高木移植工:掘取りから植付けまでの作業手順・溝掘式根回し・埋戻し(穴埋め)
これは2級造園施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年11月16日(日)実施) 問題1 設問(2)(イ)(ハ)(ヘ)の問題です。論点は「植栽・移植」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 4 手順・引っかけの指摘が読めます。
(2) 高木移植工に関し、以下の(イ)、(ハ)、(ヘ)について答えなさい。
【問題1】次の〔工事数量表〕及び〔工事に係る条件〕に基づく造園工事の施工管理に関する以下の設問(1)〜(4)について答えなさい。
〔工事に係る条件〕
・本工事は、関東地方における近隣公園の未供用区域において、上記の工事数量表に基づく工事を施工するものである。
・地被類植栽工の施工箇所は、事前の調査により植栽土として良好であることを確認している。
・高木移植工のケヤキは、約2km離れた別の公園から移植する。
(2) 高木移植工に関し、以下の(イ)〜(ト)について答えなさい。
(イ) 下図は、高木移植工の掘取りから植付けに関する一般的な作業手順を示したものである。下図のA〜Cに当てはまる最も適当な語句を、下記の選択欄から選び、解答欄に記述しなさい。
(選択欄)穴上げ ふるい掘り 布掛 根巻き 客土 植穴掘り 耕耘
(ハ) 溝掘式根回しに関する次の記述のA、Bに当てはまる適当な語句を、解答欄に記述しなさい。
「根元直径の3〜5倍の鉢を定めて周囲を掘り下げる。その際、周囲に張った側根のうち[A]となる太根を三方又は四方に残し、その他の根は切断する。続いて、環状剥皮を行う。これは、[A]となる太根の先端部への養分流通を[B]、剥皮部から発根しやすくすることを目的とする。」
(ヘ) ケヤキの植付け作業における埋戻し作業に関する、次の記述のAに当てはまる適当な数値、Bに当てはまる適当な語句を、それぞれ解答欄に記述しなさい。
「樹木を植え穴に置いた後、鉢の周囲に土を埋め戻し、鉢が1/3〜[A]くらい埋まったら、十分に水を注いで泥状にし、鉢の周りに土がよく密着するように棒で突く。これを繰り返して、最後に土を地表面まで埋め戻して踏み固める。このような埋戻しの手法を[B]という。」
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 植栽工 | 高木植栽工 | シラカシ | H(m) 3.0、C(m) 0.12、W(m) 0.7 | 本 | 5 | 二脚鳥居型支柱(添え木付) |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | ノシバ | 36cm×28cm×10枚 | m² | 500 | 整地含む |
| 移植工 | 高木移植工 | ケヤキ | H(m) 7.0、C(m) 0.6、W(m) 4.0 | 本 | 3 | 八ツ掛支柱(丸太三本) |

解答欄
正解
| (イ) A | 根巻き |
|---|---|
| (イ) B | 穴上げ |
| (イ) C | 植穴掘り |
| (ハ) A | 支持根(力根 も正解) |
| (ハ) B | 遮断し(遮断・遮断する・止め・断ち・遮り も正解) |
| (ヘ) A(数値) | 1/2(2分の1・二分の一・1/2・半分 も正解) |
| (ヘ) B(語句) | 水極め(水ぎめ・水決め・水極め法 も正解) |
解き方
- (イ) 鉢を付けて移植する高木の一般的な手順は、準備工 → 鉢径の決定 → 掘回し(根鉢の周囲を垂直に掘り下げる)→ 根巻き(わら縄などで根鉢を巻き締める)→ 枝しおり → 穴上げ(掘り上げた樹木を植穴から地上に引き上げる)→ 積込み・運搬 → 位置だし → 植穴掘り → 立込み → 埋戻し → 水鉢を切る → 支柱 → 養生である。公園緑地工事共通仕様書(令和6年5月) 2-4-4 4・5 は、鉢を付ける樹種は根鉢径の大きさに垂直に掘り下げて底部に丸みを付け、根の切り返しを行ってからわら縄で根を堅固に巻き付けるとしている。よってA=根巻き、B=穴上げ、C=植穴掘りである。
- 選択欄の「ふるい掘り」は鉢を付けずに根を掘り出す方法(落葉樹の休眠期の移植など)、「布掛」は支柱の形式、「客土」「耕耘」は植栽基盤の作業で、この手順の空欄には当たらない。
- (ハ) 溝掘式根回しは、根元直径の3〜5倍の鉢を定めて周囲を掘り下げ、樹体を支えるための太根(支持根)を三方又は四方に残し、ほかの根は切断する。残した支持根には、一般に10〜15cm程度の幅で形成層まで環状剥皮を行う。剥皮によって葉で作られた養分が根の先端部へ流れるのを遮断し、剥皮部の上端にたまった養分で新しい根(細根)の発生を促す。公園緑地工事共通仕様書(令和6年5月) 2-4-3 1 も、一部の太根は切断せず、適切な幅で形成層まで環状はく皮を行うとしている。よってA=支持根、B=遮断しである。
- (ヘ) 水極め(水ぎめ)は、植穴に樹木を据えて鉢の周りに土を入れ、鉢が1/3〜1/2くらい埋まったところで十分に水を注いで泥状にし、棒で突いて根鉢と土の間のすき間をなくす方法である。これを繰り返し、最後に地表面まで埋め戻す。公園緑地工事共通仕様書(令和6年5月) 2-3-3 2(6)・2-4-1 11(6) も、水ぎめをする樹種は根鉢の周囲に土が密着するように水を注ぎながら植え付け、木の棒などで突いて根の回りに間隙が生じないようにするとしている。2級の第一次検定(平成29年度 No.14)でも、「水極めによる植付けは、根鉢の1/2〜1/3の土を埋め戻したら水を注ぎ棒でよく突く」が適当な記述として出題されている。よってA=1/2、B=水極めである。
同じ論点の過去問
令和7年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級造園施工管理技士 第二次検定 令和7年度(2025年11月16日(日)実施) 問題1 設問(2)(イ)(ハ)(ヘ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する