負債・引当金・偶発債務

重要度 B第1・2・3問で出題過去問 9問

負債・引当金・偶発債務は、建設業経理士1級 財務諸表の第29〜39回(11回)のうち6回で出題された論点です(収録97問中9問・重要度B。うち6問は会計処理の正誤の一部として出題)。出題されるのは第1問・第2問・第3問です。

要点:負債は発生原因により営業取引・財務取引・損益計算から生じた債務に、支出を伴うかで金銭債務・非金銭債務に分ける。前受収益・未払費用・引当金は損益計算から生じた債務で、引当金は条件付債務や非債務を含む。引当金は将来の費用・損失で発生の可能性が高く金額を合理的に見積れるものに限り、発生可能性が低いものは計上しない。偶発債務は発生確率が高ければ引当金、低ければ注記で表示する。

覚える要点

  • 負債は発生原因により営業取引(手形債務・工事未払金)・財務取引(借入金・社債)・損益計算(前受収益・未払費用・引当金)から生じた債務に分かれ、支出を伴うかで金銭債務・非金銭債務に分かれる。
  • 建設業では生産活動に関連する債務は工事未払金、請負代金の前受分は未成工事受入金で表示する。前受金・未払金は一般の科目。
  • 引当金の要件は将来の特定の費用・損失、当期以前の事象に起因、発生の可能性が高い、金額を合理的に見積れること。将来の価格下落への引当や、勝訴可能性が大きい訴訟への保守主義による引当は認められない。
  • 重要性の乏しい修繕引当金は計上しないことができる。債務保証は主債務者の財政状態が著しく悪化し履行可能性が高くなったとき、保証額から回収見込額を控除して債務保証損失引当金を計上する。
  • 偶発債務は現在は法律上の債務でないが条件の成就で債務になるもの(手形の割引・裏書譲渡、債務保証)。発生確率が低ければ注記、高く金額を見積れれば引当金として負債に計上する。

勉強のしかた:第2問の用語選択は負債の分類表を自分で描けるようにする。第3問の正誤は引当金の4要件で判定する癖をつけ、記述は偶発債務の定義→例示→表示方法を型で書く。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、負債・引当金・偶発債務で間違えやすい点を集めました。

  • 第33回 第1問 問1:「将来発生するかもしれない債務」だけでは引当金と区別できない。「現在は法律上の債務でない」点を明示し、発生原因は名称だけでなく負う義務まで書く。
  • 第33回 第1問 問2:「低い→注記」「高い→引当金」の対比だけでは要素不足。引当金の計上要件との関係、注記の形、科目名、負債の部への計上まで書く。発生確率が高くても金額を合理的に見積れないものは引当金にできず注記にとどまる点も押さえておく。
  • 第32回 第2問:【3】に「流動」を入れない。設問は「支出を伴うか否か」による区分なので金銭債務・非金銭債務。【5】は「前受金」ではなく建設業特有の「未成工事受入金」。【4】も「未払金」ではなく「工事未払金」で、本文の②③が未払金になる。

この論点の問題

この論点を含む問題

次の問題では、会計処理の正誤の中の一部として負債・引当金・偶発債務が問われます。解説の該当箇所で、この論点の処理を確かめてください。

同じ大問で出る論点

第1・2・3問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。