有価証券(償却原価法・その他有価証券の評価)
重要度 A第1・3・5問で出題過去問 12問
有価証券(償却原価法・その他有価証券の評価)は、建設業経理士1級 財務諸表の第29〜39回(11回)のうち10回で出題された論点です(収録97問中12問・重要度A。うち10問は精算表の一部として出題)。出題されるのは第1問・第3問・第5問です。
要点:その他有価証券に分類した社債は、まず償却原価法(定額法)で額面と取得価額の差額を残存期間で配分して有価証券利息に加え、償却後の帳簿価額と時価の差を評価差額とする。評価差額は税効果を適用した純額をその他有価証券評価差額金(純資産)に計上する。理論では売買目的・満期保有目的・子会社株式・その他有価証券の 4 分類の評価方法と評価差額の処理、その理由を説明する。
覚える要点
- 売買目的は時価評価し差額を損益。満期保有目的は取得原価(金利調整差額があれば償却原価法)。子会社・関連会社株式は取得原価で時価評価しない。
- その他有価証券は時価評価し、差額は税効果調整後に純資産へ直入(全部純資産直入法か、評価損だけ損失にする部分純資産直入法)、翌期首に洗い替える。
- 理由は保有目的と財務活動の成果の捉え方の違い。売買目的は時価が成果、満期保有・子会社株式は売却を予定せず時価変動を成果とみない、その他は性格が多様で差額を直ちに損益にするのは不適当。
- 精算表のその他有価証券(社債)は、まず償却原価法で額面と取得価額の差額を残存期間で配分して有価証券利息に加え、償却後の帳簿価額と時価の差を評価差額とする。
- 評価差額は税効果30%を控除した純額を評価差額金に書く。評価損なら借方・繰延税金資産、評価益なら貸方・繰延税金負債。償却期間は取得日から償還日までの年数で数える。
勉強のしかた:第1問の記述は4分類×(評価方法・差額の処理・理由)の表を書けるようにする。第5問では償却原価法→時価評価→税効果の3段階を毎回同じ順で処理する。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、有価証券(償却原価法・その他有価証券の評価)で間違えやすい点を集めました。
- 第35回 第1問 問1:満期保有目的の債券で償却原価法に触れないと一要素落とす。その他有価証券は時価評価だけでなく評価差額の純資産直入(税効果調整後)まで書く。部分純資産直入法では評価損だけが当期の損失になる点を逆にしない。子会社株式・関連会社株式に時価評価を持ち込まない。
- 第35回 第1問 問2:「時価が把握できるか」で説明しない。理由は保有目的と財務活動の成果の捉え方にある。その他有価証券は「時価評価する理由」と「損益にしない理由」を分けて書く。
この論点の問題
この論点を含む問題
次の問題では、精算表の中の一部として有価証券(償却原価法・その他有価証券の評価)が問われます。解説の該当箇所で、この論点の処理を確かめてください。
精算表(機械装置の除却・減損、その他有価証券の税効果、外貨建貸付金の換算、工事進行基準の見積変更)第39回 第5問
精算表(機械装置の除却・減損、その他有価証券と金利スワップの税効果、工事進行基準の見積変更)第38回 第5問
精算表(機械装置の修理と減価償却、その他有価証券の償却原価法と税効果、元利継続式定期預金、工事進行基準の見積変更)第37回 第5問
精算表(機械装置の除却、その他有価証券の償却原価法と税効果、社債の買入償還の修正、工事進行基準の見積変更)第36回 第5問
精算表(機械装置の減損、その他有価証券と金利スワップの繰延ヘッジ・税効果、工事進行基準の見積変更)第35回 第5問
精算表(機械装置の除却、元利継続式定期預金の未収利息、その他有価証券の税効果、工事進行基準の見積変更)第34回 第5問
精算表(機械装置の減損、外貨建貸付金の換算、その他有価証券の税効果、工事進行基準の見積変更)第33回 第5問
精算表(資産除去債務付き機械装置の撤去・売却、機械装置の除却、その他有価証券の税効果、工事進行基準の見積変更)第32回 第5問
精算表(機械装置の減損、外貨建貸付金の換算、その他有価証券の償却原価法と税効果、工事進行基準の見積変更)第30回 第5問
精算表(機械装置の除却、元利継続式定期預金の未収利息、その他有価証券の税効果、工事進行基準の見積変更)第29回 第5問
同じ大問で出る論点
第1・3・5問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
A 純資産・持分・株主資本等変動計算書A 退職給付会計A 工事収益の認識(工事進行基準)A 繰延資産・無形固定資産(ソフトウェア・株式交付費・社債発行費)B ヘッジ会計・デリバティブA 貸倒引当金・完成工事補償引当金
出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。