掘り取ったクスノキの積込みから立込みまでの乾燥防止の作業(灌水を除く)・幹巻きの目的
これは2級造園施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年11月20日(日)実施) 問題2 設問(1)(ロ)(ハ)の問題です。論点は「植栽・移植」(重要度A・解答の形は記述・穴埋め)。採点すると、解き方 3 手順・引っかけの指摘が読めます。
(1) 高木移植工に関し、以下の(ロ)、(ハ)について答えなさい。
【問題2】次の工事数量表に基づく造園工事に関する以下の設問(1)〜(3)について答えなさい。
注)表中の*の欄に入れる語句は、出題の趣旨から記入していない。
〔工事に係る条件〕
・本工事は、関東地方にある整備中の近隣公園の未供用区域において、上記の工事数量表に基づく工事を施工するものである。
・移植するクスノキは、約3km離れた別の公園内に植栽されているものを移植するものである。
(1) 高木移植工に関し、以下の(イ)〜(ハ)について答えなさい。
(ロ) 掘り取ったクスノキについて、積込み・運搬から立込みまでの間に、乾燥防止のために、または水分供給と消費のバランスをとるために、樹木に対して行う作業内容を具体的に2つ記述しなさい。(ただし、灌水に関する内容は除く。)
(ハ) クスノキの植付け後の養生として幹巻きを行った。幹巻きの一般的な目的を具体的に2つ記述しなさい。
| 工種 | 種別 | 細別 | 規格 | 単位 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 植栽工 | 高木植栽工 | クロマツ | H(m) 4.0、C(m) 0.3、W(m) 2.0 | 本 | 4 | 八ツ掛支柱(丸太三本) |
| 植栽工 | 地被類植栽工 | ノシバ | 36cm×28cm×10枚 | m² | 500 | * |
| 移植工 | 高木移植工 | クスノキ | H(m) 6.0、C(m) 0.7、W(m) 2.0 | 本 | 2 | 八ツ掛支柱(丸太三本) |
解答欄
正解
枝葉を適度に切り詰め、枝透かしや摘葉を行って葉の量を減らし、枝葉からの水分の蒸散を抑える。
45 字樹冠と根鉢をシートで覆い、運搬中の風や日射が枝葉と根鉢に直接当たらないようにして乾燥を防ぐ。
根鉢をこもなどで包んで養生し、積込みから立込みまでの間に日射や風で根鉢が乾かないようにする。
枝葉に蒸散抑制剤を散布し、葉の表面からの水分の蒸散を抑える。
樹冠と根鉢をシートで覆い、運搬中の風や日射が枝葉と根鉢に直接当たらないようにして乾燥を防ぐ。
46 字枝葉を適度に切り詰め、枝透かしや摘葉を行って葉の量を減らし、枝葉からの水分の蒸散を抑える。
根鉢をこもなどで包んで養生し、積込みから立込みまでの間に日射や風で根鉢が乾かないようにする。
枝葉に蒸散抑制剤を散布し、葉の表面からの水分の蒸散を抑える。
幹の表面からの水分の蒸散を抑え、根の吸水が少ない植付け直後の樹木が乾燥して衰弱するのを防ぐ。
46 字夏の強い日射や照り返しから幹を守り、樹皮が日焼けして割れたり形成層が傷んだりする幹焼けを防ぐ。
冬の寒風や霜から幹を覆って保護し、樹皮や形成層が凍って傷む凍害を防ぐ。
支柱の結束や作業中の接触で幹が傷付くのを防ぎ、傷口からの病原菌や害虫の侵入を防ぐ。
夏の強い日射や照り返しから幹を守り、樹皮が日焼けして割れたり形成層が傷んだりする幹焼けを防ぐ。
47 字幹の表面からの水分の蒸散を抑え、根の吸水が少ない植付け直後の樹木が乾燥して衰弱するのを防ぐ。
冬の寒風や霜から幹を覆って保護し、樹皮や形成層が凍って傷む凍害を防ぐ。
支柱の結束や作業中の接触で幹が傷付くのを防ぎ、傷口からの病原菌や害虫の侵入を防ぐ。
模範解答・別解は当サイトが作成したものです(主催者は記述式の解答を公表していません)。
解き方
- (ロ) 公園緑地工事共通仕様書(平成27年4月) 2-3-3 1 は、樹木の搬入は掘取りから植付けまでの間、乾燥、損傷に注意して活着不良とならないように処理するとし、同 2-3-3 2(2) は、植栽に先立ち水分の蒸散を抑制するため適度に枝葉を切り詰め又は枝透かしをするとしている。移植でも、同 2-4-4 2 は掘取りに先立って枝葉の切詰め・枝透かし・摘葉を行うとしている。同 2-4-1 5 は、当日に植えられない樹木は根部を覆土し樹木全体をシートなどで被覆して乾燥を防ぐとしている。
- 掘り取ったクスノキは根の多くを切られて吸水する力が落ちている。常緑広葉樹で冬も葉から水分が蒸散するので、蒸散する葉の量を減らす(切詰め・枝透かし・摘葉)、葉の表面からの蒸散を抑える(蒸散抑制剤)、運搬中の風と日射を防ぐ(シート掛け・根鉢の養生)ことで、水分の供給と消費の釣り合いをとる。設問は灌水を除いているので、根鉢に散水する答えにはしない。蒸散抑制剤は、使う薬剤と方法について監督職員の承諾を得て使う(同 2-3-1 6)。
- (ハ) 幹巻きは、植え付けた樹木の幹をわら・こも・緑化テープなどで巻いて保護する樹木養生である(同 2-3-1 9(12) は、こもやわらを使う場合はわら縄又はシュロ縄で巻き上げるとしている)。主な目的は、幹からの水分の蒸散の抑制、夏の日射による幹焼けの防止、冬の寒さ・霜による凍害の防止、幹の損傷の防止である。移植したクスノキは根が少なく吸水が弱いので、特に蒸散の抑制と幹焼けの防止が大切になる。
同じ論点の過去問
平成28年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した2級造園施工管理技士 第二次検定 平成28年度(2016年11月20日(日)実施) 問題2 設問(1)(ロ)(ハ)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する