基準階の躯体工事のネットワーク工程表
これは1級建築施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年10月19日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「工程管理」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 5 手順・引っかけの指摘が読めます。
鉄筋コンクリート構造の事務所ビル新築工事における基準階の躯体工事について,右の工事概要,工程表及び作業と施工条件を読み取り,次の1.から4.の問いに答えなさい。
工程表は計画時点におけるもので,作業⑦については作業内容を記載していない。
なお,各作業は躯体工事における建築工事と設備工事の一般的な施工手順に従って施工されるものとし,施工中に必要な試験や検査については記載を省略している。
工事概要 用途:事務所 構造,規模:鉄筋コンクリート構造 地上6階建て,基準階の床面積480.0m²
1. 作業⑦の作業内容を記述しなさい。
2. 工程表及び作業と施工条件から,始から終までの総所要日数を記入しなさい。
3. 作業③の最早開始時期(EST)及び最遅開始時期(LST)を記入しなさい。
4. 作業④のトータルフロート及び作業⑧のフリーフロートを記入しなさい。

作業と施工条件(所要日数には各作業に必要な資機材運搬等を含む)
| 区分 | 作業 | 作業内容 | 所要日数 | 施工条件 |
|---|---|---|---|---|
| 建築工事 | ① | 墨出し | 1日 | |
| 建築工事 | ② | 柱配筋(圧接共) | 2日 | |
| 建築工事 | ③ | 柱,壁の型枠建込み | 4日 | 作業②柱配筋開始1日後に着手 |
| 建築工事 | ④ | 壁配筋 | 3日 | |
| 建築工事 | ⑤ | 柱,壁の型枠返し | 2日 | 作業ⓑ壁の配管,スリーブ取付け完了後に着手 |
| 建築工事 | ⑥ | 梁,スラブ型枠組立て(階段を含む) | 6日 | |
| 建築工事 | ⑦ | (空欄) | 4日 | |
| 建築工事 | ⑧ | 天井インサート,型枠締固め | 2日 | |
| 建築工事 | ⑨ | スラブ配筋(階段を含む) | 3日 | |
| 建築工事 | ⑩ | 階段塞ぎ,段差型枠 | 1日 | |
| 建築工事 | ⑪ | 差筋 | 1日 | |
| 建築工事 | ⑫ | コンクリート打込み | 1日 | 作業ⓓスラブ配管,スリーブ取付け完了後に着手 |
| 設備工事 | ⓐ | 柱及び壁の配管,スリーブ取付け | 3日 | 作業②柱配筋完了後に着手 |
| 設備工事 | ⓑ | 壁の配管,スリーブ取付け | 1日 | 作業ⓐとは別に,作業④壁配筋完了後に着手 |
| 設備工事 | ⓒ | 天井インサート,梁スリーブ取付け | 4日 | |
| 設備工事 | ⓓ | スラブ配管,スリーブ取付け | 2日 | 作業⑨スラブ配筋開始2日後に着手 |
解答欄
正解
| 1. 作業⑦の作業内容 | 梁配筋(梁配筋(圧接共)・梁の配筋・梁鉄筋の組立て・梁筋の配筋 も正解) |
|---|---|
| 2. 総所要日数 | 24 日 |
| 3. 作業③の最早開始時期(EST) | 2 日 |
| 3. 作業③の最遅開始時期(LST) | 3 日 |
| 4. 作業④のトータルフロート | 0 日 |
| 4. 作業⑧のフリーフロート | 2 日 |
解き方
- 1. 作業⑦は⑥梁,スラブ型枠組立ての後,⑨スラブ配筋の前にあり,設備工事のⓒ天井インサート,梁スリーブ取付けと並行する4日の作業である。RC造の基準階の躯体は「墨出し→柱配筋→柱・壁型枠建込み→壁配筋→型枠返し→梁・スラブ型枠組立て→梁配筋→スラブ配筋→差筋→コンクリート打込み」の順に進むので,⑦は梁配筋である。
- 2. 施工条件を工程に加えて最早開始時刻(ES)を求める(開始を0日とする)。①0→1。②1→3。③は①の完了(1)と「②開始1日後」(1+1=2)の遅いほうで2→6。④3→6。ⓐは②完了後で3→6。ⓑはⓐと④の完了後で6→7。⑤は③・④の完了(6)とⓑの完了(7)の遅いほうで7→9。⑥9→15。⑦・ⓒ・⑧は15に開始し,⑦15→19,ⓒ15→19,⑧15→17。⑨は⑦・⑧の完了後で19→22。ⓓはⓒの完了(19)と「⑨開始2日後」(19+2=21)の遅いほうで21→23。⑩・⑪は22→23。⑫は⑩・⑪の完了(23)とⓓの完了(23)で23→24。総所要日数は24日である。
- 3. 作業③のESTは2日(②開始の1日後)。最遅時刻を終(24日)から逆算すると,⑫のLSは23,ⓓのLSは21,⑨はⓓの条件から21-2=19が遅くとも開始すべき時刻,⑦のLSは15,⑥のLFは15でLSは9,⑤のLSは7となる。③の後続は⑤だけなので,③のLFは7,LST=7-4=3日である。
- 4. 作業④はES3・EF6。④の後続はⓑ(LS6),⑤(LS7),⑦(LS15)なので④のLFは6,LS=6-3=3,トータルフロート=LS-ES=3-3=0日(クリティカルパス上の作業)。作業⑧はEF17で,後続の⑨のES19と⑩のES22のうち早いほうとの差がフリーフロートとなり,19-17=2日である。
- クリティカルパスは①→②→④(及びⓐ)→ⓑ→⑤→⑥→⑦→⑨→(開始2日後)ⓓ→⑫で,1+2+3+1+2+6+4+2+2+1=24日になる。
引っかけ:③は工程表上①の直後に並ぶが,施工条件「②柱配筋開始1日後に着手」でESTが1日ではなく2日になる。⑤はⓑの完了待ち,ⓓは⑨開始2日後の条件で⑫の開始が決まるので,設備工事の条件を見落とすと総所要日数を23日などと誤る。
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論点ページ:工程管理の要点この論点の出題実績とよくある間違い
→令和7年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年10月19日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する