事務所の内装工事のネットワーク工程表(作業内容・フロート・総所要日数)
これは1級建築施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年10月20日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「工程管理」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 6 手順・引っかけの指摘が読めます。
市街地での事務所ビル新築工事において,右の工事概要に示す事務所部分の内装工事に関する作業工程について,次の1.から4.の問いに答えなさい。
工程表は計画時点におけるもので,対応する作業内容と所要日数,施工条件を合わせて示しているが,作業⑤及び作業⑧については作業内容を記載していない。
また,作業⑦のフリーアクセスフロア敷設作業は,作業ⓓ及び作業ⓔとの関係を示すために作業⑦-1,作業⑦-2に分けて工程表及び作業内容と所要日数に示している。
工程表の設備工事は電気設備(照明,コンセント),通信設備,警報設備,空調設備とする。
なお,各作業は一般的な手順に従って施工されるものとし,施工中に必要な試験や検査については記載を省略している。
〔工事概要〕用途:事務所 構造,規模:鉄筋コンクリート構造,地上6階,基準階における事務室部分の床面積325m²
事務室仕上げ:床はフリーアクセスフロア下地,タイルカーペット仕上げ。壁は軽量鉄骨下地,せっこうボード張り,塗装仕上げ(壁の軽量鉄骨下地,せっこうボード張り共に天井軽量鉄骨下地高さまでとする)。天井は軽量鉄骨下地,せっこうボード張り,ロックウール化粧吸音板仕上げ
〔施工条件〕
作業ⓐ:天井内の配管,配線,機器設置,ダクト等の設置。高所作業車を使用
作業ⓑ:間仕切壁内の配管,ボックス取付け工事。作業③の開始2日後に並行作業として着手
作業ⓒ:作業④の開始3日後に並行作業として着手。天井足場を使用
作業ⓓ:着手は作業⑥の完了後1日の養生日を置き,作業⑦-1と並行作業として着手
作業ⓔ:作業⑦-2と並行作業として着手
1. 作業⑤及び作業⑧の作業内容を記述しなさい。
2. 内装工事における建築工事と設備工事の一般的な施工手順と,作業内容と所要日数,施工条件に記載してある条件を読み取り,始から終までの総所要日数を記入しなさい。
3. 作業④のフリーフロート及び作業⑦のトータルフロートを記入しなさい。
4. 作業⑦の着手に必要な支持脚(ペデスタル)の墨出しに係る工程を見込んでおらず,作業⑦の所要日数に1日を追加しなければならないことが判明した。工程追加後の始から終までの総所要日数を記入しなさい。

| 作業 | 作業内容 | 所要日数 |
|---|---|---|
| ① | 仕上げ墨出し | 1日 |
| ② | 天井足場架設 | 1日 |
| ③ | 天井,壁軽量鉄骨下地組立て(建具枠取付共) | 3日 |
| ④ | 天井,壁ボード張り | 4日 |
| ⑤ | (空欄) | 1日 |
| ⑥ | 壁,鋼製建具枠塗装 | 4日 |
| ⑦-1 | フリーアクセスフロア敷設 | 2日 |
| ⑦-2 | フリーアクセスフロア敷設 | 2日 |
| ⑧ | (空欄) | 2日 |
| ⑨ | 建具扉吊込み | 1日 |
| ⓐ | 天井内設備機器等設置 | 3日 |
| ⓑ | 間仕切壁内配管等設置 | 2日 |
| ⓒ | 天井面照明設備等設置 | 3日 |
| ⓓ | 壁面器具結線,取付け | 2日 |
| ⓔ | フリーアクセスフロア内配線 | 1日 |
解答欄
正解
| 1. 作業⑤の作業内容 | 天井足場解体(天井足場の解体・天井足場撤去・天井足場の撤去・天井足場解体撤去 も正解) |
|---|---|
| 1. 作業⑧の作業内容 | タイルカーペット敷設(タイルカーペット張り・タイルカーペット敷き・タイルカーペット敷込み・タイルカーペット張付け・床タイルカーペット敷設・タイルカーペット敷設,幅木張付け も正解) |
| 2. 総所要日数 | 28 日 |
| 3. 作業④のフリーフロート | 2 日 |
| 3. 作業⑦のトータルフロート | 1 日 |
| 4. 工程追加後の総所要日数 | 28 日 |
解き方
- 1.:作業⑤は,天井足場を使う作業ⓒ(天井面照明設備等設置)の後で,壁の塗装⑥の前に行う1日の作業なので「天井足場解体」。作業⑧は,フリーアクセスフロア敷設⑦-2の後,建具扉吊込み⑨の前の2日の作業で,床の仕上げの「タイルカーペット敷設」である。
- 2.:最早開始時刻(EST)と最早終了時刻(EFT)を順に求める。①0→1,ⓐ1→4,②は①とⓐの後なので4→5,③5→8。ⓑは③の開始2日後(7日)に着手して7→9。④は③とⓑの後なので9→13。ⓒは④の開始3日後(12日)に着手して12→15。⑤は④とⓒの後なので15→16,⑥16→20。
- ⓓは⑥の完了後1日の養生日を置いて21日に着手し21→23。⑦-1は⑥の完了後すぐ着手でき20→22。⑦-2は⑦-1とⓓの後なので23→25,ⓔは⑦-2と並行して23→24。⑧は⑦-2とⓔの後なので25→27,⑨27→28。総所要日数は28日。
- 3.:④のフリーフロート=後続作業⑤のEST15日-④のEFT13日=2日。作業⑦は⑦-1・⑦-2に分けて示されているが,問われているのは⑦の余裕で,4.で墨出しの1日を足すのも⑦の着手側(⑦-1)である。⑦-2の着手はⓓの完了(23日)で決まるため,⑦-1は最遅で21日に着手すればよく,トータルフロート=最遅終了時刻23日-最早終了時刻22日=1日(⑦-2は0日)。
- 4.:⑦の所要日数に1日を加えると⑦-1は20→23となるが,⑦-2の着手は従来どおりⓓの完了する23日なので,⑦-2以降は変わらず総所要日数は28日のままである(追加の1日は⑦のトータルフロート1日の範囲に収まる)。
- 施工条件の読み方:「1日の養生日」は作業ⓓの欄に書かれたⓓの着手条件で,工程表でも⑦-1は⑥の終点から直接始まり,ⓓだけがダミーを介して始まる(ⓑ・ⓒの「開始○日後」と同じく,手待ち時間は矢線に含めず施工条件で示す)。⑦-1にも同じ養生日を置く条件は示されていないので,⑦-1は⑥の完了後すぐに着手できる。仮に⑦-1も養生日の後に着手すると読むと,総所要日数は28日で変わらないが,⑦のトータルフロートは0日,4.の総所要日数は29日になる(主催者は記述式の解答を公表していない)。4.で追加の1日を「作業⑦の着手に必要な」工程と断っているのは,その1日を⑦の始め(⑦-1)に置くことを示すためで,⑦-1に余裕があるこの読み方と合う。
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令和6年度の前後の問題
出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 令和6年度(2024年10月20日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する