完成工事補償引当金・工事損失引当金など
重要度 B第1・2・5問で出題過去問 7問
完成工事補償引当金・工事損失引当金などは、建設業経理士2級の第29〜39回(11回)のうち6回で出題された論点です(収録142問中7問・重要度B)。出題されるのは第1問・第2問・第5問です。
要点:完成工事高に率を掛けて完成工事補償引当金を差額補充法で設定する(工事原価)。工事損失引当金は見積総原価が請負金額を超える分。賞与引当金・修繕引当金も同じ考え方。
覚える要点
- 引当金の設定要件(企業会計原則注解18):将来の特定の費用・損失、発生原因が当期以前の事象、発生の可能性が高い、金額を合理的に見積れる。「過去」「必然」は誤り。
- 完成工事補償引当金は完成工事高×率(0.2%など)を差額補充法で設定し、繰入額は未成工事支出金(工事原価)。必要額が残高より少なければ戻入。
- 引当済みの補修費は引当金を取り崩す。外注代が未払いなら貸方は工事未払金(未払金ではない)。支出が引当額を超える分だけ費用。
- 賞与引当金=翌期支給見込額×当期に属する支給対象月数÷支給対象期間。決算日が12月末か3月末かで月数が変わる。
- 賞与支給時は引当金を取り崩し、超過分は賞与(費用)。賞与引当金繰入額は使わない。
勉強のしかた:第1問の仕訳(取崩し)と第2問の賞与引当金の月割が中心。注解18の文言は第4問の記号選択で問われるので原文の言い回しで暗記する。
この論点の引っかけ・間違えやすい点
収録している過去問の解説から、完成工事補償引当金・工事損失引当金などで間違えやすい点を集めました。
- 第39回 第1問 (4):当期の費用(外注費 T や完成工事補償引当金繰入額 W)にしないこと。引当金を設定済みの補修費は引当金から充当する。代金未払いの外注代は「未払金」ではなく「工事未払金」。
- 第38回 第2問 (3):決算日が 12月31日である点に注意。3月決算なら 6か月全部が当期分になる。
- 第37回 第4問 問1:2 を「過去(J)」や「前期以前(G)」にしない。原文は「当期以前の事象に起因」で、当期の事象も含む。4 は「必然(K)」ではなく「可能性が高い」。
- 第35回 第1問 (4):超過分を「賞与引当金繰入額」にしない。繰入額は決算で引当金を積むときの科目で、支給時の不足分は賞与(費用)。引当金を 11,000,000 取り崩すと残高がマイナスになる。
- 第33回 第1問 (5):補修費用を外注費(当期の工事原価)にしない。引当金の残高が補修費用を上回っているときは、引当金を取り崩すだけでよい。外注費の未払いは「未払金」ではなく工事未払金。
- 第33回 第2問 (4):12月支給分(対象期間 6月〜11月)は当期中にすでに支給済みなので引当金の対象にならない。当期末時点で未支給の翌6月分だけを、当期に属する月数で按分する。
この論点の問題
完成工事補償引当金の取崩し(前期引渡工事の補修)第39回 第1問 (4)
賞与引当金の繰入額(支給対象期間の月割り)第38回 第2問 (3)
引当金の設定要件(企業会計原則注解18)第37回 第4問 問1
賞与引当金の取崩しと賞与の支給第35回 第1問 (4)
完成工事補償引当金の取崩し(補修工事の外注費)第33回 第1問 (5)
賞与引当金の計上額(支給対象期間の月割り)第33回 第2問 (4)
完成工事補償引当金の取崩し(補修工事の支出)第31回 第1問 (5)
同じ大問で出る論点
第1・2・5問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。
出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。