植栽・移植

重要度 A問題1・問題2で出題過去問 36問

植栽・移植は、2級造園施工管理技士 第二次検定の平成28年度〜令和7年度(10回)のうち10回で出題された論点です(収録119問中36問・重要度A)。出題されるのは問題1・問題2です。

要点:高木の植付け(植え穴・水極め・土極め)、溝掘り式根回し、掘取りと根巻き、支柱の取付けと結束、植付け後の養生(幹巻き・マルチング)。

覚える要点

  • 掘取りの前に、上鉢のかき取り(根の付け根の位置を確かめて鉢を軽くし、深植えを防ぐ)、枝しおり、仮支柱の取付けを行う。根鉢の大きさは根元直径の3〜5倍程度で、選択肢の値を根元直径で割って確かめる
  • 根巻きは、先に根鉢の側面を水平に巻く樽巻き、次に鉢の上下に縄を掛け回す揚巻きの順。根巻きは鉢崩れによる細根の切断と根鉢の乾燥を防ぐために行う。掘取りの後は根巻き→穴上げ→積込み・運搬、植付けは位置出し→植穴掘り→立込み→埋戻し→水鉢切りの順
  • 枝しおりは梢に近い上部の枝から下方の枝へ、幹に近い内側の枝から外側の枝へ順に縄で幹に引き寄せる(下枝から上へは誤り)。積込みは荷台に緩衝材を敷いて根鉢を前方にして固定し、運搬中はシートで覆って乾燥を防ぐ
  • 溝掘り式根回しは、支持根を三方又は四方に残して幅10〜15cm程度、形成層まで環状はく皮し、ほかの根は鉢の外周で切って鋭利な刃物で切り直す。その後、良質土で埋め戻して突き固め灌水し、支柱を付ける。根回しの適期は春の萌芽前から梅雨期まで
  • 植え穴は根鉢より余裕のある大きさに掘り、瓦礫・不良土を除いて底を耕し中高に均す。立込みは根の付け根の最上端が土に隠れる程度に高さを調整して深植えを避け、表裏を見極めて表を主な視点に向け、幹を鉛直に立てる
  • 水極めは土を入れて水を注ぎ、棒で突いて泥状の土を根鉢の隙間に流し込み、水が引いたら土を足して均す。過湿を嫌うクロマツなどは水を使わない土極めとし、土を数回に分けて入れ突き固める。埋戻しの後は根鉢の外周に土手を作る水鉢を切って灌水する
  • 支柱は、丸太と幹の交差部に杉皮などの保護材を巻いてシュロ縄で割り縄がけに結束し、丸太どうしは釘打ちのうえ鉄線がけとする。丸太は元口を先端加工して打ち込み、唐竹は節止めとする。八ツ掛は基部を埋めて根止め杭(留杭)を打つ
  • 植付け後の養生は、幹巻き(幹からの蒸散と幹焼けの防止)、マルチング(土壌の乾燥と雑草の抑制)、寒冷紗かけ(寒風・霜からの保護と蒸散の抑制)。運搬中の乾燥防止は枝透かし・摘葉とシートで覆うこと。元肥は根に直接触れないよう施す

勉強のしかた:毎年必須の問題2(令和6年度からは問題1)で出る最重要論点で、植付けの手順、掘取りの準備作業の名称、樽巻きと揚巻き、枝しおりの順序、支柱の結束、養生の目的が繰り返し出る。作業の名称と順序を手順図にして覚え、結束方法と養生の目的は1文で書けるようにしておく。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、植栽・移植で間違えやすい点を集めました。

  • 令和7年度 問題1 設問(1)(イ)〜(ハ)1):(c)の「鋸目を入れ」は唐竹支柱の結束方法で、丸太は釘打ちする。(e)は「元口を先端加工」から、打ち込むときは末口が上になる。
  • 令和7年度 問題1 設問(1)(ハ)2):「遅効性の有機質肥料を用いる」のような肥料の選び方は除外条件に当たる。施し方(根に触れさせない、均等に施す、覆土する)を書く。
  • 令和7年度 問題1 設問(2)(イ)(ハ)(ヘ):(イ)のAの根巻きは、掘り回した穴の中で根鉢を縄で巻き締める作業で、根鉢を締めてから穴上げをする(共通仕様書 2-4-4 4・5 も、垂直に掘り下げた後に根巻きを行う順)。Bは掘り取った樹木を穴から引き上げる「穴上げ」で、「積込み・運搬」の前に入る。Cは植付け側の「位置だし」と「立込み」の間なので植穴掘りである。
  • 令和7年度 問題1 設問(2)(ロ)(ニ)(ホ)(ト):(ロ)は目的を2つ書く。「鉢を軽くする」と「運搬しやすくする」は同じ目的の言い換えなので、もう1つは根の付け根の確認や雑草・ごみの除去など別の観点にする。(ニ)は「上部から下方へ」「内側から外側へ」の順序が採点の中心になる。
  • 令和6年度 問題1 設問(1)(ハ)(ニ):(ハ)①は「中高に敷き均す」、②は「深植えを避ける」が中心で、施肥・土壌改良は除外条件に当たる。(ニ)は丸太と樹幹の結束(保護材・シュロ縄・割り縄がけ)と、丸太どうしの接合(釘打ち・鉄線がけ)を区別して書く。
  • 令和6年度 問題1 設問(2)(イ):例のとおり「目的のため、作業内容。」の形で書く。埋戻しと灌水は1つの作業としてまとめ、2つ目は支柱の取付けや枝透かし・摘葉など別の作業にする。

この論点の問題

高木植栽工:規格基準の用語・二脚鳥居型支柱の取付け(正誤)・施肥(穴埋め)令和7年度 問題1 設問(1)(イ)〜(ハ)1)
シラカシの植付けで基肥(元肥)を施す際の留意事項令和7年度 問題1 設問(1)(ハ)2)
高木移植工:掘取りから植付けまでの作業手順・溝掘式根回し・埋戻し(穴埋め)令和7年度 問題1 設問(2)(イ)(ハ)(ヘ)
ケヤキの移植:上鉢の土のかき取りの目的・枝しおりの順序・立込みの留意事項・水鉢切り令和7年度 問題1 設問(2)(ロ)(ニ)(ホ)(ト)
シラカシの植付け(植え穴の底部の仕上げ・植込みの深さ)と八ツ掛支柱の結束の留意事項令和6年度 問題1 設問(1)(ハ)(ニ)
クスノキの溝掘り式根回しで根の処理の後に行う作業の目的と作業内容令和6年度 問題1 設問(2)(イ)
ケヤキの掘取り:準備作業・根鉢の大きさ・根巻きの方法・枝しおりの注意(選択)令和6年度 問題1 設問(2)(ロ)
クスノキの植栽に用いる支柱の名称(模式図)令和5年度 問題2 設問(1)(イ)1)
支柱の結束方法(丸太と樹幹部・丸太と丸太)・寒冷紗かけの目的令和5年度 問題2 設問(1)(イ)2)(ロ)
ケヤキの掘取りの準備作業の名称(上鉢のかき取り・枝しおり・仮支柱)令和5年度 問題2 設問(2)(イ)
掘り取ったケヤキの積込みから立込みまでの乾燥防止の作業(灌水を除く)令和5年度 問題2 設問(2)(ロ)
ハナミズキの植付け:植え穴掘りで根の伸長を促す留意事項・立込みで見映えよく植え込む留意事項令和4年度 問題2 設問(2)(イ)
埋戻し(水極め法・土極め法)の正誤・支柱の取付け(八ツ掛・布掛)の穴埋め令和4年度 問題2 設問(2)(ロ)(ハ)
クスノキの移植:溝掘り式根回しの根の処理・積込みと運搬で樹木の損傷を防ぐ作業令和4年度 問題2 設問(4)
高木移植の作業手順(鉢径の決定・位置出し・立込み)令和3年度 問題2 設問(1)(イ)
コブシの根巻きの目的・枝しおりの順序・植え穴の大きさと植込みの深さの留意事項令和3年度 問題2 設問(1)(ロ)(ハ)(ニ)
八ツ掛支柱の取付け(取付け位置・幹の保護材・基部の杭)令和3年度 問題2 設問(1)(ホ)
ケヤキの溝掘り式根回し後の作業の目的・望ましい移植の時期と理由令和3年度 問題2 設問(3)(イ)(ロ)
カツラの植栽に用いる支柱の名称(模式図)令和2年度 問題2 設問(1)(ロ)1)
支柱の結束方法(丸太と樹幹部・丸太と丸太)令和2年度 問題2 設問(1)(ロ)2)
ヤマモモの掘取りの作業名称(上鉢のかき取り・枝しおり・根巻きの水平巻き)令和2年度 問題2 設問(2)(イ)
植付け後のヤマモモの養生(マルチング・幹巻き)の一般的な目的令和2年度 問題2 設問(2)(ロ)
ケヤキの植付け:植え穴掘りの留意事項・水極めの手順・水鉢切り・八ツ掛支柱の結束の留意事項令和元年度 問題2 設問(2)
溝掘り式根回し:残す太根(支持根)と環状はく皮の穴埋め令和元年度 問題2 設問(4)(イ)
クスノキの移植:上鉢のかき取りの目的・積込みと運搬で樹木の品質管理のために行う作業令和元年度 問題2 設問(4)(ロ)(ハ)
ソメイヨシノの植栽:植え穴の大きさ・植え穴の底部の仕上げ・立込みの留意事項平成30年度 問題2 設問(1)(イ)
ベニカナメモチの布掛け支柱に使う唐竹の材料選定・加工の留意事項平成30年度 問題2 設問(1)(ニ)
シラカシの掘取りの準備作業の名称(上鉢のかき取り・枝しおり・仮支柱)平成30年度 問題2 設問(3)(イ)
高木移植工の掘取りで品質確保上の措置として行う根巻きの作業目的平成30年度 問題2 設問(3)(ロ)
樹木の植付け工事の作業手順(植え穴の掘削・立込み・水鉢を切る)平成29年度 問題2 設問(1)(イ)
二脚鳥居型支柱(添え木付)の取付け(丸太の末口・杉皮・シュロ縄)平成29年度 問題2 設問(1)(ロ)
溝掘り式根回しの根の処理の後に行う作業・シラカシの養生(マルチング・寒冷紗かけ)の目的平成29年度 問題2 設問(3)
クスノキの掘取り作業(上鉢のかき取り・根鉢の直径・樽巻き・揚巻き)平成28年度 問題2 設問(1)(イ)
掘り取ったクスノキの積込みから立込みまでの乾燥防止の作業(灌水を除く)・幹巻きの目的平成28年度 問題2 設問(1)(ロ)(ハ)
植え穴掘りの留意事項(大きさ・深さ・底部の仕上げ)・クロマツの土極めの作業方法平成28年度 問題2 設問(2)(イ)(ロ)
八ツ掛支柱の取付け位置と基部の結束(穴埋め)平成28年度 問題2 設問(2)(ハ)

同じ問題で出る論点

問題1・問題2では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが平成28年度〜令和7年度の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。