ネットワーク工程表(クリティカルパス・変更後のEST・所要工期・工期短縮)
これは1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年12月4日(日)実施) 問題4 設問1・設問3〜設問5の問題です。論点は「工程管理」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 9 手順・引っかけの指摘が読めます。
図−1に示すネットワーク工程表において、設問1及び設問3〜設問5の答えを解答欄に記述しなさい。
【問題4】図−1に示すネットワーク工程表において、次の設問1〜設問5の答えを解答欄に記述しなさい。
〔設問1〕クリティカルパスを作業名で示しなさい。
〔設問2〕次の(1)及び(2)の事実が作業開始後に判明し、図−1のネットワーク工程表の一点鎖線で囲んだ部分の変更が必要となった。図−2の変更後のネットワーク工程表を完成させなさい。
(1) 作業Dを前期と後期に分割する必要が生じ、前期の作業D1は3日、後期の作業D2は6日となった。また、後期の作業D2は、イベント⑥の後でなければ開始できないこととなった。この際、作業D1と作業D2の間のイベントを⑦とする。
(2) 作業Gが5日となった。
〔設問3〕変更後のイベント⑨の最早開始時刻(EST)は何日か。
〔設問4〕変更後の所要工期を示しなさい。
〔設問5〕変更後の工期を従来の工期で完了させるためには、どの作業を何日短縮すればよいか。
ただし、短縮できる作業は、開始5日目以降からの作業とし、〔設問2〕に示す開始後に変更した作業(D1、D2及びG)は再変更できない。また、短縮できる作業日数は、当初作業日数の2割以内でかつ整数とし、短縮する作業の数は最少とする。


解答欄
正解
| 設問1 クリティカルパス(作業名) | C→F→G→I(C-F-G-I・C、F、G、I・C,F,G,I・CFGI・C→F→ダミー→G→ダミー→I も正解) |
|---|---|
| 設問3 変更後のイベント⑨の最早開始時刻(EST) | 17 日 |
| 設問4 変更後の所要工期 | 22 日 |
| 設問5 短縮する作業と短縮日数 | F:1日、I:1日(作業Fを1日、作業Iを1日・Fを1日、Iを1日・F1日、I1日・F 1日、I 1日・I:1日、F:1日・F、Iを各1日・FとIを1日ずつ も正解) |
解き方
- 設問1:図−1の最早開始時刻(EST)を前から求める。①=0、②=0+A5=5、③=max(①0+B5, ②5+ダミー0)=5、④=0+C5=5、⑤=④5+F6=11、⑥=max(③5+E5, ⑤11+ダミー0)=max(10, 11)=11、⑧=⑥11+G4=15、⑨=max(②5+D9, ⑧15+ダミー0)=max(14, 15)=15、⑩=max(⑨15+I5, ⑧15+J4, ⑤11+H7)=max(20, 19, 18)=20。当初の工期は20日。
- 最遅完了時刻(LFT)を後ろから求めると、⑩20、⑨15、⑧15、⑥11、⑤11、④5、③6、②6、①0。ESTとLFTが一致する経路 ①→④→⑤⇢⑥→⑧⇢⑨→⑩ がクリティカルパスで、作業名で表すとC→F→G→I(5+6+4+5=20日)。
- 設問2の変更:作業Dを ②→⑦ のD1(3日)と ⑦→⑨ のD2(6日)に分け、D2はイベント⑥の後でなければ開始できないので ⑥⇢⑦ のダミーを入れる。作業Gは5日とする。
- 設問3:変更後のESTは、②=5、③=5、④=5、⑤=11、⑥=max(③5+5, ⑤11)=11、⑦=max(②5+D1 3, ⑥11+ダミー0)=max(8, 11)=11、⑧=⑥11+G5=16、⑨=max(⑦11+D2 6, ⑧16+ダミー0)=max(17, 16)=17。イベント⑨のESTは17日。
- 設問4:⑩=max(⑨17+I5, ⑧16+J4, ⑤11+H7)=max(22, 20, 18)=22。変更後の所要工期は22日で、クリティカルパスは ①→④→⑤⇢⑥⇢⑦→⑨→⑩(C→F→D2→I、5+6+6+5=22日)となる。
- 設問5:工期を当初の20日に戻すには2日の短縮が必要である。短縮できるのは開始5日目以降の作業(A・B・Cは工事開始と同時に始まるので除く)で、D1・D2・Gは再変更できない。残るE・F・H・I・Jの短縮できる日数は当初日数の2割以内の整数で、E 5×0.2=1日、F 6×0.2=1.2→1日、H 7×0.2=1.4→1日、I 5×0.2=1日、J 4×0.2=0.8→0日。
- クリティカルパス(C→F→D2→I)上で短縮できるのはFとIだけで、どちらも1日までなので、FとIを1日ずつ短縮すると22−2=20日になる。このとき他の経路は、C→F→G→I 5+5+5+4=19日、B→E→D2→I 5+5+6+4=20日、A→E→D2→I 5+5+6+4=20日、C→F→G→J 5+5+5+4=19日、B→E→G→I 5+5+5+4=19日で、いずれも20日以内に収まる。1つの作業で2日短縮できるものはないので、短縮する作業の数は2つが最少である。
- 条件の意味:「開始5日目以降の作業」の条件がなければクリティカルパス上のCも短縮の候補になり、「2割以内」の条件がなければFだけを2日短縮する答えも成り立つ。条件によって、答えはFとIを1日ずつ短縮する1通りに決まる。
- 計算は各イベントのESTとLFT、すべての経路の日数を求め、短縮の組合せを総当たりして確かめた(作業を2つにする組合せはF 1日・I 1日だけ)。
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平成28年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級管工事施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年12月4日(日)実施) 問題4 設問1・設問3〜設問5。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する