寸法規格(株立物のエゴノキの合否・ソメイヨシノとヒマラヤスギの枝張)
これは1級造園施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年12月3日(日)実施) 問題4 設問(1)(イ)の問題です。論点は「樹木の規格・植栽基盤の調査」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 9 手順・引っかけの指摘が読めます。
(イ)「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」の寸法規格に関し、以下の1)〜3)について答えなさい。
【問題4】品質管理に関して、以下の設問(1)〜(3)について答えなさい。
(1) 次に示す〔工事数量表〕に基づく造園工事の品質管理に関して、以下の設問(イ)〜(ホ)について答えなさい。
1)下表に示すア〜オのエゴノキは、本工事に使用する予定のものの一部である。工事数量表の「H」及び「C」の寸法規格基準を満たしているものの記号を全て記入しなさい。
ただし、表中の「各幹の周長」のそれぞれの数値は、「各幹の高さ」の数値の順序と同じ幹に対するものである。
2)下図は現場に搬入されたソメイヨシノのうち1本の立面図及び樹冠投影図である。図の(A)〜(E)の測定値は下表のとおりとなった。このソメイヨシノにおける「W」の値を求めなさい。
3)下図は現場に搬入されたヒマラヤスギのうち1本の立面図及び樹冠投影図である。図の(A)〜(E)の測定値は下表のとおりとなった。このヒマラヤスギにおける「W」の値を求めなさい。
〔工事数量表〕
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 植栽工 | 高木植栽工 | エゴノキ | H(m) 3.5、C(m) 0.21、W(m) ―、株立数 3本立以上 | 本 | 10 | 支柱取付け |
| 植栽工 | 高木植栽工 | ソメイヨシノ | H(m) 3.0、C(m) 0.12、W(m) 1.0、株立数 ― | 本 | 5 | 支柱取付け |
| 植栽工 | 高木植栽工 | ヒマラヤスギ | H(m) 2.5、C(m) ―、W(m) 0.9、株立数 ― | 本 | 2 | 支柱取付け |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | シバザクラ | 3芽立、コンテナ径9.0cm | 株 | 2,500 | |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | ノシバ | 36cm×28cm×10枚 | m² | 3,000 | 目地張り(目土あり) |
| 移植工 | 高木移植工 | ケヤキ | H(m) 7.0、C(m) 0.80、W(m) 3.0、株立数 ― | 本 | 1 | 支柱取付け |
エゴノキ(ア〜オ)の各幹の寸法
| 記号 | 各幹の高さ(m) | 各幹の周長(m) | 株立数 |
|---|---|---|---|
| ア | 3.9、3.4、3.3 | 0.12、0.10、0.09 | 3本立 |
| イ | 3.8、3.6、2.4 | 0.12、0.10、0.07 | 3本立 |
| ウ | 3.6、3.5、3.2 | 0.11、0.10、0.09 | 3本立 |
| エ | 3.6、3.5、3.2、2.4 | 0.10、0.10、0.09、0.07 | 4本立 |
| オ | 3.9、3.5、2.9、2.5 | 0.12、0.09、0.08、0.07 | 4本立 |


解答欄
正解
| 1)H及びCの寸法規格基準を満たしているエゴノキの記号(全て) | ウ・オ(ウオ・ウ、オ・ウ,オ・ウ,オ・ウ オ・オ・ウ・オウ・オ、ウ も正解) |
|---|---|
| 2)ソメイヨシノのW | 1.3 m |
| 3)ヒマラヤスギのW | 1.2 m |
解き方
- 1)公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)(第5次改訂) の定義では、株立数が3本立以上のときは、指定株立数について過半数は所要の樹高に達しており、他は所要の樹高の70%以上に達していることとされる。株立物の幹周は、各幹の周長の総和の70%とする。所要樹高の70%に満たない幹は、株立数にも幹周の総和にも数えない。
- 工事数量表のエゴノキはH3.5m、C0.21m、3本立以上。所要樹高の70%は3.5×0.7=2.45m。指定株立数3本の過半数は2本なので、3.5m以上の幹が2本以上あり、残りの幹が2.45m以上であればHを満たす。
- ア:3.5m以上の幹は3.9mの1本だけで、過半数(2本)に届かないのでHを満たさない。
- イ:3.8m・3.6mの2本は3.5m以上だが、2.4mの幹は2.45m未満で数えない。数える幹は2本で3本立以上にならない。幹周も(0.12+0.10)×0.7=0.154m<0.21mで満たさない。
- ウ:3.6m・3.5mの2本が3.5m以上、3.2mは2.45m以上でHを満たす。幹周(0.11+0.10+0.09)×0.7=0.30×0.7=0.21m≧0.21mでCも満たす。
- エ:3.6m・3.5mの2本が3.5m以上、3.2mは2.45m以上でHは満たす(2.4mの幹は数えない)。幹周は2.4mの幹を除いて(0.10+0.10+0.09)×0.7=0.29×0.7=0.203m<0.21mでCを満たさない。
- オ:3.9m・3.5mの2本が3.5m以上、2.9m・2.5mは2.45m以上でHを満たす。幹周(0.12+0.09+0.08+0.07)×0.7=0.36×0.7=0.252m≧0.21mでCも満たす。よって満たすものはウ・オ。
- 2)枝張(W)は、樹木の四方面に伸長した枝の幅で、測定方向により幅に長短がある場合は最長と最短の平均値とし、一部の突出した枝は含まない(同基準の定義)。ソメイヨシノの樹冠投影図で、突出した枝を除いた樹冠(破線)の幅は(A)1.4mと(C)1.2m。(B)1.8m・(D)1.6mは突出した枝を含む幅、(E)は幹の直径なので使わない。W=(1.4+1.2)÷2=1.3m(規格のW1.0m以上を満たす)。
- 3)ヒマラヤスギは、枝先の外形線に大きく突出した枝がなく、四方に伸びた枝の幅は(B)1.3mと(D)1.1m。(A)0.7m・(C)0.5mの破線は根鉢の幅に当たる線で枝張ではなく、(E)は幹の直径。W=(1.3+1.1)÷2=1.2m(規格のW0.9m以上を満たす)。
引っかけ:エは2.4mの幹も数えると(0.10+0.10+0.09+0.07)×0.7=0.252mで合格に見えるが、所要樹高の70%(2.45m)に届かない幹は数えない。ウのようにちょうど0.21mは規格の最低値なので合格。Wは、ソメイヨシノでは突出した枝を除いた内側の幅、ヒマラヤスギでは枝先の外形の幅を使い、根鉢の幅(破線)と取り違えない。
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論点ページ:樹木の規格・植栽基盤の調査の要点この論点の出題実績とよくある間違い
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出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級造園施工管理技士 第二次検定 令和5年度(2023年12月3日(日)実施) 問題4 設問(1)(イ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する