繰延資産・無形固定資産(ソフトウェア・株式交付費・社債発行費)

重要度 A第1・3問で出題過去問 13問

繰延資産・無形固定資産(ソフトウェア・株式交付費・社債発行費)は、建設業経理士1級 財務諸表の第29〜39回(11回)のうち11回で出題された論点です(収録97問中13問・重要度A。うち11問は正誤と修正・会計処理の正誤の一部として出題)。出題されるのは第1問・第3問です。

要点:自社利用のソフトウェアは将来の収益獲得または費用削減が確実なら無形固定資産に計上し、そうでなければ費用処理する。株式交付費・社債発行費・創立費などは原則費用処理だが、繰延資産として株式交付費は 3 年以内、社債発行費は社債の償還期間内に定額法で償却できる(月割計算に注意)。繰延資産は支出の効果が及ぶ期間に配分するもので、効果がなくなれば未償却残高を一括償却する。長期前払費用との性質・処理の違いも説明できるようにする。

覚える要点

  • 自社利用ソフトウェアは将来の収益獲得または費用削減が確実なら無形固定資産に計上し利用可能期間(原則5年以内)で償却する。効果が確実なのに費用処理するのは誤り。
  • 会社設立時の株式発行費用は創立費、成立後の新株発行・自己株式処分の費用は株式交付費。繰延資産なら株式交付費は3年以内、創立費は5年以内に定額法で償却(定率法ではない)。
  • 社債発行費を繰延資産にしたら社債の償還期間にわたり償却する。期中発行は月割(10月発行・3月決算なら6か月分)。
  • 繰延資産は支出の効果が将来に及ぶことが根拠なので、市場撤退などで効果が失われたら未償却残高を一括償却する。修繕費を繰り延べることはできない。
  • 長期前払費用は役務未提供の未消費原価で計上が強制され有効期間で費用化。繰延資産は役務提供済みの費消済原価で計上は任意、償却期間は人為的に定められ早期償却が求められる。

勉強のしかた:第3問の正誤で創立費と株式交付費の取り違え、償却の月割、効果喪失時の一括償却が繰り返される。第1問の記述は長期前払費用との類似点・相違点を性質面と処理面に分けて書く練習をする。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、繰延資産・無形固定資産(ソフトウェア・株式交付費・社債発行費)で間違えやすい点を集めました。

  • 第34回 第1問 問1:類似点・相違点の両方を書く。「未消費の原価」「費消済原価」の対比を落とさない。問2 の会計処理(計上の強制・任意、償却期間)をここに書かない。
  • 第34回 第1問 問2:「会計処理上」の違いなので、性質(未消費か費消済か)の説明に戻らない。繰延資産の「任意計上」と「人為的な償却期間・早期償却」が相違点の柱になる。

この論点の問題

この論点を含む問題

次の問題では、正誤と修正・会計処理の正誤の中の一部として繰延資産・無形固定資産(ソフトウェア・株式交付費・社債発行費)が問われます。解説の該当箇所で、この論点の処理を確かめてください。

正誤と修正(正規の簿記の原則・明瞭性の原則・創立費・自己株式処分差益・社債発行費)第39回 第3問
会計処理の正誤(引当金・キャッシュ・フロー計算書の区分・繰延資産・ヘッジ会計の中止・新株予約権・ソフトウェア)第38回 第3問
会計処理の正誤(前受利息・正規の簿記・明瞭性・自己株式・社債発行費・新株予約権付社債・CF計算書・償却方法の変更)第37回 第3問
会計処理の正誤(退職給付・引当金の要件・CF計算書の区分・自己株式の付随費用・創立費・積立金・ソフトウェア)第36回 第3問
会計処理の正誤(簿外負債・前受利息・CF計算書の区分・繰延資産・株式交付費・自己株式・新株予約権・債務保証損失引当金)第35回 第3問
会計処理の正誤(一般原則・取得原価・キャッシュ・フロー・ヘッジ・ソフトウェア・株式交付費・株主資本)第34回 第3問
会計処理の正誤(新株予約権の失効・退職給付・自己株式処分差損・減資差益・引当金・重要性の原則・社債発行費)第33回 第3問
会計処理の正誤(自己新株予約権・キャッシュ・フロー計算書の区分・簿外資産・修繕引当金・ソフトウェア・償却方法の変更・債務保証)第32回 第3問
会計処理の正誤(自己株式の付随費用・連結決算日の差異・年金基金からの退職金・利息費用の表示区分・CF計算書の区分・株式交付費・ヘッジ会計の中止・積立金の分類)第31回 第3問
会計処理の正誤(ソフトウェア・真実性の原則・支払利息の取得原価算入・リースの分類・繰延資産の一括償却・株主資本の区分・自己株式処分差額・為替換算調整勘定)第30回 第3問
会計処理の正誤(新株予約権・自己株式・会計上の変更・修繕費・引当金・株式交付費)第29回 第3問

同じ大問で出る論点

第1・3問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。