工程管理
重要度 B問題3・問題5で出題過去問 9問
工程管理は、1級建築施工管理技士 第二次検定の平成30年度〜令和8年度(9回)のうち9回で出題された論点です(収録162問中9問・重要度B)。出題されるのは問題3・問題5です。
要点:工程計画、バーチャート・ネットワーク工程表、タクト手法、工期とコスト、所要工期の算出。
覚える要点
- 最早開始時刻は工事開始を0日として始点から順に求め、複数の先行作業が合流するときは最早終了時刻の最大値をとる。最遅時刻は終点から逆に求めて最小値をとり、総所要日数はクリティカルパス上の日数の合計になる
- フリーフロートは後続作業の最早開始時刻から自分の最早終了時刻を引いた値、トータルフロートは最遅終了時刻から最早終了時刻を引いた値で、FF≦TF。設問がどちらを問うかを確かめ、取り違えない
- 「各作業班はA工区を終えてからB工区に移る」「作業班は1班」といった条件は、図に矢線がなくても作業の前後関係になる。見落とすと総所要日数を短く、フリーフロートを0日などと誤る
- 「②開始1日後に着手」「⑤開始2日後に開始」のような施工条件は先行作業の完了ではなく開始から数え、「1日の養生日」は条件が書かれた作業だけに付く。工程表に描かれていないダミーも条件から補って計算する
- 作業日数が増えたときは、増加分がその作業のトータルフロート以内なら総所要日数は変わらず、超えた分だけ延びる。班の制約で作業の順序を入れ替えるときは、両方の順序で総所要日数を比べて短いほうを選ぶ
- 作業内容を答える問題は、工事概要にあって作業表に無い作業が答えになる。RC基準階は墨出し→柱配筋→柱・壁型枠→壁配筋→返し型枠→梁・スラブ型枠→梁配筋→スラブ配筋→打込み、内装は壁下地→ボード→天井→クロス→フリーアクセスフロア→床仕上げの順が基本で、細部は作業表の前後関係で決める
- 人数を割り振る問題は、必要総人数(人日)を人数で割った値が日数になり、フリーフロートの範囲で日数を延ばせば人数を減らせる。令和2年度以前は工事完了日も問われ、雨天などの休止日を加え、土日・祝日・振替休日を除いて数えた
勉強のしかた:令和3年度からは問題3(令和2年度以前は問題5)のネットワーク工程表で毎年出る。最早開始時刻を図に書き込み、施工条件(工区・班数・開始n日後)を一つずつ反映させる手順を決め、フロートと日数の増減の型を過去問で手で解いておく。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、工程管理で間違えやすい点を集めました。
- 令和8年度 問題3:③の開始条件「ⓐ開始3日後以降」を見落とすと③のESTを3日,②のフリーフロートを0日としてしまう。ⓑ・ⓒは先行作業の完了ではなく「開始2日後」に始まる点に注意する。
- 令和7年度 問題3:③は工程表上①の直後に並ぶが,施工条件「②柱配筋開始1日後に着手」でESTが1日ではなく2日になる。⑤はⓑの完了待ち,ⓓは⑨開始2日後の条件で⑫の開始が決まるので,設備工事の条件を見落とすと総所要日数を23日などと誤る。
- 令和6年度 問題3:ⓓの「1日の養生日」はⓓの着手条件で,⑦-1には付かない(⑦-1にも付けると⑦のトータルフロートが0日,4.が29日になる)。ⓑ・ⓒは矢線の結合点ではなく施工条件の「開始○日後」で着手日が決まる。4.は⑦のトータルフロートの範囲内の遅れなので総所要日数は増えない。
- 令和5年度 問題3:工程表に描かれていないダミー(⑧→③,⑤→⑨)を入れ忘れると,ESTやフロートを取り違える。4.で②の増加日数をそのまま加えて26日としないこと(②にはトータルフロートが2日ある)。
- 令和4年度 問題3:変更後は,同じ作業班がB工区の作業を終えてからA工区の作業に移るので,A4はB4,A5はB5の完了を待つ。ネットワーク図に描かれていない作業班の制約を落とすと,A4から始まる経路で25日と誤る。フリーフロートは後続作業の最早開始時刻との差で,トータルフロート(2日)と取り違えない。
- 令和3年度 問題3:作業A3・B3,A7・B7は両工区の前工程の完了を待つ(ダミーが省略されている)ので,B6のフリーフロートは0ではなく2日。3.は型枠工10人の合計を超えないこと,1日当たり2人以上で途中で人数を変えないことに注意する。
この論点の問題
事務室内装工事のネットワーク工程表(リードタイム付き)令和8年度 問題3
基準階の躯体工事のネットワーク工程表令和7年度 問題3
事務所の内装工事のネットワーク工程表(作業内容・フロート・総所要日数)令和6年度 問題3
基準階の躯体工事のネットワーク工程表令和5年度 問題3
内装工事のネットワーク工程表令和4年度 問題3
躯体工事のネットワーク工程表(作業内容・フリーフロート・人員の割振り・総所要日数)令和3年度 問題3
内装仕上げ工事の工程表(フリーフロート・工事完了日)令和2年度 問題5
躯体工事のネットワーク工程表(作業内容・フリーフロート・総所要日数・工事完了日・工程の見直し)令和元年度 問題5
内装仕上げ工事のネットワーク工程表(作業内容・総所要日数・班数・工程の見直し)平成30年度 問題5
同じ問題で出る論点
問題3・問題5では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが平成30年度〜令和8年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。