完成工事原価報告書・工事原価の集計

重要度 A第2・3・4問で出題過去問 8問

完成工事原価報告書・工事原価の集計は、建設業経理士2級の第29〜39回(11回)のうち8回で出題された論点です(収録142問中8問・重要度A)。出題されるのは第2問・第3問・第4問です。

要点:材料費・労務費・外注費・経費の4区分。月初未成工事支出金+当月発生−月末未成工事支出金=完成工事原価。

覚える要点

  • 報告書は材料費・労務費・外注費・経費の4区分で、経費の内数として「うち人件費」(従業員給料手当・法定福利費・福利厚生費)を書く。合計には足さない。
  • 各費目の完成工事原価=期首(月初)未成工事支出金+当期発生額−期末(月末)未成工事支出金。当期発生額をそのまま書かない。
  • 材料費は材料勘定と未成工事支出金の2段階。当期消費高=期首材料+仕入−期末材料、報告書の材料費=期首未成の材料費+消費高−期末未成の材料費。
  • 労務費・外注費の当月発生額は当月支払+月末未払−月初未払。前払費用は月初を足して月末を引く(未払と逆向き)。仕入割引は材料費から引かない。
  • 未成工事支出金の貸方の振替先は完成工事原価、完成工事高の貸方の前受金充当分は未成工事受入金。損益勘定の借方は費用と当期純利益、貸方は完成工事高。
  • 工事間接費の予定配賦は未完成工事も含めて計算して配賦差異を出すが、報告書の経費に入れるのは完成工事分だけ。

勉強のしかた:第3問・第4問の勘定記入と報告書は、未成工事支出金のボックス図(期首+当期−期末)を4費目ぶん描けば解ける。第2問の逆算問題も同じ図で解く。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、完成工事原価報告書・工事原価の集計で間違えやすい点を集めました。

  • 第39回 第2問 (4):「材料」勘定と「未成工事支出金の材料費」の 2 段階で逆算する。期首・期末の増減の向きを間違えやすい:未成工事支出金は期末の方が多い(+7,000 分が消費に含まれる)、材料も期末の方が多い(+6,000 分だけ仕入が消費より多い)。
  • 第37回 第3問:経費の(うち人件費)は経費の内数なので、経費 760,000 に足さない。損益勘定の貸方は完成工事高だけで、未成工事受入金は完成工事高勘定の中で処理する(損益には出てこない)。
  • 第36回 第2問 (1):材料勘定(倉庫)と未成工事支出金(現場)の2段階で計算する。材料の消費高 278,000 をそのまま答えにしない。完成工事原価に含まれるのは、完成した工事に対応する分だけである。
  • 第35回 第4問 問1:仕入割引は材料の値引きではなく金融収益なので、材料費から引かない(引くと材料費が 791,000 になる)。未払(工事未払金)は「月末を足して月初を引く」、前払費用は「月初を足して月末を引く」と符号が逆。経費の人件費は従業員給料手当・法定福利費・福利厚生費の 3 つで、通信交通費は含めない。
  • 第34回 第3問:完成工事高勘定の貸方 2,000,000 は「完成工事未収入金」ではなく B 未成工事受入金(前受金の充当)。損益勘定の貸方は収益(完成工事高)、借方は費用の各科目と純利益(繰越利益剰余金)になる。報告書の経費(うち人件費)は経費の内数で、合計には含めない。
  • 第32回 第4問 問2:配賦差異の月末残高は当月分だけでなく前月からの繰越残高(甲 5,600 借方・乙 2,300 貸方)を合算する。工事間接費の予定配賦額は 4 工事すべて(No.902 も含む)で計算して配賦差異を出すが、報告書の経費に入れるのは完成した 3 工事分だけ。

この論点の問題

同じ大問で出る論点

第2・3・4問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。