健全性分析の体系(資本構造・投資構造・利益分配性向)と各比率の意味

これは建設業経理士1級 財務分析 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第2問(配点 15点)の問題です。論点は「健全性分析:資本構造(自己資本比率・負債比率・借入金依存度・有利子負債月商倍率・流動負債比率)」(重要度A・解答の形は用語群から記号を選ぶ空欄補充(9〜13空欄、2点と1点の混合)か、5文の正誤(T/F、3点×5))。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。

次の文章の【 】に入れるべき最も適当な用語を下の<用語群>の中から選び、その記号(ア〜ハ)を解答用紙の所定の欄に記入しなさい。

資本の調達と運用における財務のバランスの良否に関する問題である【1】分析は、【2】分析、有形固定資産と長期的な調達資本とのバランスなどを見る【3】分析、利益分配性向分析の3つに分けることができる。

【2】分析において、高い数値が過去における企業の業績がよかったということを意味する【4】比率は、言い換えれば【2】において【5】が相対的に低いことを示している。また、【4】比率と同様に数値が高いほど望ましく、債務の返済にあたって企業が営業活動から内部的に創出した資金で返済を行うことができるかを見る指標が【6】である。

【3】分析において、固定資産への投資は【4】と【7】によって賄われるべきであるというのが【8】比率である。この【8】比率の数値は、【9】ほうが望ましく、表裏の関係にあるのが【10】比率である。利益分配性向分析では、当期純利益のうち、どの程度が株主資本への報酬に提供されたかを示す比率が【11】である。

  • <用語群>
  • ア 資本構造 イ 負債 ウ 活動性 エ 固定 オ 純支払利息 カ 健全性 キ 借入金依存度 ク 他人資本
  • コ 投資構造 サ 配当 シ 関係比率 ス 配当性向 セ 自己資本 ソ 固定長期適合 タ 流動性 チ 流動
  • ト 固定負債 ナ 低い ニ 金利負担能力 ネ 流動負債 ノ 高い ハ 総資本

解答欄

それぞれの空欄に当てはまるものを選んで「採点する」を押してください。

正解

空欄1カ
空欄2ア
空欄3コ
空欄4セ
空欄5キ
空欄6ニ
空欄7ト
空欄8ソ
空欄9ナ
空欄10チ
空欄11ス

解き方

  1. 資本の調達と運用のバランス(財務の安全性)を見る分析が健全性(カ)分析で、資本構造(ア)分析・投資構造(コ)分析・利益分配性向分析の3つに分かれる。
  2. 資本構造分析:自己資本(セ)比率=自己資本÷総資本×100。自己資本は利益の内部留保で積み上がるので、高い数値は過去の業績がよかったことを意味し、裏返せば借入金依存度(キ)(=(短期借入金+長期借入金+社債)÷総資本×100)が相対的に低いことを示す。
  3. 金利負担能力(ニ)(インタレスト・カバレッジ)=(営業利益+受取利息及び配当金)÷支払利息(倍)。営業活動から内部的に創出した資金で利息(債務)の支払いができるかを見る指標で、自己資本比率と同じく高いほど望ましい。
  4. 投資構造分析:固定資産への投資は返済不要の自己資本と、返済が長期にわたる固定負債(ト)で賄うべきという考え方が固定長期適合(ソ)比率=固定資産÷(固定負債+自己資本)×100。100%以下、つまり低い(ナ)ほうが望ましい。固定資産+流動資産=流動負債+固定負債+自己資本なので、固定長期適合比率が 100%未満なら流動(チ)比率(流動資産÷流動負債×100)は 100%超になり、両者は表裏の関係にある。
  5. 利益分配性向分析:当期純利益のうちどれだけを株主への配当に充てたかを示すのが配当性向(ス)=配当金÷当期純利益×100。
引っかけ:【5】は「負債(イ)」「他人資本(ク)」でも文意は通りそうだが、自己資本比率の裏返しとなる比率名で答えるので借入金依存度。【10】は固定(エ)比率ではなく流動比率。【11】は配当率(配当金÷資本金)ではなく、当期純利益との対比なので配当性向。

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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した建設業経理士1級 財務分析 第37回(2025年9月7日(日)実施) 第2問。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する