。①=0、②=0+A4=4、③=max(①0+B5, ②4+ダミー0)=5、④=0+C12=12、⑤=max(③5+E8, ④12+ダミー0)=13、⑥=max(②4+D5, ⑤13+ダミー0)=13、⑦=max(⑤13+G5, ④12+H7)=max(18, 19)=19、⑧=max(⑥13+F8, ⑦19+ダミー0)=21、⑨=max(⑧21+I8, ⑦19+J6)=max(29, 25)=29。当初の工期は29日。
- 最遅完了時刻(LFT)を後ろから求めると、⑨29、⑧21、⑦21、⑥13、⑤13、④13、③5、②5、①0。ESTとLFTが一致するイベントを結ぶ ①→③→⑤⇢⑥→⑧→⑨ がクリティカルパスで、作業名で示すとB→E→F→I(5+8+8+8=29日)。
- 設問2:遅れと追加の日数を作業日数に加える(A 4→5日、B 5→6日、C 12→15日、G 5→7日)。ESTは ②5、③max(6, 5)=6、④15、⑤max(6+8, 15)=15、⑥max(5+5, 15)=15、⑦max(15+7, 15+7)=22、⑧max(15+8, 22)=23、⑨max(23+8, 22+6)=31。工期は31日となり、当初の29日より2日延長になる。
- 変更後の主な経路の日数は、C→⇢⇢→F→I(④⇢⑤⇢⑥経由)=15+8+8=31日(新しいクリティカルパス)、B→E→F→I=6+8+8+8=30日、C→H→⇢→I=15+7+8=30日、C→⇢→G→⇢→I=15+7+8=30日、B→E→G→⇢→I=6+8+7+8=29日、C→H→J=28日。
- 設問3:設問2で求めたとおり、8日目の時点で見直したイベント⑧の最早開始時刻はmax(⑥15+F8, ⑦22+ダミー0)=23日。
- 設問4:工期31日を30日にするには1日の短縮が必要。8日目の時点で施工中の作業は、C(0〜15日)、D(5〜10日)、E(6〜14日)で、これらは短縮できない(A・Bは完了済み)。31日の経路はC→F→Iだけなので、F又はIのどちらか1つを1日短縮すれば工期は30日になる。短縮の上限は当初日数の2割以内の整数で、F・Iとも8×0.2=1.6→1日まで。Fを1日短縮するとC→F→I=30日、B→E→F→I=29日、C→H→I=30日で最長30日。Iを1日短縮するとC→F→I=30日、C→H→I=29日、B→E→F→I=29日で最長30日。どちらも短縮する作業は1つで条件を満たすので、答えは「作業F又は作業Iを1日短縮」となる。
- 計算は各イベントの最早・最遅時刻と全経路の日数、短縮の組合せをすべて求めて確かめた(当初29日、変更後31日、1作業1日の短縮で30日になるのはFとIの2通り)。
引っかけ:ダミーの向きに注意する。④⇢⑤のダミーは⑤向き(上向き)なので、作業Cの遅れは⑤以降(G・F)に伝わる。ダミーを忘れると経路を見落とす。設問2では作業Cの遅れで④⇢⑤⇢⑥のダミーを通る経路が最長になり、クリティカルパスがB→E→F→IからC→F→Iに変わる。設問4は施工中のC・D・Eを短縮の対象にしない。
同じ論点の過去問
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令和4年度 問題4 設問1〜設問4ネットワーク工程表(クリティカルパス・工期の延長・短縮する作業)
論点ページ:工程管理の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→平成29年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成29年度(2017年12月3日(日)実施) 問題4 設問1〜設問4。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する