躯体工事のネットワーク工程表(作業内容・フリーフロート・人員の割振り・総所要日数)
これは1級建築施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月17日(日)実施) 問題3の問題です。論点は「工程管理」(重要度B・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
市街地での事務所ビルの新築工事において,各階を施工数量の異なるA工区とB工区に分けて工事を行うとき,右の躯体工事工程表(基準階の柱,上階の床,梁部分)に関し,次の1.から4.の問いに答えなさい。
工程表は検討中のもので,型枠工10人,鉄筋工6人をそれぞれ半数ずつの2班に割り振り,両工区の施工を同時に進める計画とした。
各作業班の作業内容は作業内容表のとおりであり,Aで始まる作業名はA工区の作業を,Bで始まる作業名はB工区の作業を,Cで始まる作業名は両工区同時に行う作業を示すが,作業A4,B4及び作業A8,B8については作業内容を記載していない。
各作業は一般的な手順に従って施工されるものとし,検査や設備関係の作業については省略している。
なお,安全上の観点から鉄筋工事と型枠工事の同時施工は避け,作業A3,B3及び作業A7,B7はA,B両工区の前工程が両方とも完了してから作業を行うこととする。
〔工事概要〕用途:事務所 構造・規模:鉄筋コンクリート造,地上6階,塔屋1階,延べ面積3,000m² 階段は鉄骨造で,別工程により施工する。
1. 作業A4,B4及びA8,B8の作業内容を記述しなさい。
2. 作業B6のフリーフロートを記入しなさい。
3. 次の記述の[ ]に当てはまる数値をそれぞれ記入しなさい。
A工区とB工区の施工数量の違いから,各作業に必要な総人数に差のある作業A1,B1から作業A4,B4までについて,最も効率の良い作業員の割振りに変え,所要日数の短縮を図ることとした。
ただし,一作業の1日当たりの最少人数は2人とし,一作業の途中での人数の変更は無いものとする。
このとき,変更後の1日当たりの人数は,作業A1は2人,作業B1は4人に,作業A2は4人,作業B2は2人に,作業A3の人数は[あ]人となり,作業A4の人数は[い]人となる。
4. 3.で求めた,作業A1,B1から作業A4,B4の工事ごと,工区ごとの割振り人数としたとき,始から終までの総所要日数を記入しなさい。

| 作業名 | 作業員(人) | 所要日数(日) | 必要総人数(人) | 作業内容 |
|---|---|---|---|---|
| C1 | 2 | 1 | 2 | 墨出し |
| A1 | 3 | 1 | 2 | 柱配筋 ※1 |
| B1 | 3 | 2 | 4 | 柱配筋 ※1 |
| A2 | 3 | 3 | 8 | 壁配筋 |
| B2 | 3 | 1 | 2 | 壁配筋 |
| A3 | 5 | 1 | 5 | 柱型枠建込み |
| B3 | 5 | 3 | 14 | 柱型枠建込み |
| A4 | 5 | 5 | 24 | (空欄) |
| B4 | 5 | 1 | 5 | (空欄) |
| A5 | 5 | 2 | 10 | 梁型枠組立て |
| B5 | 5 | 2 | 10 | 梁型枠組立て |
| A6 | 5 | 3 | 15 | 床型枠組立て |
| B6 | 5 | 3 | 15 | 床型枠組立て |
| A7 | 3 | 4 | 12 | 梁配筋 ※1 |
| B7 | 3 | 4 | 12 | 梁配筋 ※1 |
| A8 | 3 | 4 | 12 | (空欄) |
| B8 | 3 | 4 | 12 | (空欄) |
| A9 | 5 | 1 | 5 | 段差,立上り型枠建込み |
| B9 | 5 | 1 | 5 | 段差,立上り型枠建込み |
| C2 | 2(台) | 1 | 2(台) | コンクリート打込み |

解答欄
正解
| 1. 作業A4,B4の作業内容 | 壁型枠建込み(壁型枠建て込み・壁型枠の建込み・壁型枠組立て・壁型枠建込・壁型枠 も正解) |
|---|---|
| 1. 作業A8,B8の作業内容 | 床配筋(スラブ配筋・床筋配筋・床(スラブ)配筋・床鉄筋組立て も正解) |
| 2. 作業B6のフリーフロート | 2 日 |
| 3. [あ]作業A3の人数 | 3 人 |
| 3. [い]作業A4の人数 | 8 人 |
| 4. 始から終までの総所要日数 | 24 日 |
解き方
- 1. 基準階の躯体は,墨出し → 柱配筋 → 壁配筋 → 柱型枠建込み → 壁型枠建込み → 梁型枠組立て → 床型枠組立て → 梁配筋 → 床配筋 → 段差・立上り型枠建込み → コンクリート打込みの順に進む。作業4は壁配筋(作業2)の後で梁型枠(作業5)の前なので「壁型枠建込み」,作業8は梁配筋(作業7)の後で段差・立上り型枠(作業9)の前なので「床配筋」である。
- 2. 当初の計画で最早開始時刻(EST)を求める。C1 0〜1日,A1 1〜2,A2 2〜5,B1 1〜3,B2 3〜4。A3・B3はA2・B2の両方の完了後なので5日から始まる。A3 5〜6,A4 6〜11,A5 11〜13,A6 13〜16,B3 5〜8,B4 8〜9,B5 9〜11,B6 11〜14。A7・B7はA6・B6の両方の完了後なので16日から始まり,A7・B7 16〜20,A8・B8 20〜24,A9・B9 24〜25,C2 25〜26(当初の総所要日数26日)。作業B6のフリーフロート=後続のB7のEST 16日-B6の最早終了時刻14日=2日。
- 3. 鉄筋工6人の割振りはA1 2人・B1 4人(必要総人数2・4人なのでどちらも1日),A2 4人・B2 2人(8人÷4人=2日,2人÷2人=1日)で,A2・B2とも4日目に終わる。型枠工10人をA3(必要総人数5人)・B3(14人)とA4(24人)・B4(5人)に割り振る。A3を3人・B3を7人にすると,A3は5÷3→2日,B3は14÷7=2日で同時に終わり,続いてA4を8人・B4を2人にすると,A4は24÷8=3日,B4は5÷2→3日で同時に終わる(6日目〜9日目)。10人×5日=50人日に対し必要総人数は5+14+24+5=48人日なので,5日より短くはできず,これが最も効率の良い割振りである(A3を5人・B3を5人にするとB3が3日,A4が5日かかり10日目以降にずれ込む)。よって[あ]=3人,[い]=8人。
- 4. 変更後は,C1 0〜1日,A1・B1 1〜2,A2 2〜4,B2 2〜3,A3・B3 4〜6,A4・B4 6〜9,A5・B5 9〜11,A6・B6 11〜14,A7・B7 14〜18,A8・B8 18〜22,A9・B9 22〜23,C2 23〜24。総所要日数は24日で,当初の26日から2日短縮される。
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出典:一般財団法人 建設業振興基金が実施した1級建築施工管理技士 第二次検定 令和3年度(2021年10月17日(日)実施) 問題3。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する