部門別計算(補助部門費の配賦:直接・階梯式・相互配賦法、複数基準)

重要度 B第2・3問で出題過去問 5問

部門別計算(補助部門費の配賦:直接・階梯式・相互配賦法、複数基準)は、建設業経理士1級 原価計算の第29〜39回(11回)のうち3回で出題された論点です(収録68問中5問・重要度B)。出題されるのは第2問・第3問です。

要点:補助部門費を直接配賦法・階梯式配賦法・相互配賦法(連立方程式法)で施工部門へ配賦する。階梯式では配賦順序に従い、先順位の部門は後順位から配賦を受けない。複数基準配賦では固定費を用役提供能力(平均操業度・実際的生産能力)、変動費を実際消費量で配賦する。端数は各補助部門費の配賦額の段階で円未満四捨五入する。

覚える要点

  • 直接配賦法は補助部門相互のサービスを無視し、施工部門への提供割合の合計で按分する。階梯式配賦法は配賦順位の先の部門から配賦し、先順位の部門は後順位から配賦を受けない(後順位への割合を分母から除く)。
  • 相互配賦法(連立方程式法)は各補助部門の配賦総額を未知数にして連立方程式で求め、その総額に施工部門への割合を掛ける。
  • 複数基準配賦法では固定費を用役提供能力(従業員数・平均操業度・実際的生産能力)で、変動費を実際消費量(作業時間・運搬距離・修繕時間)で配賦し、固定費表と変動費表を別に作る。配賦順や列の並びが表ごとに違うことがある。
  • 配賦表の検算は施工部門合計の総和=全部門の部門費合計。端数は各補助部門費の配賦額の段階で円未満四捨五入する。
  • 補助部門の施工部門化は規模の大きい補助部門を独立した経営単位として施工部門と同様に扱うこと。個別原価計算の間接費は原則として予定配賦率で配賦する。

勉強のしかた:第3問で直接・階梯式・連立方程式の3法を同じ資料で比較させる形が出る。階梯式は「先順位は受けない」を表の矢印で描き、複数基準は固定費と変動費の基準を資料から対応づける練習をする。

この論点の引っかけ・間違えやすい点

収録している過去問の解説から、部門別計算(補助部門費の配賦:直接・階梯式・相互配賦法、複数基準)で間違えやすい点を集めました。

  • 第33回 第3問:直接配賦法では分母を施工部門への提供割合の合計(運搬 90、修繕 90、経営管理 60)にする。階梯式では運搬部門が第 3 順位なので、修繕部門への 10% は無視して第 1:第 2 = 40:50 で配賦する。連立方程式法は「配賦すべき金額の合計(U・S)」を求めてから第 1 部門への割合を掛けるもので、部門費配分表の金額にそのまま割合を掛けない。
  • 第32回 第2問:1は「社内センター化」と迷いやすい。「部門別計算上、施工部門として扱う」という文なので施工部門化を選ぶ。2は「景気の 1 循環期間」「平均的に吸収」が長期正常操業度のキーワードになる。3は労務管理費ではなく法定福利費が人件費の内訳になる。用語群にはウとコの両方に「変動予算」があるが、どの空欄にも入らない。
  • 第30回 第3問 問1:修繕部門費を配賦するとき、運搬部門の実際修繕作業時間 9 時間を分母に入れない(階梯式では先順位の運搬部門へは配賦しない)。管理部門費の基準は作業時間数であり、従業員数(消費能力)は問1 では使わない。管理部門自身の 700 時間も分母に含めない。
  • 第30回 第3問 問2〔固定費〕:固定費表は列の順番が「運搬・修繕・管理」で、配賦順も管理 → 修繕 → 運搬に変わる。部門費合計を問1 と同じ並びで書き写すと運搬部門と修繕部門を取り違える。固定費の配賦基準は実際消費量ではなく能力(従業員数・平均操業度・実際的生産能力)を使い、運搬部門費は先順位の修繕部門の 300 km を分母に入れない。
  • 第30回 第3問 問2〔変動費〕:変動費表は問1 と同じ列順・配賦順だが、金額は変動費だけを使う。修繕部門費の分母は実際修繕作業時間 180 時間(運搬部門の 9 時間を除く)で、固定費表で使った平均操業度 2,394 時間と混同しない。

この論点の問題

同じ大問で出る論点

第2・3問では次の論点も問われます(問題の多い順)。まとめて対策すると得点が安定します。

出題実績は資格試験対策.netが第29〜39回の収録問題を集計したものです。要点と解説は当サイトの独自コンテンツです。最終更新 。