精算表の書き方(日商簿記3級)
精算表は、決算整理前の残高試算表に決算整理(修正記入)を加え、損益計算書と貸借対照表に振り分けるまでを1枚にまとめた表です。日商簿記3級では、残高試算表・修正記入・損益計算書・貸借対照表の4つの欄にそれぞれ借方・貸方がある8桁精算表を完成させる問題が第3問で出ます。勘定ごとに修正記入を加減して正しい欄に移し、当期純利益を求められるかが問われます。
要点
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 残高試算表 | 決算整理前の各勘定の残高(問題で与えられる) |
| 修正記入 | 決算整理仕訳。借方の金額は借方の列に、貸方の金額は貸方の列に書く |
| 損益計算書 | 収益(貸方)と費用(借方)の、決算整理後の金額 |
| 貸借対照表 | 資産(借方)と負債・純資産(貸方)の、決算整理後の金額 |
- 移すときの計算:残高試算表と修正記入が同じ側なら足し、反対側なら引きます。例えば保険料(借方 ¥36,000)に修正記入の貸方 ¥24,000 があれば、損益計算書欄の借方は ¥12,000 です。
- 移す欄:資産は貸借対照表欄の借方、負債・純資産は貸借対照表欄の貸方、収益は損益計算書欄の貸方、費用は損益計算書欄の借方です。
- 貸倒引当金と減価償却累計額は、資産から差し引く勘定(評価勘定)です。残高が貸方にあるので、貸借対照表欄の貸方に書きます。
- 残高試算表に無い勘定(貸倒引当金繰入・減価償却費・前払保険料・未払利息・未払消費税・法人税等・未払法人税等など)は、勘定科目欄の下の空いた行に書き足して記入します。
- 仮払消費税・仮受消費税・仮払法人税等のように、決算整理で残高が0になる勘定は、損益計算書欄にも貸借対照表欄にも書きません。
売上原価は仕入の行で計算する
三分法(仕入・売上・繰越商品の3つの勘定で記帳する方法)では、売上原価を仕入の行で計算します。修正記入には、期首商品棚卸高を「仕入/繰越商品」、期末商品棚卸高を「繰越商品/仕入」と書きます。仕入の行の損益計算書欄(借方)は「仕入 + 期首商品 − 期末商品」で、これが売上原価です。繰越商品の行の貸借対照表欄(借方)は、期末商品棚卸高になります。
精算表に「売上原価」の行があり、売上原価をその行で計算するよう指示する問題もあります。勘定科目欄の並びと問題文の指示を先に確かめます。
当期純利益の書き方
損益計算書欄の貸方の合計(収益)から借方の合計(費用)を引いた差額が当期純利益です。当期純利益は、損益計算書欄の借方と貸借対照表欄の貸方に同じ金額を書きます。これで、損益計算書欄と貸借対照表欄のそれぞれで、借方と貸方の合計が一致します。
費用のほうが多いときは当期純損失です。損益計算書欄の貸方と、貸借対照表欄の借方に書きます。
当期純利益を貸借対照表欄の貸方に書くのは、当期純利益が繰越利益剰余金(純資産)を増やすからです。精算表では、繰越利益剰余金の行は残高試算表の金額のまま貸借対照表欄に移し、当期純利益は別の行に書きます。
仕訳のパターン(修正記入)
| 決算整理 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 売上原価(期首商品) | 仕入 ×× | 繰越商品 ×× |
| 売上原価(期末商品) | 繰越商品 ×× | 仕入 ×× |
| 貸倒引当金の設定(差額補充法) | 貸倒引当金繰入 ×× | 貸倒引当金 ×× |
| 減価償却(間接法) | 減価償却費 ×× | 備品減価償却累計額 ×× |
| 費用の前払い(繰延べ) | 前払保険料 ×× | 保険料 ×× |
| 費用の未払い(見越し) | 支払利息 ×× | 未払利息 ×× |
| 収益の前受け(繰延べ) | 受取家賃 ×× | 前受家賃 ×× |
| 収益の未収(見越し) | 未収利息 ×× | 受取利息 ×× |
| 消費税の整理 | 仮受消費税 ×× | 仮払消費税 ××・未払消費税 ×× |
| 法人税等の計上 | 法人税等 ×× | 仮払法人税等 ××・未払法人税等 ×× |
| 当座借越の振替 | 当座預金 ×× | 当座借越 ×× |
| 未使用の郵便切手(貯蔵品) | 貯蔵品 ×× | 通信費 ×× |
1つひとつの決算整理の考え方は、経過勘定・減価償却・貸倒れ・貸倒引当金・消費税・法人税等・当座借越・貯蔵品の各ページで説明しています。
例題
どの例題も、会計期間は4月1日から3月31日までの1年、決算日は3月31日です。答えは、スマートフォンでも読めるように、8桁の表を欄ごとに分けて縦に並べています。紙に8桁の表を書いて解き、答えと見比べると本番の形に慣れます。
| 勘定科目 | 残高試算表 | 修正記入 |
|---|---|---|
| 繰越商品 | 借 90,000 | 借 110,000・貸 90,000 |
| 仕入 | 借 1,640,000 | 借 90,000・貸 110,000 |
| 貸倒引当金 | 貸 3,000 | 貸 9,000 |
| 受取家賃 | 貸 420,000 | 借 70,000 |
| 前受家賃 | 貸 70,000 | |
| 減価償却費 | 借 150,000 |
例題1
上の精算表の一部について、各勘定の金額を損益計算書欄・貸借対照表欄のどの欄に、いくら記入するかを答えなさい。
答えと解説
| 勘定科目 | 記入する欄 | 金額 |
|---|---|---|
| 繰越商品 | 貸借対照表の借方 | 110,000 |
| 仕入 | 損益計算書の借方 | 1,620,000 |
| 貸倒引当金 | 貸借対照表の貸方 | 12,000 |
| 受取家賃 | 損益計算書の貸方 | 350,000 |
| 前受家賃 | 貸借対照表の貸方 | 70,000 |
| 減価償却費 | 損益計算書の借方 | 150,000 |
- 繰越商品は資産なので貸借対照表欄の借方。残高試算表の借方 ¥90,000 に修正記入の借方 ¥110,000 を足し、貸方 ¥90,000 を引いて ¥110,000(期末商品棚卸高)。
- 仕入は費用なので損益計算書欄の借方。¥1,640,000 + ¥90,000 − ¥110,000 = ¥1,620,000 で、これが売上原価。
- 貸倒引当金は、貸方の残高 ¥3,000 に修正記入の貸方 ¥9,000 を足して ¥12,000。資産から差し引く勘定なので貸借対照表欄の貸方。
- 受取家賃は収益なので損益計算書欄の貸方。貸方 ¥420,000 から、反対側の修正記入(借方 ¥70,000)を引いて ¥350,000。
- 前受家賃と減価償却費は、修正記入で新しく出てきた勘定。前受家賃(負債)は貸借対照表欄の貸方に ¥70,000、減価償却費(費用)は損益計算書欄の借方に ¥150,000。
ひっかけ:繰越商品を期首の ¥90,000 のまま移さない。反対側の修正記入は足さずに引く。
| 勘定科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 普通預金 | 638,000 | |
| 売掛金 | 450,000 | |
| 繰越商品 | 130,000 | |
| 備品 | 720,000 | |
| 買掛金 | 296,000 | |
| 貸倒引当金 | 4,000 | |
| 備品減価償却累計額 | 288,000 | |
| 資本金 | 800,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 210,000 | |
| 売上 | 2,860,000 | |
| 仕入 | 1,980,000 | |
| 給料 | 540,000 | |
| 合計 | 4,458,000 | 4,458,000 |
| 番号 | 決算整理事項 |
|---|---|
| 1 | 期末商品棚卸高は ¥150,000 である。売上原価は「仕入」の行で計算する。 |
| 2 | 売掛金の期末残高に対して 2% の貸倒れを見積もり、差額補充法により貸倒引当金を設定する。 |
| 3 | 備品について、定額法(残存価額ゼロ、耐用年数5年)により減価償却を行う。記帳は間接法による。 |
例題2
上の残高試算表と決算整理事項にもとづいて、精算表の修正記入欄・損益計算書欄・貸借対照表欄を完成させなさい。残高試算表に無い勘定は、貸倒引当金繰入・減価償却費の順に勘定科目欄に書き足す。答えは【修正記入欄】【損益計算書欄】【貸借対照表欄】の見出しの行で欄ごとに区切り、金額のある勘定を残高試算表の順に書き、各欄の最後に当期純利益(純損失)と合計の行を書く。
答えと解説
| 勘定科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 【修正記入欄】 | ||
| 繰越商品 | 150,000 | 130,000 |
| 貸倒引当金 | 5,000 | |
| 備品減価償却累計額 | 144,000 | |
| 仕入 | 130,000 | 150,000 |
| 貸倒引当金繰入 | 5,000 | |
| 減価償却費 | 144,000 | |
| 合計 | 429,000 | 429,000 |
| 【損益計算書欄】 | ||
| 売上 | 2,860,000 | |
| 仕入 | 1,960,000 | |
| 給料 | 540,000 | |
| 貸倒引当金繰入 | 5,000 | |
| 減価償却費 | 144,000 | |
| 当期純利益 | 211,000 | |
| 合計 | 2,860,000 | 2,860,000 |
| 【貸借対照表欄】 | ||
| 普通預金 | 638,000 | |
| 売掛金 | 450,000 | |
| 繰越商品 | 150,000 | |
| 備品 | 720,000 | |
| 買掛金 | 296,000 | |
| 貸倒引当金 | 9,000 | |
| 備品減価償却累計額 | 432,000 | |
| 資本金 | 800,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 210,000 | |
| 当期純利益 | 211,000 | |
| 合計 | 1,958,000 | 1,958,000 |
- 1 の修正記入:期首商品を「仕入 ¥130,000/繰越商品 ¥130,000」、期末商品を「繰越商品 ¥150,000/仕入 ¥150,000」。仕入の行は ¥1,980,000 + ¥130,000 − ¥150,000 = ¥1,960,000(売上原価)。
- 2 の修正記入:見積額は ¥450,000 × 2% = ¥9,000。残高 ¥4,000 との差額 ¥5,000 を「貸倒引当金繰入/貸倒引当金」。貸借対照表欄の貸倒引当金は ¥4,000 + ¥5,000 = ¥9,000。
- 3 の修正記入:¥720,000 ÷ 5年 = ¥144,000 を「減価償却費/備品減価償却累計額」。累計額は ¥288,000 + ¥144,000 = ¥432,000。備品の行は ¥720,000 のまま。
- 修正記入欄の合計は借方・貸方とも ¥429,000 で一致する。
- 損益計算書欄:収益は売上 ¥2,860,000、費用は ¥1,960,000 + ¥540,000 + ¥5,000 + ¥144,000 = ¥2,649,000。差額 ¥211,000 が当期純利益で、借方に書くと合計は ¥2,860,000 で一致する。
- 貸借対照表欄:当期純利益 ¥211,000 を貸方に書くと、借方・貸方の合計は ¥1,958,000 で一致する。
ひっかけ:備品の行から減価償却費を引かない(間接法では備品は取得原価のまま)。当期純利益を損益計算書欄と貸借対照表欄の同じ側に書かない。
| 勘定科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 現金 | 80,000 | |
| 普通預金 | 1,939,000 | |
| 売掛金 | 520,000 | |
| 繰越商品 | 210,000 | |
| 仮払消費税 | 238,000 | |
| 仮払法人税等 | 60,000 | |
| 買掛金 | 340,000 | |
| 借入金 | 600,000 | |
| 仮受消費税 | 352,000 | |
| 資本金 | 1,000,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 300,000 | |
| 売上 | 3,520,000 | |
| 仕入 | 2,380,000 | |
| 給料 | 622,000 | |
| 保険料 | 48,000 | |
| 支払利息 | 15,000 | |
| 合計 | 6,112,000 | 6,112,000 |
| 番号 | 決算整理事項 |
|---|---|
| 1 | 期末商品棚卸高は ¥230,000 である。売上原価は「仕入」の行で計算する。 |
| 2 | 消費税の処理(税抜方式)を行う。仮払消費税と仮受消費税を相殺し、差額を未払消費税とする。 |
| 3 | 保険料 ¥48,000 は、当期の11月1日に1年分を支払ったものである。次期の分を月割で繰り延べる。 |
| 4 | 借入金 ¥600,000(年利率 3%)の利息は、1月31日までの分を支払済みである。2月1日から3月31日までの利息を月割で計上する。 |
| 5 | 法人税等が ¥150,000 と計算された。仮払法人税等(中間納付額)との差額を未払法人税等とする。 |
例題3
上の残高試算表と決算整理事項にもとづいて精算表を作るとき、次の勘定を損益計算書欄・貸借対照表欄のどの欄に、いくら記入するかを答えなさい。保険料・前払保険料・支払利息・未払利息・仮払消費税・仮受消費税・未払消費税・法人税等・未払法人税等。記入しない勘定は「記入しない」と答える。あわせて当期純利益の金額を答えなさい。なお、会計期間は4月1日から3月31日までの1年である。
答えと解説
| 勘定科目 | 記入する欄 | 金額 |
|---|---|---|
| 保険料 | 損益計算書の借方 | 20,000 |
| 前払保険料 | 貸借対照表の借方 | 28,000 |
| 支払利息 | 損益計算書の借方 | 18,000 |
| 未払利息 | 貸借対照表の貸方 | 3,000 |
| 仮払消費税 | 記入しない | — |
| 仮受消費税 | 記入しない | — |
| 未払消費税 | 貸借対照表の貸方 | 114,000 |
| 法人税等 | 損益計算書の借方 | 150,000 |
| 未払法人税等 | 貸借対照表の貸方 | 90,000 |
| 当期純利益 | 損益計算書の借方・貸借対照表の貸方 | 350,000 |
- 1:売上原価は ¥2,380,000 + ¥210,000 − ¥230,000 = ¥2,360,000。
- 2:仮受消費税 ¥352,000 − 仮払消費税 ¥238,000 = ¥114,000 が未払消費税(負債)。仮払消費税・仮受消費税は残高が0になるので、どちらの欄にも書かない。
- 3:1か月分は ¥48,000 ÷ 12 = ¥4,000。次期の分は4月から10月までの7か月で ¥4,000 × 7 = ¥28,000。保険料は ¥48,000 − ¥28,000 = ¥20,000、前払保険料(資産)は ¥28,000。
- 4:¥600,000 × 3% × 2か月 ÷ 12か月 = ¥3,000。支払利息は ¥15,000 + ¥3,000 = ¥18,000、未払利息(負債)は ¥3,000。
- 法人税等を引く前の差額は、収益 ¥3,520,000 − 費用 ¥3,020,000 = ¥500,000。
- 5:法人税等 ¥150,000 は損益計算書欄の借方。仮払法人税等 ¥60,000 は0になり、差額 ¥90,000 が未払法人税等(負債)。
- 当期純利益は ¥500,000 − ¥150,000 = ¥350,000。損益計算書欄の合計は ¥3,520,000、貸借対照表欄の合計は ¥2,797,000 で、それぞれ貸借が一致する。
ひっかけ:前払保険料を当期の分(5か月)で計算しない。仮払消費税・仮受消費税・仮払法人税等を貸借対照表欄に残さない。
| 勘定科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 当座預金 | 120,000 | |
| 普通預金 | 814,000 | |
| 売掛金 | 380,000 | |
| 繰越商品 | 160,000 | |
| 車両運搬具 | 1,500,000 | |
| 車両運搬具減価償却累計額 | 540,000 | |
| 買掛金 | 270,000 | |
| 資本金 | 1,500,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 400,000 | |
| 売上 | 2,100,000 | |
| 仕入 | 1,560,000 | |
| 給料 | 480,000 | |
| 通信費 | 36,000 | |
| 合計 | 4,930,000 | 4,930,000 |
| 番号 | 決算整理事項 |
|---|---|
| 1 | 当座預金の貸方残高 ¥120,000 は、当座借越契約による借越しである。当座借越勘定に振り替える。 |
| 2 | 期末商品棚卸高は ¥140,000 である。売上原価は「仕入」の行で計算する。 |
| 3 | 車両運搬具について、定率法(償却率 20%)により減価償却を行う。記帳は間接法による。 |
| 4 | 郵便切手の未使用分 ¥6,000 があるので、貯蔵品勘定に振り替える。 |
例題42027年4月から
上の残高試算表と決算整理事項にもとづいて、精算表の損益計算書欄・貸借対照表欄を完成させなさい。残高試算表に無い勘定は、当座借越・減価償却費・貯蔵品の順に勘定科目欄に書き足す。答えは【損益計算書欄】【貸借対照表欄】の見出しの行で欄ごとに区切り、金額のある勘定を残高試算表の順に書き、各欄の最後に当期純利益(純損失)と合計の行を書く。修正後に残高が 0 になる勘定は、勘定科目だけを書いて金額は空欄にする。
答えと解説
| 勘定科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 【損益計算書欄】 | ||
| 売上 | 2,100,000 | |
| 仕入 | 1,580,000 | |
| 給料 | 480,000 | |
| 通信費 | 30,000 | |
| 減価償却費 | 192,000 | |
| 当期純損失 | 182,000 | |
| 合計 | 2,282,000 | 2,282,000 |
| 【貸借対照表欄】 | ||
| 当座預金(記入なし) | ||
| 普通預金 | 814,000 | |
| 売掛金 | 380,000 | |
| 繰越商品 | 140,000 | |
| 車両運搬具 | 1,500,000 | |
| 車両運搬具減価償却累計額 | 732,000 | |
| 買掛金 | 270,000 | |
| 資本金 | 1,500,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 400,000 | |
| 当座借越 | 120,000 | |
| 貯蔵品 | 6,000 | |
| 当期純損失 | 182,000 | |
| 合計 | 3,022,000 | 3,022,000 |
- 1:「当座預金 ¥120,000/当座借越 ¥120,000」。当座預金の残高は0になるので、貸借対照表欄には書かない。当座借越(負債)を貸方に ¥120,000。
- 2:仕入の行は ¥1,560,000 + ¥160,000 − ¥140,000 = ¥1,580,000(売上原価)。繰越商品は ¥140,000。
- 3:定率法は、取得原価から減価償却累計額を引いた額に償却率を掛ける。(¥1,500,000 − ¥540,000)× 20% = ¥192,000。累計額は ¥540,000 + ¥192,000 = ¥732,000。
- 4:「貯蔵品 ¥6,000/通信費 ¥6,000」。通信費は ¥36,000 − ¥6,000 = ¥30,000。
- 損益計算書欄:費用 ¥2,282,000 が収益 ¥2,100,000 より多いので、差額 ¥182,000 は当期純損失。損益計算書欄の貸方と貸借対照表欄の借方に書く。合計は損益計算書欄 ¥2,282,000、貸借対照表欄 ¥3,022,000。
ひっかけ:定率法で取得原価 ¥1,500,000 に償却率を掛けない。当期純損失を当期純利益と同じ側に書かない。
まちがえやすい点
- 反対側の修正記入を足してしまう。同じ側は足し、反対側は引きます
- 貸倒引当金・減価償却累計額を貸借対照表欄の借方に書く。残高が貸方の勘定なので貸方です
- 繰越商品を期首の金額のまま貸借対照表欄に移す。期末商品棚卸高に置き換わります
- 仕入の行で期首商品を足し忘れる。売上原価は「仕入 + 期首商品 − 期末商品」です
- 当期純利益を損益計算書欄の貸方や貸借対照表欄の借方に書く。純利益は損益計算書欄の借方と貸借対照表欄の貸方、純損失はその逆です
- 精算表の繰越利益剰余金の行に当期純利益を足す。精算表では残高試算表の金額のまま移し、当期純利益は別の行に書きます
- 仮払消費税・仮受消費税・仮払法人税等を、残高が0なのに貸借対照表欄に残す
- 当座預金の貸方残高を当座借越に振り替えず、当座預金のまま貸借対照表欄の貸方に書く
- 合計が合わないときは、当期純利益を書く前の、損益計算書欄の差額と貸借対照表欄の差額を比べます。違っていれば、どこかの行の移し方か修正記入に誤りがあります
2027年度の改定との関係
2027年4月からの試験では、定率法(償却率は問題で与えられます)が3級の範囲に入るので、精算表の減価償却でも定率法の計算を使うことがあります(例題4)。また、販売のつど売上原価勘定に振り替える方法(売上原価対立法)も3級に入ります。この方法では期中に売上原価を計上しているので、残高試算表に「商品」と「売上原価」の行があり、決算で仕入・繰越商品の修正記入はしません。手形は出題区分表から外れます。くわしくは2027年度の改定と販売のつど売上原価に振り替える方法をご覧ください。
修正記入のもとになる決算整理仕訳の全体は決算整理、精算表を使わずに財務諸表を作る問題は貸借対照表・損益計算書の作り方、決算での損益勘定への振替は決算振替・帳簿の締切をご覧ください。建設業経理士2級の精算表も同じ8桁の精算表で、完成工事原価・未成工事支出金など建設業の勘定科目を使います。
よくある質問
8桁精算表とは何ですか?
残高試算表・修正記入・損益計算書・貸借対照表の4つの欄に、それぞれ借方と貸方の2列がある精算表です。4つの欄 × 2列で8桁になります。日商簿記3級の出題区分表に載っている精算表は、この8桁精算表です。
当期純利益は精算表のどこに書きますか?
損益計算書欄の借方と、貸借対照表欄の貸方に同じ金額を書きます。当期純損失のときは逆に、損益計算書欄の貸方と貸借対照表欄の借方に書きます。
精算表の貸借が合わないときは、どこを確かめればよいですか?
まず修正記入欄の借方・貸方の合計が一致するかを確かめます。一致していれば、当期純利益を書く前の損益計算書欄の差額と貸借対照表欄の差額を比べ、移す欄や足し引きの誤りを探します。
精算表の繰越利益剰余金に当期純利益を足しますか?
足しません。精算表では、繰越利益剰余金の行は残高試算表の金額のまま貸借対照表欄の貸方に移し、当期純利益は別の行に書きます。財務諸表の貸借対照表を作るときは、繰越利益剰余金に当期純利益を含めて書きます。
出典:日本商工会議所 商工会議所簿記検定試験 出題区分表(2027年度 確定版)(2026-10-29 確認)
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