建設業の許可と技術者の配置
これは1級造園施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年9月12日(日)実施) 問題B No.20の問題です。論点は「建設業法」(重要度A・解答の形は四肢択一)。採点すると、解き方 3 手順・選択肢 4 つそれぞれの解説・引っかけの指摘・現行の法令・基準との関係が読めます。この問題は、本試験の問題を2026年10月時点の法令・基準に照らして一部改訂したものです。
建設業の許可,技術者の配置に関する記述のうち,「建設業法」上,誤っているものはどれか。
解答欄
正解
正解:(1) 地方公共団体から直接請け負った造園工事について,2,800万円の下請契約を締結して施工する建設業者は,特定建設業の許可を受けた者に限られる。
解き方
- (1)が誤り。特定建設業の許可が必要なのは,発注者から直接請け負った工事について,下請代金の額(下請契約が2以上あるときは総額)が建設業法施行令第2条の金額(現行は5,000万円,建築一式工事は8,000万円。本試験の時点は4,000万円・6,000万円)以上となる下請契約を締結して施工する場合である(建設業法第3条第1項第2号)。2,800万円の下請契約では特定建設業の許可は必要ない。
- (2)は正しい。1人の技術者が複数の業種の要件を満たしていれば,同じ営業所でそれらの業種の専任の技術者(現行の営業所技術者)を兼ねることができる。(3)は正しい。主任技術者は,元請・下請や請負金額にかかわらず,建設業者が工事を施工するときは必ず置かなければならない(同法第26条第1項)。
- (4)は正しい。下請代金5,500万円・5,000万円はいずれも監理技術者の配置が必要な額(5,000万円以上)であり(同法第26条第2項),地方公共団体が発注する請負代金9,000万円・7,000万円の工事は専任を要する額(同法施行令第27条,4,500万円以上)である。各工事に監理技術者補佐を専任で置けば監理技術者は専任でなくてよく(同法第26条第3項第2号),兼務できる工事現場の数は2である(同条第4項,同法施行令第30条)。
選択肢ごとの解説
- (1)誤り。下請代金2,800万円は特定建設業の許可を要する金額(5,000万円)未満である。
- (2)正しい。要件を共に満たす1名が両業種の専任の技術者を兼ねることができる。
- (3)正しい。下請負人であっても主任技術者を置かなければならない。
- (4)正しい。監理技術者補佐を各工事に専任で置けば,監理技術者は2つの工事を兼務できる。
問題改訂の内容
本試験の (4) は「地方公共団体から9,000万円,7,000万円の2本の造園工事を直接請け負い,それぞれに4,500万円と4,000万円の下請契約を行おうとする場合,それぞれの工事に所定の監理技術者補佐を専任で配置すれば,一人の監理技術者が,その2つの工事を兼務することができる。」だった。出題当時は,監理技術者の配置が必要な下請代金の額(建設業法施行令第2条)が4,000万円以上で両工事とも監理技術者が必要となり,各工事に監理技術者補佐を専任で置けば,監理技術者は2つの工事を兼務できた(建設業法第26条第3項ただし書・第4項,同法施行令第29条)。2025年2月1日施行の同法施行令の改正で,この額が5,000万円以上(専任を要する請負代金の額は3,500万円以上から4,500万円以上)に引き上げられたため,下請代金4,500万円・4,000万円の両工事には監理技術者ではなく主任技術者を置くことになり,監理技術者補佐を置いて監理技術者が兼務するという (4) の記述は現行の規定に合わない。正答が (1)(4) の2つにならないよう,(4) の下請契約の額を「5,500万円と5,000万円」に改めた(両工事とも監理技術者が必要となり,監理技術者補佐を専任で置けば2つの工事を兼務できる)。正答は本試験と同じ (1)。
- 建設業法施行令 第2条(2025年2月1日施行)
- 建設業法施行令 第27条(2025年2月1日施行)
- 建設業法 第26条第2項〜第4項
- 建設業法施行令 第30条
本試験の原文(改訂前)を見る
- (1)地方公共団体から直接請け負った造園工事について,2,800万円の下請契約を締結して施工する建設業者は,特定建設業の許可を受けた者に限られる。
- (2)造園工事業と土木工事業の一般建設業の許可を受けようとする建設業者が,一つの営業所に置く専任の技術者は,造園工事と,土木一式工事の主任技術者の要件を共に満たす者1名のみとすることができる。
- (3)一般建設業の許可を受けている建設業者が,地方公共団体が発注した造園工事の一次下請負人として,請負工事を施工する場合は,主任技術者の配置が必要である。
- (4)地方公共団体から9,000万円,7,000万円の2本の造園工事を直接請け負い,それぞれに4,500万円と4,000万円の下請契約を行おうとする場合,それぞれの工事に所定の監理技術者補佐を専任で配置すれば,一人の監理技術者が,その2つの工事を兼務することができる。
本試験の正答:(1)
改訂は資格試験対策.netが行ったもので、主催者によるものではありません。2026年10月時点の法令・基準にもとづきます。
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令和3年度の前後の問題
出典:一般財団法人 全国建設研修センターが実施した1級造園施工管理技士 第一次検定 令和3年度(2021年9月12日(日)実施) 問題B No.20。現行の法令・基準に照らして一部を改訂しています(本試験の原文は解説の「問題改訂の内容」)。問題文は本試験の問題にもとづいています。解答・解説・論点の整理は資格試験対策.netの独自コンテンツです。最終更新 。この問題の誤りを報告する