建設業原価計算の目的・特徴と原価の本質(記述)

重要度 A第1問で出題過去問 5問

建設業原価計算の目的・特徴と原価の本質(記述)は、建設業経理士1級 原価計算の第29〜39回(11回)のうち5回で出題された論点です(収録68問中5問・重要度A)。出題されるのは第1問です。

要点:建設業原価計算の目的を対内的目的(原価管理・利益計画・意思決定)と対外的目的(財務諸表作成・受注関係書類・官公庁提出書類)に分けて説明する。原価計算基準の「原価の本質」は経済価値の消費・給付との関連・経営目的との関連・正常性の4要件で述べる。建設業原価計算の特徴(材料費・労務費・外注費・経費の4分類、工事別の個別原価計算など)も同じ枠で問われる。第1問で最も繰り返されるテーマなので、要点を1文ずつ書ける形で覚える。

覚える要点

  • 対内的目的:予算編成による利益管理と実行予算による原価管理(経営能率の増進)、業務的意思決定・構造的意思決定のための原価情報の提供。
  • 対外的目的:適正な工事原価を外部に提供すること。財務諸表(完成工事原価・未成工事支出金)、受注関係書類(積算による見積書)、官公庁提出書類(公共事業労務費調査)の3つ。
  • 原価の本質(原価計算基準):経済価値の消費、給付に転嫁される価値(給付関連性)、経営目的に関連(財務費用を含まない)、正常的なもの(異常な価値減少を含まない)。
  • 建設業原価計算の特徴は外注費を独立させた材料費・労務費・外注費・経費の4区分で、理由は単品生産の工事ごとに専門工事を外注に委ねる外注依存度の高さ。
  • 「特徴を一つ挙げて説明」の設問は特徴と理由が半分ずつの配点なので、一つに絞って理由まで書く。

勉強のしかた:第1問で最も繰り返されるテーマ。対内・対外の目的、原価の本質4要件、4区分の特徴と理由を各250〜300字の型で用意し、設問が対内か対外かを読んでから書き始める。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、建設業原価計算の目的・特徴と原価の本質(記述)で間違えやすい点を集めました。

  • 第39回 第1問 問1:財務諸表の作成だけで終わらせない。受注関係書類(積算・見積書)と官公庁提出書類(公共事業労務費調査)は建設業特有の対外的目的。原価管理や利益計画は対内的目的なので混ぜない。
  • 第37回 第1問 問1:給付関連性と経営目的関連性を混同して三つしか書けないことが多い。正常性を落とすと非原価項目との区別が示せない。原価計算の目的を書いても要素にならない。
  • 第34回 第1問 問1:財務諸表作成などの対外的目的を書いても加点にならない。原価管理を実行予算の作成だけで終わらせず、差異分析・報告・措置まで書く。利益管理では制度外の計画原価算定に触れる。
  • 第30回 第1問 問1:財務諸表作成だけを書いて終わらない。建設業では受注関係書類(積算)と官公庁提出書類が対外的目的に含まれ、対内的目的には意思決定も含まれる。対内・対外の両方に触れる。
  • 第29回 第1問 問2:特徴と理由が半分ずつの配点なので、四区分を挙げただけでは半分しか取れない。複数の特徴を並べて字数を消費せず、一つに絞って理由まで書く。

この論点の問題

同じ大問で出る論点

第1問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。